副業経験者4割、平均収入は5.4万円 理想との差と“やった者勝ち”の現実【Job総研調査】
厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を改定してから2025年で3年を迎える。昨今の働き方改革やテレワークの浸透に伴い、副業がより身近な選択肢として広がりを見せているが、実際に副業を行ったことがある人はどれほどいるのだろうか。また副業で得られた収入額はどれほどなのか気になるところだ。Job総研は「2025年 副業・兼業の実態調査」を発表。今回は、その調査結果をチェックしてみよう。

「39.2%が副業経験あり」 今後副業を始めたい人は6割以上

Job総研は、2025年7月9日~14日、現在就業中のJobQ Town登録者である20代~50代の男女357人を対象に「2025年 副業・兼業の実態調査」を実施した。
副業・兼業の経験があるかを尋ねると「現在している」が21.6%、「過去にしていた」が17.6%と4割ほどが副業を経験している。また、今後の副業・兼業意向も尋ねると「今後も続けたい」が22.1%、「今後始めたいと思っている」が28.0%、「今後始めたいが事情によりできていない」が16.6%という結果で、今後何かしらの副業を検討する人が6割以上いることが判明した。昨今の経済状況や物価上昇を考えると、本業の収入だけでは安泰と考えるのは難しいと感じる人がいるのだろう。では、実際に副業を経験した人は、どれほどの収入を得られたのか見ていこう。
「副業で得た実際の収入額平均5.4万円」 理想は平均10.8万円

副業経験ありと回答した140人に、実際に得た収入額を尋ねると、「平均5.4万円」「中央値3.0万円」「最頻値1.0万円」となった。副業で得たい理想の収入額は「平均10.8万円」「中央値5.0万円」「最頻値5.0万円」という結果で、理想と実際の収入額にギャップが見て取れる。
副業を実際に経験した人から、「申請したら上司に露骨に嫌な顔をされたことがある。副業=本業への不満と捉えられる風潮がある」「副業をしていた時期があるが、体力的に続かなかったし、本業との両立は物理的に無理だった」「副業の納期が重なり、睡眠時間が削られた。健康を崩してやめた」といった声もあることから、収入は増やしたいが、時間の確保や体力・健康面のバランスに悩む声も少なくないようだ。
副業が身近な選択肢となっており、今後始めていきたいと考えている人が多数いることから、副業が一過性のトレンドではなく、働き方の一部として定着する可能性もあるだろう。一方で、副業への関心は高いものの、本業と両立する上で環境面や健康面の課題が存在していることも明らかになった。今後、企業や自治体、副業の紹介事業者が連携し、制度や支援の整備を進めていくことが重要といえるだろう。
出典:【Job総研(パーソルキャリア)】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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