漫画家・小田原ドラゴンが語る「チェリーナイツ前後」【連載第14回】
小田原ドラゴン(おだわら・どらごん) 1970年、兵庫県生まれ。『僕はスノーボードに行きたいのか?』でヤンマガ月間新人漫画賞奨励賞を受賞。『コギャル寿司』で第47回文藝春秋漫画賞受賞。代表作に『おやすみなさい。』、ドラマ化された『チェリーナイツ』『3本足のちょんぴー』など。最新作に『今夜は車内でおやすみなさい。』
24年9月から週プレNEWS(集英社)でスタートした小田原ドラゴン渾身の新作漫画『堀田エボリューション』。果たして小田原ドラゴンという奇才はどんな道のりを経て、本作品にたどり着いたのか。ジックリ語っていきます。
連載第14回は「チェリーナイツ前後」ついてのお話です。
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僕は『(隔週誌のヤングマガジン)アッパーズ(講談社)』で連載していた『コギャル寿司』で文藝春秋漫画賞を受賞しました。
第47回文藝春秋漫画賞受賞作『コギャル寿司』(講談社)
ここから仕事のオファーが止まらなくなり多忙を極めます。
特に大変だったのは、『チェリーナイツ』(講談社)の前後ぐらい。その理由はハッキリしていて、集英社と小学館でも連載が始まったからなんです。
童貞漫画の金字塔『チェリーナイツ』(講談社)
はからずも日本三大出版社で同時連載していましたね(笑)。
集英社は『ホスト一番星』(ビジネスジャンプ)、小学館は『小田原ドラゴンくえすと』(週刊ヤングサンデー)。
主人公は安定の童貞『ホスト一番星』(集英社)
不屈の名作『小田原ドラゴンくえすと』(小学館)
今振り返ると、よくやったなと思います。ただ、若さで乗り切った部分もあるので......今の僕にはもうあの量はこなせませんね。
なので、堀田エボリューションは今のページ数がちょうどいい(笑)。
昔のことなので正確に覚えていませんが、一番忙しいときは原稿料だけで年収2000万近かったはず。あの当時の原稿料を考えたら、われながらよく頑張ったと思います。
お金の使い道は......仕事が忙しすぎたので、たまに風俗行く程度でしたね。ただ、お金は全然貯まらなかった。実は当時FXをやっていて1600万損して......。まぁ、世の中そんなもんです(苦笑)。
次回は『チェリーナイツ』の話をしたいと思います。
《つづく》
『堀田エボリューション』(©小田原ドラゴン/集英社)は毎月第2/第4土曜日に更新。現在、全話無料配信中
記事提供元:週プレNEWS
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