カンヌ映画祭出品。山村に囚われた“花嫁”を描く衝撃作「盲山」
人身売買の標的となって山村に囚われた女性の運命を描き、第60回カンヌ国際映画祭〈ある視点〉部門に出品されたリー・ヤン監督の衝撃作「盲山」(2007)が、7月18日(金)よりシネマート新宿で1週間限定上映される。ビジュアルと予告編が到着した。
大学生の白雪梅は、ある女性に紹介された仕事を受けるため山奥の村へ向かう。ところが目覚めると見知らぬ農家で横たわっており、財布も身分証明書も失っていた。彼女は人身売買業者に騙され、40歳の男性・黄徳貴のもとに花嫁として売られたのだ。
抵抗すると抑え込まれ、奴隷のような日々が始まる。逃亡を図っても村人たちに連れ戻され、警察は無関心だ。月日が経ち黄一家の監視が緩むと、白雪梅はようやく家族との連絡に成功するが、それは新たな悲劇の始まりだった──。
中国では検閲で約20ヵ所をカットされた末、全面的に上映禁止となった本作。主演をホアン・ルー(のちに「ブラインド・マッサージ」「郊外の鳥たち」などに出演)が務め、村人役には演技未経験の農民たちを起用、撮影を「恋人たちの食卓」などのアン・リー作品で知られるジョン・リンが手掛けた。緊迫の物語から目が離せない。
「盲山」
プロデューサー・脚本・監督:リー・ヤン
エグゼクティブ・プロデューサー:アレクサンドラ・スン、リー・シャンリー・ホア
制作主任:ゾウ・シャオチェン
撮影監督:ジョン・リン
録音:ドン・シュー
美術監督:シュー・ヤン
編集:リー・ヤン、メアリー・スティーヴン
メイクアップ:リウ・シャオチャオ
衣装:リウ・イー
小道具:ダイ・リー
出演:ホアン・ルー、ヤン・ユアン、チャン・ユーリン、ホー・ユンラー、ジア・インガオ、チャン・ヨウピン
2007/中国/カラー/DCP/ドルビーSRD/102分
原題:MANG SHAN
提供:JAIHO 配給:Stranger
© 2007 Tang Splendour Films Limited – Kun Peng Xing Yun Cultural Development Limited
記事提供元:キネマ旬報WEB
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