「“ごめん”しかなかった」 渋野日向子&勝みなみはお互いに“自省”
<ダウ選手権 初日◇26日◇ミッドランドCC(ミシガン州)◇6287ヤード・パー70>
渋野日向子と勝みなみによるチーム『H&M』は2バーディ・5ボギーの「73」という滑り出しになった。1つのボールを交互に打つ難しいオルタネート方式。いい流れで終盤へ入ったが、3連続ボギーを喫して出遅れた。
昨年の雪辱を果たすかのように、気合のこもった赤いウェアで揃えてティオフ。4番パー3では渋野のティショットが「ひどいミス」で右のラフへ、7番パー3では勝のティショットが奥にこぼれ、ともにカバーしきれずに2ボギーで折り返した。
それでも「シブコ、自信を持って」という勝の声掛けに押され、長めのパットを渋野が決めた12番でようやくの初バーディ。13番パー3では勝が2メートルにつけて、これも渋野が決めた。
その流れを変えたのは、4メートルのバーディパットを逃して迎えた15番。ここも4メートルのチャンスにつけながら、勝のバーディパットが左に外れると、渋野も1メートルの返しを決められず、3パットのボギーを喫した。「やってしまった~と。流れを崩してしまうパットをしてしまったのがすごく申し訳ない」(渋野)。それぞれのミスが重なって3連続ボギー。ホールアウト後にはダブルス戦の楽しさに笑顔を見せながらも、悔しさをにじませた。
20位に入った昨年は、オルタネート方式だった初日、3日目をそれぞれ「71」のオーバーパーで終えている。1年前に比べれば、落ち着いてプレーができ、チャンスも作れていた。「ドライバーが振れている分、去年よりは勝っちゃんのセカンドショットの距離が減っているかなと思ったりする。でも、グリーン周りでかなり足を引っ張っちゃっている」と渋野は反省する。
すると、隣にいる勝は、首を横に振る。「全然。私のミスが後半は響いた。去年はパターが弱めだったから、オーバーしなきゃと思って、気持ちだけ先走っちゃった。5メートルくらいオーバーして、何やってんのっていうミスが多かった」。それぞれが相手を称え、自らのプレーを猛省する。これが思いやりあるふたりの優しさなのだろう。
昨年は『ごめん』を言わない約束をして、今年も『遠慮はナシ』と話していた。それでもこの日は「たぶんどのチームよりも言っている(笑)」、「“ごめん”しかなかった」とともに苦笑い。49位と出遅れたが、あすのフォーボール方式(良い方のスコアを採用する)では互いにいいプレーを連発してビッグスコアを目指したい。
「切り替えて、あした二人とも挽回できたら。予選通過も厳しいので、出遅れている分しっかり頑張らんと」(渋野)。3日目のオルタネート方式でリベンジするためにも、まずは33位タイまでの予選通過ラインを突破したい。(文・笠井あかり)
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