「ほとんど諦めていたので…うれしい」QT繰り上がり出場の連絡は3日前 来季ルーキーの“岡山出身黄金世代”
イチオシスト
<JLPGAファイナルQT 初日◇2日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 東コース(茨城県)◇6418ヤード・パー72>
ファイナルQTに出場できる。そう吉報が届いたのは開幕3日前の夕方だった。ファーストQT(C地区)を21位で終えて1ランク足りずに敗退していた鳴川愛里が、繰り上がりでファイナルに出場している。
同地区19位だった天良枝里子が欠場することになり、その枠が鳴川の手に渡った。前週の土曜日の午前中にはすでにウエイティング登録を済ませ、現地にも足を運ぶ予定だった。「(夕方)5時すぎにLPGAさんから『出場できます』と電話をもらいました。『はい、もちろん行きます』っていう感じでした」。移動を前倒しして、日曜日に新幹線、飛行機と乗り継いで茨城へ。前日の指定練習日でコースを確認し、初日のスタートティに立つことができた。
「(ファースト敗退で)だいぶ落ち込みました。可能性がゼロではないので現地には入る予定でした。ほとんど諦めていたので、とりあえずうれしかったです。せっかく出られるので、やれるところまでやる、っていう前向きな気持ちだけです」
思いがけずつかんだチャンスで3バーディ・1ボギーの「70」。来季前半戦出場が見込めるボーダーライン(35位付近)圏内の2アンダー・25位タイにつけた。バーディを奪ったのはすべてパー5。「もう少しショットで絡めたかったのと、3メートルくらいが3、4回外れているのでもう少し入ってくれていたら。残り3日間あるのでしっかり伸ばしたい」と見据えている。
1998年生まれの“黄金世代”。岡山県出身で、操南中学校を卒業するとそのまま、東児が丘マリンヒルズのゴルフ場で働いた。「その時はあまり考えナシっていうのもあった。ゴルファーになるんだったら関係ないかな、と。今となれば(高校に)行っておけばよかったな、とも思います。友達とかもできてたでしょうし」としみじみ話す。
8度目の挑戦だった今年のプロテストに合格すると、“岡山勢の同級生”渋野日向子からもメッセージが届いた。「ジュニアの大会とかで一緒になったことはある。会ったらちょこっとしゃべります。同級生はどんどん活躍しているので、ちょっとでも早く追いつこう、っていう気持ちでやっています」。そんな友達の背中を追いかけ、まずは来季のレギュラー出場権をつかみたい。
伸ばし合いになるQTで、ショットを絡め、パターを決めて、バーディをさらに奪っていきたい。「私はショートゲームが好き」という持ち味を生かしながら、舞い降りたチャンスを生かしたい。(文・笠井あかり)
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