「30点…中盤以降は0点」辛口採点も1打差2位 24歳・古川龍之介が福島県勢初優勝へ
<リシャール・ミル チャリティトーナメント 3日目◇2日◇能登カントリークラブ(石川県)◇7142ヤード・パー72>
レギュラーツアーで初めて首位タイに立ち、3日目に最終組で回った24歳の古川龍之介。1イーグル・4バーディ・3ボギーの「69」で回り、首位と1打差のトータル18アンダー・2位で最終ラウンドを迎える。
「実力以上。運が味方してくれた。自分としては30点くらいで全然ダメ。中盤以降は0点です」と自己採点は辛口。本人の言葉を借りれば、「踏みとどまった形」で初の最終日最終組に滑り込んだ。
1番、3番でバーディ先行。6番パー5では、ピンまで30ヤードの3打目が直接入ってイーグルを奪った。一時は単独首位に立つ時間もあったが、「緊張なのか分からないけど…」。今季のフェアウェイキープ率4位の男が、この日は4回しかフェアウェイを捉えられなかった。
「ショットがとにかく散らかっていた。普段はあまり曲がることがないので、きょうは困っていました」。出だしから右に飛ぶショットが頻発した。「0点」という自己評価だった後半は、フェアウェイキープがわずか1回。それでも13番パー4と14番パー5はラフからなんとかバーディを奪って、首位の河本力に食らいついた。
古川は福島県会津若松市出身。現在の拠点は福岡だが、福島県郡山市に本社を置くスポーツ小売業大手『ゼビオホールディングス』が所属スポンサーであるなど、福島愛は強い。
1973年のツアー制度施行以降、福島県出身のツアー優勝者はまだいない。昨年、岩手県出身で初のツアー優勝者となった米澤蓮の記事を見てから、「(福島初の優勝を)意識するようになった」という。「初めての優勝争いでどうなるか分からないですけど、自分で勝ち取れたらいいなと思います」と福島県勢初の快挙を見据える。
予選ラウンドでは2日連続でツアー自己ベストを更新するなど、勢いに乗る。体力温存のためラウンド後のショット練習は控えていたが、この日はホールアウト後に練習場に直行した。「びびっているだけでした。もう大丈夫です」。すっきりした表情でコースを後にした。(文・小高拓)
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