バーディ量産の『65』で単独首位発進 賞金1位のルーキー・岩本高志は注目組入りに「緊張しまくりです」
<日本プロシニア TSUBURAYA FIELDS HOLDINGS ULTRAMAN CUP 初日◇25日◇イーグルポイントゴルフクラブ(茨城県)◇7154ヤード・パー72>
現在、賞金ランキング1位に立つシニアルーキーの岩本高志が、8バーディ・1ボギーの「65」をマーク。7アンダーの単独首位で初日を滑り出した。
この日は10番から2季連続で賞金王の宮本勝昌、昨年覇者の増田伸洋、シニアツアー通算24勝を誇るプラヤド・マークセン(タイ)との注目組でティオフ。 「1日目からこれか~と(笑)。最初から緊張しまくりですよ。でも、先輩たち皆さん優しいから、そういう意味では良かったです」。緊張感を抱えながらも、多くの観客が見つめるなか、幸先よくバーディ発進とし、続く11番でもスコアを1つ伸ばした。
「前半が本当に良かった。ショットもパットも良くて(スコアを)伸ばせた」。そのフロントナインだけでスコアを6つ伸ばしてハーフターンした。さらに、後半の2番パー4(460ヤード)は左ドックレッグで、2打目地点からはフェアウェイ中央に木が構えるなど、長さに加え狙いにくい「難しいホール」だが、そこで3メートルにつけると、しっかりと沈めてバーディ。「ラッキーでした」と笑顔を見せた。
その後も3番でスコアを伸ばすことに成功。だが「もうちょっといけるかなって思ったところ」という4番(パー4・354ヤード)の短いホールで「ちょっとつまらないミスで、3パットをしてしまって」と、この日唯一となるボギーを喫した。「そこから流れが悪くなってしまったのですが、でもきょうは1日よかったと思います」と振り返った。
実は、スタート前の練習場では「きょうはダメかな」と思うほどショットの状態がよくなかった。スタートホールのティショットも「クリーク(5番ウッド)で打ってラフに行ってしまって」と不安はあったが、「うまくリカバリーしてバーディが取れたのでよかった」と予期せぬ好スタートのおかげで気持ちを切り替え、いい流れをつくることができたことが好スコアの要因だ。
今年は、ここまでの8試合で2度の優勝を含めたトップ10入り7度と安定感を見せているが、7月の北海道の試合では、棄権を考えてしまうほどの腰痛を経験。「そのあたりからショットの調子がよくなかった」と明かし、4試合前の「マルハンカップ 太平洋クラブシニア」は今季ワーストの42位で終えている。そこから「いままでやってきたこと、過去のスイング動画を引っ張り出して」と試行錯誤を重ねながら調整に励み「そのころに比べたらよくなった」と少しずつではあるが、調子を取り戻し始めている。
4アンダー・4位で初日を終えた同組の増田は「今年山梨県オープンで(岩本と)一緒に回りましたが、そのときも上手かったですし、やっぱり賞金ランキング1位のゴルフだね、上手い。自信を持ってやっている。レギュラー時代に入ったときには見たことのない、歯切れの良いゴルフをしていました。あしたも岩本選手にどうにか、こうにか、着いていきます」と岩本を讃えていた。
大会開催前に「応援してくれる人たちがいる」と明かした茨城県が舞台。かけつけてくれる“応援団”のためにも「頑張って優勝を目指します」と意気込む。今季最大の目標だった「日本シニアオープンで優勝」は6位と叶わず、悔しい思いを抱えていたが、「来週も公式戦」と気持ちを切り替え、このシニアプロNo.1決定戦に挑んでいる。自身初となる公式戦Vを果たすためにも、2日目もスコアを伸ばし、好位置をキープしたい。(文・高木彩音)
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