新ロゴとともに「ツアーAD」が23年目の大転換! 最軽量「Lia」、新設計「FI」、そしてJGAのネーミングライツ取得
20年以上にわたり、ツアープロから圧倒的な支持を受けてきたグラファイトデザインの「ツアーAD」シリーズ。その新たな展開をしめす発表会が8月4日に都内で開催された。会見では、新シャフト「FI(エフアイ)」「Lia(ライア)」の2モデルが発表されただけでなく、ブランドのロゴマークも一新。さらに日本ゴルフ協会(JGA)との新たなパートナーシップも発表され、まさに“23年目の大転換”を象徴するイベントとなった。
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2002年に誕生した「ツアーADシリーズ」。松山英樹、石川遼、竹田麗央、小祝さくらなど日本のトッププレーヤーが使っている人気シャフトだが、東京都内のイベント会場で大々的な記者発表会をやるのは初めて。グラファイトデザイン社の山田拓郎社長は、
「このような発表会をやるのは当社においてはじめてのことであります。『ツアーAD』は2002年に誕生して、まもなく四半世紀を迎えます。新しいスタートをきり、次の四半世紀もゴルファーに愛されるブランドになるためにロゴを一新しました。本日発表させていただくのは『FI』と『Lia』です。『FI』はすでに男子ツアーで優勝しているシャフトであり、男女とも使用者がいます。『Lia』はツアーAD史上最軽量のシャフトです。また日本ゴルフ協会との新しい取り組みについても発表させていただきます」
新シャフト『FI』は男子ツアーで賞金ランキング1位の生願寺龍憲が投入初戦で優勝したことでも話題になった。そのシャフトについて開発担当者であり、日本を代表するトップアマでもある高橋雅也氏はGCの進化系であると語った。
「近年はヘッドが低重心・低スピン化されたことによって、そのトレンドに合わせたシャフトの開発に着手するようになりました。それが昨年発売した『ツアーAD GC』でしたが、その第2弾として粘りがあって、再現性の高い強弾道を打てるシャフトを目指したのが『FI』です」
新しいテクノロジーについて、同じく開発担当の辻本竜太氏は、
「今回の『FI』には新しいテクノロジーとしてトルネードテクノロジーを搭載しています。先端部分の補強について見直して、積層の角度などを変えることによってねじれにくくしています」
石川遼もすでにテストをはじめているようで、ビデオメッセージで「FI」の印象を語った。
「昨年の『GC』が自分にとっては衝撃でした。ここまで楽に打てるんだと思って、もうシャフトを変える・変えないということを考えたことがないくらい信じられる相棒としてやっていました。ただ、それでも新しい『FI』のことを聞いたときはワクワクしたし、すごく振りやすかった。だから微調整しながら使える状況になるんじゃないかなと期待しています」
そして、もう一つの新シャフト『Lia』には“ツアーAD初”の特徴が盛り込まれていた。高橋は軽量でありながら「ツアーADシリーズ」であるところにこだわったと語る。
「コンセプトは強さを秘めた軽さで飛ばすということ。ヘッドスピード40m/s以下のプレーヤーに軽さと安定感をツアークオリティで融合したシャフトを作りました。技術としては『GC』『FI』でも採用しているADシールドを搭載していることで軽くてもシャフト軌道が安定します。ツアーADシリーズで最軽量のモデルであるだけでなく、ウッドからアイアンまでフルラインナップというのもツアーAD初です」
ちなみに「Lia」というのは「欲する気持ち」「結びつき」を意味する造語。
製品説明が終わるとレッスンプロである横田英治と岸部華子によるトークセッションも開催。横田はすでに30年以上もグラファイトデザインのシャフトを使っている。
「30年以上もずっとグラファイトさんのシャフトを使っていて、新しいシャフトが出るたびに打たせてもらっているのですが、ずっと『DI』ユーザーなんです。でも今回テストさせてもらった『FI』は今までのツアーADとはちょっと違っていた。振り心地は『DI』に似ています。話を聞いたら、PGAツアーで活躍している日本を代表する某プレーヤーも直前まで使うかどうか悩んだそうです」
『Lia』をテストした岸部はヘッドスピードアップを実感していた。
「私はヘッドスピードが38m/sくらいなんですけど、『Lia』はしなやかに振れる感じがあって、ヘッドスピードが1〜2m/sくらい上がった感じがしました。シニアのアマチュアゴルファーにすごくいいなと思いました」
そしてグラファイトデザインの新しい取り組みとして、「日本アマチュアゴルフランキング」のネーミングライツを取得した。その理由について山田拓郎社長は「次世代を担うゴルファーに協力して、少しでも力になりたい」と語った。会場ではJGA会長の池谷正成氏、山中博史氏も登壇。山中氏は「我々は今、1年に3回くらいしか(日本アマチュアランキングを)更新できていません。ランキングの価値を上げるためには“より正確に、より早く”(が必要)。更新頻度を上げるためにもお金もかかるので、今回のサポートはとてもありがたいです」と語った。今後はJGA強化選手のフィッティングを行ったりするなど、様々なサポートをする可能性もある。
ロゴが新しくなり、新製品を同時に2モデル発表、そして日本アマチュアランキングのネーミングライツを取得。ツアーAD誕生から23年目の2025年は、グラファイトデザインにおいて新しいターニングポイントになるだろう。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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