国内では珍しい“14分の12” 320ヤード砲の河本力が完全V王手「1Wを気持ちよく振れる」
<リシャール・ミル チャリティトーナメント 3日目◇2日◇能登カントリークラブ(石川県)◇7142ヤード・パー72>
3年連続で“日本一の飛ばし屋”の称号を手にしている河本力が、初日から首位を守り続けて完全優勝に王手をかけた。3日目は5バーディ・1ボギーの「68」で回り、2位と1打差のトータル19アンダー・単独首位で最終日へ。ルーキーイヤーの2022年「バンテリン東海クラシック」以来となる3勝目を目指す。
初日「63」で飛び出すと、2日目も「66」で首位をキープ。2日連続で9バーディを奪ったが、この日は5つにとどまった。予選ラウンドよりも風が強まったこともあり、「ティショットがすごく曲がって、チャンスが少なかった」と、この日のフェアウェイキープはわずか2回。「ティショットが曲がると、こんなに疲れるんだなと思うくらい、きょうは疲れました」と苦笑いを浮かべた。
それでも、最終18番パー5では3メートルのパットを沈めてバーディ締め。「真っすぐ(のライン)だったので、ど真ん中から入ってくれました。あしたにつながるバーディだったと思います」と気分良くムービングデーを終えた。
日本海に面した今大会の舞台では、河本の強みが存分に発揮されている。「全体的に広いホールが多くて、ドライバーをたくさん握れる。気持ちがいいです」。平均飛距離320ヤード超を誇る河本だが、国内のコースで1ラウンド10回以上ドライバーを握ることは珍しい。今大会の予選ラウンドはパー3を除く14ホール中11回ドライバーを使用し、この日は12回に増えた。
パー5では大きく曲がらなければほぼ2オン可能。短いパー4では、グリーン近くまで運んでウェッジでグリーンに乗せられる。「自分の持ち味を生かせるコース」と、ティショットでアドバンテージを取っている。「最終日だからといって、刻むつもりはありません。同じように、目の前の一打に集中します。ティショットをうまく打てたら、チャンスをいっぱい作れると思います」と、最終日もドライバーを積極的に握る構えだ。
「いい位置で最終日を迎えられるので、大会を盛り上げたいという気持ちもあります。自分がどういう姿で優勝しているとか、どういう感じでゴルフをしているかをしっかりイメージして、いい準備をして早く寝るだけです」。7月の「全英オープン」では海外メジャーで初の予選通過を果たし、自信を深めた。英国での“お土産”を3年ぶりVにつなげたい。(文・小高拓)
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