「UT嫌いだったのに…」 初Vの”やさしさ重視”の高野愛姫が手放せなくなった“魔法の1本”とは?
「ヨネックスレディス」で初優勝を遂げたプロ2年目の高野愛姫(あいひ)。4打差の6位タイから最終日に9バーディ(1ボギー)を奪って「64」をマークして、劇的な逆転Vを飾った。ニューヒロインが使う14本を直撃取材した。
中学2年生の頃からピンを使用する高野は、ウェッジ3本を除いて11本がピン社製。ドライバーからユーティリティまですべて最新の『G440』シリーズで固められている。最新クラブは開幕前にテストを行ったが、「『G440』シリーズは設計の狙いどおり、よくなったといわれた部分が、本当によくなった結果でした」と同社が謳う“衝撃の飛び重心”どおり、飛距離性能がアップして即投入となった。
特にドライバーは「ヘッドを替えただけで、いきなりキャリーで7ヤード伸びました」と驚きの結果が出た。3種類あるヘッドの中から「つかまり具合が一番よかった」とつかまり設計の『G440 SFT』をチョイスした。
「もともとあまり飛ぶ方ではないので」という高野は、長いパー4などユーティリティの使用頻度が高い。「『G440』ユーティリティは飛距離も出るし、ちゃんとスピンも入ります。ピタって寄るわけではないですけど、バーディパットを打てるところに乗せられます。昔は、ユーティリティは好きじゃなかったんですけど、今は好きです」と、高野のゴルフの支えになっている。
高野がクラブに求めることは「とにかくやさしいクラブが使いたい。ドローとかフェードとか曲げなくていいんです。平らなところから簡単に打てるのが一番好きです」とやさしさ重視で選ぶ。
ただアイアンは6番からPWまで『BLUEPRINT S』を使用している。操作性と寛容性を両立したブレードタイプである。「平らなところから打つだけだなら、もっとやさしいクラブもありますが、ラフからの抜けや傾斜地から打つことを考えて、ソールが薄めのヘッドを選びました。ソールが厚いと、例えば左足下がりでソールが先に当たりそうな気がするので…」。実戦を考慮して選んでいる。
そして、「今までで一番入りました」と優勝の立役者ともいえるパターは、今季開幕から使用するマレット型の『スコッツデール オスロ3』だ。「もともとピン型しか使ったことがなかったのですが、マレット型を使ったことがなくて、チャレンジのつもりで替えてみました」
最初は試しに使ってみたところ思いのほかよかった。「ピン型はフェースを目標に合わせたときにどこを向いているのか分からなくなることもありますが、マレットは後ろが長いのでとても合わせやすいんです」と狙ったところに打ち出しやすくなったという。
信頼するギアで、初優勝を飾った高野が何勝を積み重ねるのか注目したい。
【高野愛姫のクラブセッティング】
1W:ピン G440 SFT(9度/ディアマナWB53S)
4・5W:ピン G440 MAX(17・19度/ディアマナWB53S)
4・5U:ピン G440(23・26度/TOUR AD HY-75S)
6I~PW:ピン BLUEPRINT S(N.S.PRO 850 GH neo S)
50・54・58度:タイトリスト ボーケイフォージド(N.S.PRO 950GH S)
PT:ピン スコッツデール オスロ3
BALL:タイトリスト Pro V1
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