総距離が6700台にUP…上位にひしめく“飛ばし屋”有利はホント? 葭葉ルミ「過去に優勝した選手も…」
<パナソニックオープンレディース 初日◇2日◇浜野ゴルフクラブ(千葉県)◇6751ヤード・パー72>
総距離が去年より82ヤード伸び、6700ヤード台になったコース。OBエリアがあまりプレッシャーにならないほど広いフェアウェイに、短いラフ。グリーンも止まりやすく、短いクラブで狙うアドバンテージが大きいということもあり、今大会は“飛ばし屋有利”という声も聞こえてくる。
実際、第1ラウンド終了時点で16人が入ったトップ10には、ツアーの飛距離自慢たちも多く名を連ねる。3アンダーで首位と1打差の4位タイには4人が並んだが、うち3人が小林夢果(254.91ヤード、6位)、野澤真央(247.77ヤード、12位)、小祝さくら(247.42ヤード、13位)とドライビングディスタンスでトップ15入りしている選手だ。トータル2アンダーの8位グループにも、葭葉ルミ(255.31ヤード、4位)、渡邉彩香(252.48ヤード、7位)、泉田琴菜(248.15ヤード、10位)のドラディス10傑勢が並ぶ。
葭葉は暴風雨のコースで、アンダーを記録。さすがの悪天候とあって、大きく伸びはしなかったが、「もうちょっと晴れたら伸びると思いますよ」と、戦前からバーディ合戦を予感していた。飛ばし屋のアドバンテージについて聞くと、「ここのコース自体、過去に優勝した選手も飛ばし屋が多いですもんね」と納得する。2023年の穴井詩は、今季も255.11ヤードでドライビングディスタンス5位につける飛ばし屋の代表格で、今週も1アンダー・17位タイにつけている。19年大会の勝みなみも、やはりそう。
ただ初日は、「ティショットに関してはプレッシャーはないけど、バンカー越え、池越えもあるのに地面がゆるくて苦戦しました」と、メリットもどこかに吹き飛んでしまうほどの荒天。“飛距離”ということを考えてる暇もない…というほど、疲れ切った表情でクラブハウスに戻ってきた。それでも3戦連続予選落ちが続くなかでの好スコアで気分はいい。さらに2日目は、前日の空模様がウソだったかのような快晴。こうなると「ティも下がってるし、飛距離を生かすことができれば」と飛ばし屋は腕を回す。
4位の野澤真央も「飛んだほうが有利ですね」とキッパリ。初日は雨、風のなか4つあるパー5のうち、3ホールでバーディを奪った。小林は、最も風が吹いた時間帯に滑り込みでホールアウトしたこともあり、パー5でのバーディ数は2つ。ただ「どんどん(後方ティを使用しコースの距離が)伸びて欲しい」と、涼し気に話す。パー5に関しては、全ホールで「ティショットが当たれば、(2打目で)近くまでいきます」ということも確認済み。伸びしろは多い。
もちろん、もともとボールが止まりやすいうえに、前日の大雨でさらに軟らかくなっていてもおかしくないグリーンコンディションのなか、多くの選手がピンを狙える。4アンダーの首位には蛭田みな美(240.98ヤード、25位)、山城奈々(238.75ヤード、30位)、奥山友梨(229.77ヤード、63位)と、必ずしも前評判通りの展開ではない。それでも17位グループには、現在258.63ヤードでドライビングディスタンス1位のルーキー・入谷響もつける。青空の下プレーする2日目は、ゴールデンウィークを盛り上げる“飛ばし合戦”の様相が強まるか?(文・間宮輝憲)
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