伊礼彼方、音月 桂ら出演『スリー・キングダムス Three Kingdoms』12/2開幕!― 舞台写真と、演出の上村聡史からのコメントをお届け!
イチオシスト

イギリス演劇界の奇才 サイモン・スティーヴンスが描く、現代社会の闇を深くえぐる衝撃作『スリー・キングダムス Three Kingdoms』が、上村聡史の演出で、本日12月2日、新国立劇場 中劇場にて日本初演を迎えた。
ロンドンのテムズ川で発見された女性の変死体。この殺人事件を追う二人のイギリス人刑事は、捜査を進めるうちに、ヨーロッパ全土に広がる国際的な犯罪組織の存在にたどり着き、ドイツ、そしてエストニアへと舞台を移し、国境と言語の壁を越えながら、彼らは資本主義の裏に潜む人間の暗部と対峙していくこととなる。

ミニマムな舞台装置の中で繰り広げられる、三カ国の旅。そして、国を越えるごとに、あらわになる無自覚な悪。サイモン・スティーヴンスが描く、複雑な混沌の世界を見事に立ち上げたカンパニーに、客席からは熱い拍手が贈られた。
『スリー・キングダムス Three Kingdoms』は、新国立劇場 中劇場にて12月14日(日)までの上演。どうぞお見逃しなく!
『スリー・キングダムス Three Kingdoms』 演出:上村聡史コメント
以前、サイモン・スティーブンスと対談した時に、「人間にとって欲望は根源的なもの。では人間と他の動物との違いは何か。動物と比べることで、人間の正体を問い詰めていく」と彼は語りました。その言葉を胸に演出し、刺激的な作品が仕上がりました。パンキッシュな挑発と旅を体感するような非日常に彩られた劇世界が、私たちを想像もできない場所へと連れて行ってくれます。それも、出演者皆の軽妙かつ鋭角的な演技と、高みを目指すスタッフの英智が生み出したチームワークの賜物かと思います。この出来栄え、裏切りません、どうぞ、劇場で体験を。
刑事のイグネイシアスは、テムズ川に浮かんだ変死体の捜査を開始する。捜査を進めるうちに、被害者はいかがわしいビデオに出演していたロシア語圏出身の女性であることが判明する。さらに、その犯行が、イッツ・ア・ビューティフル・デイの名曲「ホワイト・バード」と同名の組織によるものであることを突きとめる。イグネイシアスは捜査のため、同僚のチャーリーとともに、ホワイト・バードが潜伏していると思われるドイツ、ハンブルクへと渡る。ハンブルクで、現地の刑事シュテッフェンの協力のもと捜査を始める二人だったが、イグネイシアスがかつてドイツに留学していた頃の不祥事を調べ上げていたシュテッフェンにより、事態は思わぬ方向に進んでいくのであった。
【公演日程】2025 年 12 月 2 日(火)~14 日(日)
【会場】新国立劇場 中劇場
【作】サイモン・スティーヴンス
【翻訳】小田島創志
【演出】上村聡史
【出演】伊礼彼方、音月桂、夏子/佐藤祐基、竪山隼太、坂本慶介、森川由樹、鈴木勝大、八頭司悠友、近藤隼/伊達暁、浅野雅博
【芸術監督】小川絵梨子
【主催】新国立劇場
【チケット料金】S席 8,800円/A席 6,600円/B席3,300円/Z席(当日)1,650円
記事提供元:キネマ旬報WEB
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