賞金5400万円で大台突破 佐久間朱莉の使い道は?「家族ができたら…」
<アース・モンダミンカップ 最終日◇29日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>
1打差の2位でスタートした佐久間朱莉が「70」をマーク。トータル11アンダーとスコアを伸ばし、逆転で今季3勝目を飾った。初日と最終日は5Wを抜いて、3UTをバッグイン。すでに出場権を持つ「AIG女子オープン」(全英)を意識したセッティングで、優勝賞金5400万円のビッグトーナメントを制した。
「今季からプレースタイルが変わったなと思います」。優勝会見で今季のスタッツについて聞かれた佐久間は、こんな言葉を返した。昨年はパーオン率5位(74.024%)で自他ともに認めるショットメーカーだったが、今季はこれが30位(69.0476%)にダウン。一方で平均パット数(1ラウンド当たり)は32位(29.4775)から3位(28.4694)に急浮上している。
「ショットはいいのに、パットが入らない。そう自分のプレーを分析していたんですけど、今季はチャンスをだいぶ決め切れるパット力になってきました。これでショット力が上がってくれば、もっと楽にプレーできると思っています」
パッティングの向上は、オフから力を入れて練習してきた結果。スタート前の練習では最初にフェースの向きなど、複数のチェックポイントを確認することがルーティンになっている。
また、今大会では練習日に初めて打ったばかりの3UTを早速実戦投入。風が強い全英女子を見据えて、より強い球が打てるクラブを契約メーカーにリクエストした。「初日は風が強かったので入れたんですけど、一度も使う機会がなくて。きょうは3回使いました」。9番パー3の第1打はピン奥10メートルにオン、16番パー4の第1打はフェアウェイをヒット、17番パー4は左ラフという内容。ショットの結果以上に「感触は良かったです」。全英女子でも使える手応えを得たようだ。
開幕前は「初優勝、できれば複数回優勝」という目標を掲げていたが、これをクリアしたことで「年間5勝、メジャー優勝」と上方修正。今回の優勝で、新たな目標にも一歩近づいた。
優勝賞金5400万円を加えたことで、年間獲得賞金1億円、生涯獲得賞金3億円をそれぞれ突破した。「優勝すれば、昨年の獲得賞金(1億577万8357円)を超えることは知っていました。去年の成績を超えるのはひとつのテーマなので、良かったです。3億円は知らなかったんですけど、もっと稼ぎたいと思います(笑)」。
将来を含めてお金の使い道は特に決めていないそうだが、「いつか家族ができたら、大きな家に住みたいなとは思っています」。今の勢いなら、その夢は十分にかなえられそうだ。(文・田中宏治)
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