黄金世代に今季初Vを 河本結が挑む全米前ラストゲーム「こじ開けたい」
<ブリヂストンレディス 事前情報◇21日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(愛知県)◇6642ヤード・パー72>
河本結が復調宣言だ。シーズン序盤は「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」でのプレーオフ惜敗を含め、4試合連続トップ10入りと好調を維持していたが、その後の4試合ではなかなか上位に食い込めていなかった。それでも、ここに来て状態は上向き。来週には海外メジャー「全米女子オープン」が控えており、優勝争いを演じて海を渡るつもりだ。
「先週の最終日に感覚をつかんで、やっと優勝争いができるという自信が湧いてきました」。プロアマを終えた河本は、早速手応えを口にした。
上位で戦えない原因はショットの不調にあった。いくつかの大会では練習場が左足上がり&つま先上がりだったことで、「体が倒れて左に巻くショットが出ていた。それだけは嫌だったので、左に突っ込んで打っていたら、クラブが外からしか入らなくなって、スライスが止まらなくなっていました」という。そんなスイングの狂いをようやく修正し、今はショットがピンに絡むようになってきた。
「久々にドキドキしたいです」。今大会で優勝争いの緊張感を味わい、その勢いで海外メジャーに乗り込むのが思い描くシナリオだ。全米女子オープンは5つある海外メジャーの中でも、世界一を決めるというイメージが強い大会。今回が2年連続3度目の出場で、「難しいセッティングで、日本とは全然戦い方が変わります。刺激を求めに行く感じです」と語る。
「難しさという意味では、その後の全米女子プロの方が上かなと思っているんですけど、上位の選手が全員出て、その中での自分のレベルも分かるし、大会の格みたいなものは全米女子オープンなのかなと思います」。河本はその「全米女子プロ」(テキサス州/フィールズランチ・イースト)にも出場を予定している。
今季は年間女王を大きな目標として掲げており、国内に専念するという選択肢も考えなかったわけではない。「ぶっちゃけ、悩みました。でも、一番はゴルフが上手くなりたいし、プロとして強くなりたい。それが究極の目標としてあるから、メジャーでまだ知らない攻め方や技術を知るのは大事だなと思って、出られるメジャーは全部出ようって決めました」。その先には海外メジャー制覇という大きな目標もある。経験を重ねることは、そのためのステップでもある。
報道陣から今季は黄金世代の優勝がないことを伝えられると、「えっ、そうなんですか。あれ…。じゃあ、なんとか私がそこをこじ開けて(笑)」。どうせなら優勝争いにとどまらず、今季の黄金世代初Vを飾って海外メジャーへ。目標を上方修正して、初日から好スタートを目指す。(文・田中宏治)
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