【世界卓球2025見どころ】張本智和、悲願のメダルへ「日本男子シングルス」に歴史的チャンス!中川アナが徹底解説
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イチオシスト:イチオシ編集部 旬ニュース担当
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「世界卓球2025」が、5月17日(土)〜25日(日)に、カタール・ドーハで開幕!(テレ東系・BSテレ東で連日放送)。
▲写真左から、解説・水谷隼、実況・中川聡アナウンサー
「テレ東プラス」は、「世界卓球」の実況を担当している中川聡アナウンサーを直撃。
果たして、王者・中国超えを果たす歴史的な中継となる可能性はあるのか!
「卓球男子」について、今大会の見どころを熱く語ってもらった!
【動画】卓球界のレジェンド水谷隼が「世界卓球」を徹底解説!
【男子シングルス 見どころ】
「1979年を最後にメダルから遠ざかっている日本男子シングルスは、今大会で大きなチャンスをつかんでいます。張本智和選手と戸上隼輔選手が3回戦で対戦してしまう点は残念ですが、中国選手と対戦せずにメダルを獲得出来る組み合わせです。勝ち上がった方が、きっとメダルを獲ってくれるはずです」(中川アナウンサー 以下同)
●張本智和

「実力はすでに世界トップレベル。現代卓球において完成された選手の一人であり、いかに自分のパフォーマンスを最大限に発揮できるかがカギとなります。力を出しきることができれば、メダルは射程圏内。悲願のメダルをつかめるかどうかは、男子シングルスの一番の注目ポイントになるでしょう。もしも張本選手がメダルを獲得すれば、歴史的な偉業です。
『東京オリンピック』金メダリストの水谷隼さんも『世界卓球』シングルスのメダルを夢見ながらつかめなかったもので、その重みは計り知れません」
●戸上隼輔

「張本選手に匹敵する実力を持っていますが、世界大会ではなかなか満足のいく結果を出せずにいます。『パリオリンピック』後はドイツのプロリーグへ武者修行に出ていて、本人も手応えを感じているようです。
元々攻撃力が高い選手ですが、守備面での弱点を克服し、環境の変化もあって、メンタル面を含めて大きく成長しています。まだ秘めたるポテンシャルを全て出し切れていませんが、今回初めてプライベートコーチをつけて臨むということで、まさに第二章の始まりと言えるでしょう。爆発力に期待したいです」
●篠塚大登

「『パリオリンピック』に出場しましたが、メダルに届かず悔しい思いをしました。多くの選手がオリンピック後にリフレッシュする中、すぐに“変わらなければ”という強い意識を持ち、『全日本卓球選手権』で準優勝を果たしています。
対戦した選手たちが口々に『篠塚が変わった』と言うほど、プレースタイルが進化。以前はバランスの取れた選手でしたが、『パリオリンピック』に向けて攻撃的なスタイルを取り入れてから、さらに成熟してきています。今大会では、オリンピックの時よりも進化した姿を見せてくれるはずです」
●吉村真晴
「卓球ファンなら誰もが知る“持っている男”。『世界卓球』の混合ダブルスで過去3回出場し、すべて決勝に進出しています。石川佳純さんと組んだ混合ダブルスでは、金メダルを獲得。ムードメーカーとしても知られ、“吉村選手がいるだけでチームが明るくなる”と言われています。ベテランの域に入ってもなお進化を追い求める姿勢は、チームの若手選手たちにとって大きな刺激になっているようです」
●松平賢二
「12年ぶりの日本代表復帰です。卓球ファンにはお馴染みの松平兄弟、“水谷隼に続く天才”と言われた弟の健太選手に対して、兄の賢二選手は努力で道を切り開いてきました。
今回松平選手が代表権を獲得したことは、若手が台頭する日本卓球界において、大きな衝撃と感動を与えました。
卓球は戦術も重要なスポーツ、松平選手は国際大会から長く遠ざかっていたため、対戦相手にとっては分析しにくいという隠し玉的な要素があります。再びサプライズを起こしてくれることを期待しますし、松平選手自身も日本代表として戦うことの重みを理解し、いま代表に入っていない選手たちの希望になりたいと考えているようです」
【男子ダブルス 見どころ】
「男子ダブルスも、かなりメダルが有力ではないかと見ています。日本のペアは非常に良い状態ですし、組み合わせにも恵まれました。中国ペアを含め、対戦したくないと思っていた強豪ペアがほとんど反対側のブロックに入ってくれたのです。もちろん油断はできませんが、比較的苦しい“ヤマ”を避けることができたと言えるでしょう。
順調にいけば、準決勝で日本ペア同士の対戦が期待でき、両ペアがメダルを獲得、どちらかのペアが決勝に進むという展開が十分考えられます」
●張本智和、松島輝空ペア
「松島選手は、次世代のエース候補として小学生の頃から注目されてきた天才型の選手。シングルスの代表にはなれませんでしたが、『パリオリンピック』代表落選以降、悔しさをバネにメンタル面が大きく成長し、『全日本卓球選手権』で優勝しています。
張本選手はオールラウンドな日本のエース、松島選手の良さを引き出しながら自分も得点できる強みがあります。松島選手はプレースピードと攻撃力が抜群で、以前はメンタル面でもろさがありましたが、それも克服しつつあります。
ダブルスは相性が重要ですが、2人は普段から仲が良いので、それがプレーにも出るはず。勢いに乗れば、中国にも止められない可能性を秘めています」
●戸上隼輔、篠塚大登ペア
「『パリオリンピック』に向けて結成され、ダブルスの世界ランクで常に上位にいる実力のあるペアです。
世界のトップ選手にも何度も勝利していますが、『パリオリンピック』の団体戦で敗れたことに大きな責任を感じています。ダブルスは長くコンビを組んでいる方が有利と言われており、その点でこの2人はオリンピック前に相当やり込んでいるという財産があります。
戸上選手は過去に別の選手とダブルスでメダルを獲得しており、篠塚選手も『全日本選手権』で準優勝するなど、実績は十分。中国のペアにも引けを取らず、メダル獲得も期待できます」
【混合ダブルス 見どころ】
「混合ダブルスは、全種目の中で一番ドローが厳しいかもしれません。しかし、この厳しいドローを勝ち抜いたペアがメダルを獲得すれば、それはもう『ロサンゼルスオリンピック』のメダル候補と言っても過言ではありません。良い結果が出た際は、その後の活躍に大いに注目していただきたいですし、その瞬間をぜひ『世界卓球』の中継で確認していただきたいです」
●松島輝空、張本美和ペア

「次世代を担うエリート同士。協会も『ロサンゼルスオリンピック』を見据えた戦略的なペアリングにしたのではないでしょうか。プレースタイルが少し異なるため、最初は相性が心配されましたが、松島選手の成長によってかみ合い始め、1月に開催された国際大会でも優勝しています。
持っているポテンシャルは非常に高く、『世界卓球』をきっかけに大きく飛躍し、『ロサンゼルスオリンピック』のメダル候補として注目される可能性を秘めています」
●吉村真晴、大藤沙月ペア

「吉村選手は、混合ダブルスで3つのメダルを獲得した実績があり、この経験は大きな強みです。大藤選手は女子選手としては珍しく、台から少し離れた位置でも戦える選手で、男子選手と組むと非常にやりやすいと言われています。2人ともトリッキーなプレーを得意としており、お互いのプレーを楽しんでいるようです。
2人での試合経験はまだ多くありませんが、逆に相手ペアも研究しにくいという利点があります。大藤選手も吉村選手の強運にあやかってメダル獲得を目指しており、非常に楽しみなペアです」
【中川アナの記憶に残る試合】
「世界卓球2023」男子シングルス準々決勝「張本智和×梁靖崑」
「この試合で、張本選手はあと一歩で中国選手に勝利してメダルに手が届きそうだっただけに、敗れた時の悔しさ、無念さが強く伝わってきました。過去にも日本の選手が中国の壁に阻まれるシーンを何度も実況してきましたが、その度に“なんとかこの壁を乗り越えてほしい”という強い思いを抱きます。今大会では、張本選手が中国選手を破ってメダルを獲得する瞬間を実況したいです」
【こう見れば「卓球」はもっと面白い!】
「男子の試合は、迫力のあるラリーが面白いです。トップ選手になると1秒間に1往復半から2往復もするほどの速さでボールが飛び交い、相手が打ってからこちらに届くまで、わずか0.2秒から0.3秒ほどです。
また、画面上では分かりにくいのですが、ボールには複雑な回転がかかっており、プロ選手の回転数はプロペラ機のプロペラと同じくらいと言われています。ぜひ、その超人的な駆け引きを楽しんでいただきたいですね。
選手たちの個性的なサービスのモーションにも注目してみてください。“サービスはマジック”と言われるほど奥深く、ボールを当てる瞬間のラケットの角度などを相手に悟られないように工夫しています。各選手が長年の研究を重ねて編み出した独自のフォームなので、見ていると面白いですよ。
“チキータ”という卓球用語を耳にすることがあると思います。チキータとはレシーブの技術なのですが、手首をひねってボールの斜め後ろをこする打ち方で相手の意表を突くことができます。チキータが出た時は、選手が主導権を握りにいく、流れを変えようとしている時なので、注目してみると面白いでしょう。
卓球をまだ観たことがない方は、ぜひ『日本×中国』戦を観ていただきたいです。世界最高峰のプレーに驚き、感動すること間違いなしです」
(取材・文/伊沢晶子)

「テレ東プラス」は、「世界卓球」の実況を担当している中川聡アナウンサーを直撃。
果たして、王者・中国超えを果たす歴史的な中継となる可能性はあるのか!
「卓球男子」について、今大会の見どころを熱く語ってもらった!
【動画】卓球界のレジェンド水谷隼が「世界卓球」を徹底解説!
【男子シングルス 見どころ】
「1979年を最後にメダルから遠ざかっている日本男子シングルスは、今大会で大きなチャンスをつかんでいます。張本智和選手と戸上隼輔選手が3回戦で対戦してしまう点は残念ですが、中国選手と対戦せずにメダルを獲得出来る組み合わせです。勝ち上がった方が、きっとメダルを獲ってくれるはずです」(中川アナウンサー 以下同)
●張本智和

「実力はすでに世界トップレベル。現代卓球において完成された選手の一人であり、いかに自分のパフォーマンスを最大限に発揮できるかがカギとなります。力を出しきることができれば、メダルは射程圏内。悲願のメダルをつかめるかどうかは、男子シングルスの一番の注目ポイントになるでしょう。もしも張本選手がメダルを獲得すれば、歴史的な偉業です。
『東京オリンピック』金メダリストの水谷隼さんも『世界卓球』シングルスのメダルを夢見ながらつかめなかったもので、その重みは計り知れません」
●戸上隼輔

「張本選手に匹敵する実力を持っていますが、世界大会ではなかなか満足のいく結果を出せずにいます。『パリオリンピック』後はドイツのプロリーグへ武者修行に出ていて、本人も手応えを感じているようです。
元々攻撃力が高い選手ですが、守備面での弱点を克服し、環境の変化もあって、メンタル面を含めて大きく成長しています。まだ秘めたるポテンシャルを全て出し切れていませんが、今回初めてプライベートコーチをつけて臨むということで、まさに第二章の始まりと言えるでしょう。爆発力に期待したいです」
●篠塚大登

「『パリオリンピック』に出場しましたが、メダルに届かず悔しい思いをしました。多くの選手がオリンピック後にリフレッシュする中、すぐに“変わらなければ”という強い意識を持ち、『全日本卓球選手権』で準優勝を果たしています。
対戦した選手たちが口々に『篠塚が変わった』と言うほど、プレースタイルが進化。以前はバランスの取れた選手でしたが、『パリオリンピック』に向けて攻撃的なスタイルを取り入れてから、さらに成熟してきています。今大会では、オリンピックの時よりも進化した姿を見せてくれるはずです」
●吉村真晴
「卓球ファンなら誰もが知る“持っている男”。『世界卓球』の混合ダブルスで過去3回出場し、すべて決勝に進出しています。石川佳純さんと組んだ混合ダブルスでは、金メダルを獲得。ムードメーカーとしても知られ、“吉村選手がいるだけでチームが明るくなる”と言われています。ベテランの域に入ってもなお進化を追い求める姿勢は、チームの若手選手たちにとって大きな刺激になっているようです」
●松平賢二
「12年ぶりの日本代表復帰です。卓球ファンにはお馴染みの松平兄弟、“水谷隼に続く天才”と言われた弟の健太選手に対して、兄の賢二選手は努力で道を切り開いてきました。
今回松平選手が代表権を獲得したことは、若手が台頭する日本卓球界において、大きな衝撃と感動を与えました。
卓球は戦術も重要なスポーツ、松平選手は国際大会から長く遠ざかっていたため、対戦相手にとっては分析しにくいという隠し玉的な要素があります。再びサプライズを起こしてくれることを期待しますし、松平選手自身も日本代表として戦うことの重みを理解し、いま代表に入っていない選手たちの希望になりたいと考えているようです」
【男子ダブルス 見どころ】
「男子ダブルスも、かなりメダルが有力ではないかと見ています。日本のペアは非常に良い状態ですし、組み合わせにも恵まれました。中国ペアを含め、対戦したくないと思っていた強豪ペアがほとんど反対側のブロックに入ってくれたのです。もちろん油断はできませんが、比較的苦しい“ヤマ”を避けることができたと言えるでしょう。
順調にいけば、準決勝で日本ペア同士の対戦が期待でき、両ペアがメダルを獲得、どちらかのペアが決勝に進むという展開が十分考えられます」
●張本智和、松島輝空ペア
「松島選手は、次世代のエース候補として小学生の頃から注目されてきた天才型の選手。シングルスの代表にはなれませんでしたが、『パリオリンピック』代表落選以降、悔しさをバネにメンタル面が大きく成長し、『全日本卓球選手権』で優勝しています。
張本選手はオールラウンドな日本のエース、松島選手の良さを引き出しながら自分も得点できる強みがあります。松島選手はプレースピードと攻撃力が抜群で、以前はメンタル面でもろさがありましたが、それも克服しつつあります。
ダブルスは相性が重要ですが、2人は普段から仲が良いので、それがプレーにも出るはず。勢いに乗れば、中国にも止められない可能性を秘めています」
●戸上隼輔、篠塚大登ペア
「『パリオリンピック』に向けて結成され、ダブルスの世界ランクで常に上位にいる実力のあるペアです。
世界のトップ選手にも何度も勝利していますが、『パリオリンピック』の団体戦で敗れたことに大きな責任を感じています。ダブルスは長くコンビを組んでいる方が有利と言われており、その点でこの2人はオリンピック前に相当やり込んでいるという財産があります。
戸上選手は過去に別の選手とダブルスでメダルを獲得しており、篠塚選手も『全日本選手権』で準優勝するなど、実績は十分。中国のペアにも引けを取らず、メダル獲得も期待できます」
【混合ダブルス 見どころ】
「混合ダブルスは、全種目の中で一番ドローが厳しいかもしれません。しかし、この厳しいドローを勝ち抜いたペアがメダルを獲得すれば、それはもう『ロサンゼルスオリンピック』のメダル候補と言っても過言ではありません。良い結果が出た際は、その後の活躍に大いに注目していただきたいですし、その瞬間をぜひ『世界卓球』の中継で確認していただきたいです」
●松島輝空、張本美和ペア

「次世代を担うエリート同士。協会も『ロサンゼルスオリンピック』を見据えた戦略的なペアリングにしたのではないでしょうか。プレースタイルが少し異なるため、最初は相性が心配されましたが、松島選手の成長によってかみ合い始め、1月に開催された国際大会でも優勝しています。
持っているポテンシャルは非常に高く、『世界卓球』をきっかけに大きく飛躍し、『ロサンゼルスオリンピック』のメダル候補として注目される可能性を秘めています」
●吉村真晴、大藤沙月ペア

「吉村選手は、混合ダブルスで3つのメダルを獲得した実績があり、この経験は大きな強みです。大藤選手は女子選手としては珍しく、台から少し離れた位置でも戦える選手で、男子選手と組むと非常にやりやすいと言われています。2人ともトリッキーなプレーを得意としており、お互いのプレーを楽しんでいるようです。
2人での試合経験はまだ多くありませんが、逆に相手ペアも研究しにくいという利点があります。大藤選手も吉村選手の強運にあやかってメダル獲得を目指しており、非常に楽しみなペアです」
【中川アナの記憶に残る試合】
「世界卓球2023」男子シングルス準々決勝「張本智和×梁靖崑」
「この試合で、張本選手はあと一歩で中国選手に勝利してメダルに手が届きそうだっただけに、敗れた時の悔しさ、無念さが強く伝わってきました。過去にも日本の選手が中国の壁に阻まれるシーンを何度も実況してきましたが、その度に“なんとかこの壁を乗り越えてほしい”という強い思いを抱きます。今大会では、張本選手が中国選手を破ってメダルを獲得する瞬間を実況したいです」
【こう見れば「卓球」はもっと面白い!】
「男子の試合は、迫力のあるラリーが面白いです。トップ選手になると1秒間に1往復半から2往復もするほどの速さでボールが飛び交い、相手が打ってからこちらに届くまで、わずか0.2秒から0.3秒ほどです。
また、画面上では分かりにくいのですが、ボールには複雑な回転がかかっており、プロ選手の回転数はプロペラ機のプロペラと同じくらいと言われています。ぜひ、その超人的な駆け引きを楽しんでいただきたいですね。
選手たちの個性的なサービスのモーションにも注目してみてください。“サービスはマジック”と言われるほど奥深く、ボールを当てる瞬間のラケットの角度などを相手に悟られないように工夫しています。各選手が長年の研究を重ねて編み出した独自のフォームなので、見ていると面白いですよ。
“チキータ”という卓球用語を耳にすることがあると思います。チキータとはレシーブの技術なのですが、手首をひねってボールの斜め後ろをこする打ち方で相手の意表を突くことができます。チキータが出た時は、選手が主導権を握りにいく、流れを変えようとしている時なので、注目してみると面白いでしょう。
卓球をまだ観たことがない方は、ぜひ『日本×中国』戦を観ていただきたいです。世界最高峰のプレーに驚き、感動すること間違いなしです」
(取材・文/伊沢晶子)
記事提供元:テレ東プラス
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