練習の効果テキメンなチップイン3発 馬場咲希は最終戦出場に一歩前進
<BMW女子選手権 最終日◇19日◇パインビーチGL(韓国)◇6785ヤード・パー72>
14番のティショットを打ったあと、馬場咲希は少し不安そうにボールを見送った。「カート道に跳ねて、どこに行ったのか分からなかった。“あ、ヤバいかも”と思った」。ボールは隣のホールのラフに見つかり、ライは悪いがグリーンは見える状況。「無理に寄せようとしないで」とPWで丁寧にグリーン手前に運ぶと、そこからチップインバーディを奪った。
チップインは今大会3つめ。初日、2日目、そして最終日のグリーン外からの一撃は、前週のあることがきっかけでもあった。
アジアシリーズ第1戦「ビュイックLPGA上海」は、父・哲也さんがキャディを務めた。「『チップインの確率が低すぎる』っていう話をしました。狙ってはいるんだけど、入りそうにないアプローチ。気持ちの持ち方だったり、入るアプローチはコロコロと転がるのが多いので、そのイメージで練習しました」。その効果はテキメンで、「結果として出てくれてすごくうれしい」。哲也さんは今大会は帯同していないが、“3発”の映像を見て大喜びだろう。
前週に続き、最終日はボギーフリーのラウンド。「66」をマークし、トータル13アンダー・19位タイに浮上して終えた。ポイントランキングは開幕前の68位から65位にランクアップ。トップ60が出場できる最終戦「CMEグループ・ツアー選手権」のフィールド入りに一歩前進した。
3日目こそ「74」と落としたが、シーサイドコースの強風下で最後まで粘りを見せた。「バーディをたくさん取れて、耐えるところは耐えられた。練習の成果が出てくれてうれしい。やることもすごく明確に分かる」と20歳はぐんぐんと成長している。
1週間のオフを挟み、予選落ちのないアジアシリーズはマレーシア、日米共催「TOTOジャパンクラシック」(11月6日開幕/滋賀・瀬田GC)と残り2試合。「思い切ってプレーして上位に食い込めるように頑張りたい」と意気込み、技術により磨きをかけていく。(文・笠井あかり)
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