政田夢乃が“ユメリナ”コンビで3差発進 1W変更も奏功「自分らしいゴルフができている」
イチオシスト
<樋口久子 三菱電機レディス 初日◇31日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6690ヤード・パー72>
初シードはあきらめていない。メルセデス・ランキング(以下、MR)66位の政田夢乃が5バーディ・2ボギーの「69」でラウンドし、首位と3打差の3アンダー・17位タイ発進。今週は“強力な助っ人”とともに上位進出を狙う。
この日、インスタートの政田にとって最終ホールの9番パー5。5メートルのバーディパットを打つ前にキャディと綿密な相談をしていた。「フックかスライスか分からなくて…」。足裏で傾斜を感じたキャディは「『傾斜はないよ』って伝えました」と背中を押すと、政田は真っすぐを選択して、見事にカップインさせてこの日のラウンドを締めくくった。
このキャディさん、実はプロテスト合格を目指す竹本梨奈だ。政田と同学年で新潟県出身。小学生の頃から全国大会で顔を合わせる“盟友”であり、今でもプライベートで遊ぶ大の仲良し。2人の名前を取って「ユメリナ」とも呼ばれる。昨年の「住友生命レディス東海クラシック」で話題となったが、今回が2度目のコンビ結成となった。
今大会のキャディが決まっていなかったため1カ月ほど前に食事をした際にお願いをすると、2週間前にコンビ結成が決まった。竹本は前日は選手として福岡県で開催されたプロテスト合格を目指す選手を対象とした「マイナビ ネクストヒロインツアー」の第14戦に出場。飛行機に乗って深夜に現地入りして、この日のサポートを行った。
「りなちゃんは話しやすいし、普段のプライベートラウンドみたいに回れて楽しいです。久々にあったので、いろんな話をしましたが、基本ゴルフの話しでした」とリラックスしてラウンドできている。
今季はここまでMR66位と、シード圏内(50位以内)まで少し離れているが、「最近はショットの調子がよくて、自分らしいゴルフができている」と表情は明るい。
3戦前の「スタンレーレディスホンダ」からドライバーを変更したのが奏功している。ヘッドはキャロウェイ『エリート トリプルダイヤ TD』から『エリート トリプルダイヤ』に。シャフトは藤倉コンポジットの『24ベンタスレッド』から『24ベンタスブルー』に変更した。
「ドライバーがつかまる系だったのですが、左のラフにいくのが気になっていました。替えたら自信を持って振り抜けるようになりました。ほかのクラブとのつながりもよく全部が振りやすくなった」と“つかまりすぎ”から“程よいつかまり”に仕様変更したことで全体のショットがよくなったという。
ツアー1年目の昨年はQTランキング147位でスタートしたが、初戦の「リゾートトラストレディス」で8位タイ、「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」で2位タイなどの好成績を続けて、急浮上。MR61位で迎えた“最終戦”の「大王製紙エリエールレディス」は7位タイに入ったが、大会終了時のMRは56位。前半戦出場権が付与される55位以内も1打差で逃した。
今季は上位選手しか出場できない「TOTOジャパンクラシック」を除けば、シード争いは今大会を含めて3試合。「昨年はエリエールでがんばれたので、あと3試合しかないけど、精一杯自分らしいゴルフをして、少しでも上の順位で終われたらいいなと思います」。逆転シードに向けて、まずは“ユメリナ”コンビで大量ポイント獲得を目指す。(文・小高拓)
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