「もう形式だけ」?1on1MTGの実施で約7割が「モチベ上がらない」 上司と部下に温度差
現在勤務している会社で1on1MTGは実施されているだろうか。実際のところ、1on1MTGを行っている上司や部下がどのような実感を得ているのか、気になるところだ。MENTAGRAPHは、22歳~65歳のビジネスパーソン724人を対象に調査を実施し、制度の普及が進む一方で、現場でのマンネリ化の実態が明らかになった。

「毎回似たような内容の繰り返し」51.9%で最多

MENTAGRAPHは、2025年6月27日~7月3日に管理職300人、非管理職424人の計724人を対象にアンケート調査を実施。そのうち1on1MTGを実施しているのは4割ほどだが、多くの人がその必要性を感じているようだ。
しかしながら、その実態について尋ねると、「毎回似たような内容の繰り返しになっている」(51.9%)で最多、「表面的な会話にとどまり、本質的な議論に発展しない」(42.8%)、「相互の理解を深める対話というより、形式的な面談になっている」(39.6%)、「上司の一方的な確認や指示の時間になっている」(32.9%)、「時間を消化することが目的になっている感がある」(31.4%)などが続いた。必要性を感じながらも、実際にはマンネリ化や形骸化が進んでいることが明らかになった。

一方、1on1MTGを通じてモチベーションに変化があったかを非管理職に尋ねると、「上がった」と回答したのは約3割にとどまる。約7割が「変化はない」または逆に「下がった」と回答していることが判明した。定期的に実施すること自体が目的化し、内容が二の次になっていると推察される。
満足度調査では「満足している」36.5%にとどまる

現在受けている1on1MTGへの満足度を非管理職に質問すると、「とても満足している」が4.7%、「やや満足している」が31.8%で、合わせて4割弱にとどまる結果となった。

一方、1on1を実施している管理職に手応えを感じているかと尋ねると、「十分な手応えを感じている」が5.7%、「ある程度手応えを感じている」が43.7%という結果だった。この結果から、上司と部下の満足度にギャップがあることが浮き彫りになった。
社会的な期待や建前のもと、上司は1on1MTGを実施しているという“形式”そのものに満足しやすく、本質的な部下の満足につながっていない可能性が示唆される。上司と部下の間で期待や評価の基準を共有し、成果につながる対話設計へアップデートすることが、現場の納得感とパフォーマンス向上の鍵になるだろう。
出典:【MENTAGRAPH株式会社】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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