関優太の「日本の配信者を舐めてる」発言を受けKickが“誤解”を釈明 “収益公表の強要は一切ない”と強調
4月8日、ライブ配信プラットフォーム「Kick」の日本公式Xアカウントが、一連の騒動に対する公式声明を発表した。
関優太が「日本の配信者を舐めてる」とKickを批判していた
この声明は、ZETA DIVISION所属の人気ストリーマー「関優太」(登録者数71万人)の配信での発言を受けてのものです。
関は4月4日、自身のTwitch配信にてKickとの交渉が決裂したことを明かしました。関は、提示された金額自体は「正直『行ってもいいな』、いや『行こう』と思った」と評価していたものの、「これだけ稼げますみたいな話をしなきゃいけない」「俺は移行してこれだけ稼げました」など、高い収益を得られるとアピールすることや、「続きはKickで」と、視聴者を誘導することを求められたと説明。「やばいぐらい条件」があったといい、「日本の配信者を舐めてる」「すげー腹立った」と不快感をあらわにしていました。
配信プラットフォーム「Kick」
Kickは、2022年にオーストラリアのKick Streaming Pty Ltdによって設立されたライブ配信プラットフォームで、クリエイターへの収益分配率95%という高い還元率や、コンテンツへの規制が緩いとされるのが特徴です。
ニコ生配信者の「横山緑」がKickに参入したのを皮切りに、このところ配信者やYouTuberのKick参入が続いています。多くの配信者が高い報酬を報告しており、先月には「コレコレ」(同232万人)が「約5時間配信しただけで250万円貰えたわ」と報告していました。
Kickの運営会社の親会社は、オンラインカジノ・スポーツベッティングの「Stake」を運営するEasygo Entertainment Pty Ltdであり、Easygoのウェブサイトには、運営ブランドとして「Kick」と「Stake」が並んで表記されています。運営会社は別ではあるものの、日本で最近オンラインカジノ利用者に対する取り締まりが厳しくなっていることもあってか、Kickでの配信を問題であると考えるユーザーも多いのが現状です。
収益情報の公開を強要したことは一度もない
そんな状況下での関の配信で、Kickに対して批判の声が多く寄せられたもよう。Kickは8日に公式Xで「一部SNS上にてKickに関する誤解が見受けられるため、関優太氏との経緯も踏まえて、事実をお伝えいたします」と綴り、「声明」と題した文書を掲載しました。
Kickは今回の件への謝罪を述べると、「日本人配信者の皆さまに対して無礼な意図を持ったことは一切ございません」とした上で、「誤解が生じてしまったことにつきまして、大変心苦しく思っております」と綴りました。
Kick Japanの声明では、問題となっていた「Kick Partner Program(旧KCIP)」の概要も説明しています。あくまでも関との取り組みに関連する「一つの案」として提示したものだとした上で、この仕組みは「収益性が非常に重要な要素」と強調。配信者の平均同時接続数やチャット参加率、新規視聴者数などの指標をもとに報酬が決まる「革新的な成果報酬型の仕組み」であるとしました。
また、収益情報の公開やその取り扱いについては「配信者ご自身の判断によって行われているもの」で、「Kickがこれを強要したことは今まで一度もございません」と強調。SNS上では「事実と異なる内容や誤解を招く投稿も多数見られる」とし、「冷静なご判断をいただけますと幸いです」と呼びかけました。
声明全文
このたびの件により、多くの方々にご不快な思いをおかけしましたこと、お詫び申し上げます。
また、Kickは、日本人配信者の皆さまに対して無礼な意図を持ったことは一切ございません。
本件により誤解が生じてしまったことにつきましては、大変心苦しく思っております。関優太氏と私たちKick Japanが立ち上がったばかりで、プラットフォームとしての認知も低く、配信者もほとんどいなかった時期から真摯にお話をさせていただいておりました。そのような状況下で、Kickの魅力を広く伝えていくための初期的な取り組みの一環として、アンバサダーとしてのご活動を前提に、長期間にわたってご提案とご相談をさせていただいておりました。
ご提案の中には、アンバサダー活動の一環として、Kick Partner Program(旧KCIP)の収益性の魅力をお伝えいただくプロモーションも含まれておりましたが、あくまで今回の取り組みと関連する一つの案として提示したものです。
Kick Partner Programを広く知っていただくうえで、収益性が非常に重要な要素であることには間違いありません。このプログラムは、平均同時接続数、チャット参加者数、配信頻度、新規視聴者数など、複数の配信指標に基づいて、各配信ごとに自動で収益が算出される、革新的な成果報酬型の仕組みです。
現在、SNSなどで見られる収益の公開は、すべて配信者ご自身の判断によって行われているものです。Kickがこれを強要したことは今まで一度もございません。また、これまでKickが誤解を招くような形での情報発信を配信者の皆さまに求めた事実も一切ございません。
実際に収益情報を発信されている方々は、いずれもご自身の判断で、プログラムの成果や魅力を前向きに伝えてくださっている方々です。それほどまでに、Kick Partner Programは配信者の皆様にとって魅力的な制度であると私たちは自負しております。
なお、SNS上で拡散されているKickに関する情報の中には、事実と異なる内容や誤解を招く投稿も多く見受けられます。どうかそのような情報を鵜呑みにせず、冷静なご判断をいただけますと幸いです。
関優太氏がオファーを見送られたというご判断は尊重しております。今後のご活躍を心より応援しております。
また、将来的に再びKickにご興味をお持ちいただける機会がございましたら、私たちはいつでも歓迎する準備ができております。
一部SNS上にてKickに関する誤解が見受けられるため、関優太氏との経緯も踏まえて、事実をお伝えいたします。 pic.twitter.com/WOdSkZFDG1
— Kick Japan (@KickJapanese) April 8, 2025
記事提供元:YouTubeニュース | ユーチュラ
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