ニッポンの魚を釣りまくり!世界三大漁場・金華山沖で“幻の魚”スマガツオを狙う:世界!ニッポン行きたい人応援団
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ニッポンに行きたくてたまらない外国人を世界で大捜索! ニッポン愛がスゴすぎる外国人をご招待する「世界!ニッポン行きたい人応援団」(毎週月曜日夜8時54分 ※12月1日月曜夜6時50分からは「YOUは何しに日本へ?&ニッポン行きたい人応援団 合体3時間!」を放送)。
今回は、ドイツに住む外国人の初来日の様子をお届けします。
【動画】「世界!ニッポン行きたい人応援団」最新回

今年8月、ドイツ・オッフェンバッハで行われた「マイン祭り」。“日本の祭り”をテーマに行われ、伝統工芸品の物販や日本食の屋台、武道のワークショップなど、日本の文化が多岐にわたって紹介されました。
今年で7回目となるマイン祭りは、3日間にわたって開催。当番組も特別ブースを設置し、ニッポンに行きたい人を探します。昨年ご招待した、パイロットの万年筆を愛するフランチスカさんも、協力したいと駆けつけてくれました。

番組のブースに集まった日本好きの人は、なんと100人! ニッポンで独自に開発されたガソリンスタンドの懸垂式計量機について知りたい人、日本最古のピアノを演奏したい人、さらに「コメダ珈琲店」やニッポンのウイスキーや日本初の国産フルートなどに興味がある人々が熱い想いをアピール! そんな中、気になる方が。

紹介するのは、ドイツ在住、ニッポンの「釣り」を愛するイブラヒムさん。
世界でも有数の海洋大国である日本。その海には、世界の魚種の10分の1、約3700種類の魚が集まるといわれ、豊富な魚類に対応した様々な釣り方や調理法も存在。日本書紀には、釣りで戦の勝敗を占った記述があるなど、釣りは古くから親しまれています。
幼い頃から、釣り好きの祖父・トゥランさんの影響で釣りを楽しんでいたイブラヒムさん。祖父から譲り受けた日本製のリールの品質に感動し、ニッポンの釣りの虜に。持っている道具のほとんどが、ニッポンの「DAIWA」か「SHIMANO」のものだそう。
そんなイブラハムさんは、法律家の卵。来年から裁判官の試用期間が始まり、勉強漬けの生活に安らぎを与えてくれたのが、ニッポンの道具で楽しむ釣りでした。ニッポンに行くことは長年の夢ですが、経済的余裕はありません。
それでも「ニッポンで魚を釣って、その文化を肌で感じたい」と願うイブラヒムさんを、ニッポンにご招待! 今年の10月に初来日を果たしました。
今回の来日で、ドイツでは釣れない魚をたくさん釣り、実際に食べてみたいというイブラヒムさん。特にニッポンのフグ文化に興味があるそうで、「毒のある魚をどうやって釣って食べるのか、ぜひ知りたいです」と話します。
日本で食用にされるフグは、“フグの王様”トラフグや“フグの女王”マフグなど22種類。
中でもこの時期、神奈川県の金沢八景沖で獲れる天然のショウサイフグの刺身は絶品。
「刺身はトラフグよりショウサイフグ」という釣り人も多いとか。
市場にはほとんど出回らないため、釣り人しか味わえないショウサイフグ。そこで、ショウサイフグの釣り名人の元へ。
お世話になるのは、創業79年「野毛屋釣船店」三代目・黒川健太郎さん。初代の忠治さんは、東京湾でのフグ釣りを始めた一人で、健太郎さんもフグ釣り名人として釣り師の中で一目置かれる存在です。

まずは、伝統の仕掛け「カットウ」を見せていただきます。フグの口は小さく鋭い歯があるため、通常の針では餌だけをついばまれたり、糸ごと噛み切られたりすることが。
そこで、餌の下にもう一つ三本針をつけ、フグを下から引っ掛けるのが「カットウ釣り」。東京湾でこの仕掛けを広めたのは、初代の忠治さんだそう。
いよいよ念願のフグ釣り! ここからは、フグ釣り歴20年の鈴木徹さんにサポートしていただきます。
フグがいる水深15mほどの海底まで仕掛けを落としたら、絶えず竿を上下させ、餌の存在をアピール。フグが餌をついばむ際のアタリは、竿先を数ミリ揺らす程度。この繊細なアタリに合わせられないと、フグを釣り上げることはできません。

何度も仕掛けを落とし、挑戦すること13回。ついに念願のショウサイフグが!
その後も、唐揚げにすると美味しいサバフグや、30cm超のショウサイフグをゲット。
20匹ものフグを釣り上げ、黒川さんに「初めてでこんな釣れる人いない!」と褒めていただきました。
港に戻ったところで、イブラヒムさんが最も知りたかった、フグの下処理を見せていただきます。捌くのは、フグ処理の免許を持つ健太郎さん。
胴体と頭の間に切れ目を入れ、ヒレを落とし、身の部分とそれ以外に分けます。フグの種類によって変わりますが、毒があるのは主に肝臓や卵巣などの内臓。有毒部位は通常のごみとして出すことを禁じられており、専門業者によって処分されるそう。
この日に釣れたショウサイフグは、健太郎さんが馴染みにしているお店の方が、特別に調理してくださることに。船の常連の皆さんも集まってくださいました。
小ぶりで食べられる部位が少ないため、市場に出回ることがほとんどないショウサイフグ。皿が透けるほどの薄造りにしていただきます。
初めてニッポンのフグを口にしたイブラヒムさんは、「めちゃくちゃ美味しい」と絶賛!

同じ船に乗っていたお客さんから分けていただいたトラフグは、唐揚げと鍋で堪能。最後に「ニッポンに来ることができた上に、皆さんにも出会えて本当に幸せです」と、健太郎さんと固い握手を交わしました。
健太郎さん、フグ釣り仲間の皆さん、本当にありがとうございました!
次に向かったのは、宮城県塩竈市。世界三大漁場の一つ、金華山沖で魚を釣り、調理して食べるためにやってきました。
そもそも日本近海には、北の冷たい海から流れてくる寒流と、南の暖かい海から流れてくる暖流があり、寒流からはカニや鮭・さんま、暖流からはマグロやカツオなどの魚が集まります。金華山沖は、その2つの海流がぶつかる潮目と呼ばれる場所。餌となるプランクトンがたくさんいるため、他に類をみないほど多様な魚たちが獲れます。
この金華山沖で、イブラヒムさんがどうしても釣りたいのはスマガツオ。極端に漁獲量が少ないことから市場に出回らず、“幻の魚”とも称される高級魚で、脂身はマグロのトロのような味わいだそう。
受け入れてくださったのは、遊漁船「ことり丸」船長のノリさんこと岡田数範さんと、副船長のユリさんこと宮崎百合子さん。出航して1時間後、金華山沖に到着しました。
ジグと呼ばれる鉄製のルアーを海に投げると、すぐにカサゴが!
続いて、先ほどよりも強い引きがあり、格闘すること約5分。ワラサ(体長60cm前後のブリ)が釣れました。
しかし、本命のスマガツオには出会えぬまま釣り続け、4時間…。ここで、大型魚に追われた小魚たちが海面に追い詰められるナブラを発見。小魚を狙う大型魚が餌を求めている状態のため、スマガツオが釣れるかもしれない絶好のチャンス!

急いでジグを海中に投げると、ものの数秒で強い引きが。マグロだった場合、資源保護のため、30kg未満は捕獲できない決まりがあるのですが…食いついたのはスマガツオ!
本命が釣れて、大満足のイブラヒムさんでした。
この日に釣れた魚は、岡田さんたちが釣った分も合わせて合計13尾、6種類。手早く下処理をして、ノリさんのご自宅へ。元板前のノリさんが、獲れたての魚を料理してくださることに。

スマガツオは串打ちをして皮目をバーナーで焼き、タタキに。ドイツにない調理法に驚いたイブラヒムさんは、タタキを頬張り「柔らかくて口に入れた瞬間とろけました」とうっとり。他にも、サバの味噌煮やカサゴの唐揚げなど、魚づくしの夕食をいただきました。
「ことり丸」のノリさんとユリさん、本当にありがとうございました!
さらにイブラヒムさんには、ニッポンでどうしても成し遂げたかったことがありました。
祖父からもらった40年以上前のDAIWA製リールが、巻いている時に微妙にガタつくように。しかし、ドイツでは直せる部品も職人も見つからず、ニッポンで直したかったのです。
そこでウェルカムサプライズ! 向かったのは、東京・東久留米市にある「グローブライド株式会社」。イブラヒムさんのことを伝えたところ、そのリールをぜひ見せてほしいとのこと。来るのが夢だったという「グローブライド」を前に、イブラヒムさんは感動!
迎えてくださったのは、広報室の佐久間さん。釣りが大好きな“釣りガール”だそうで、早速、DAIWA製品の修理などを行うアフターサービスセンター「株式会社スポーツライフプラネッツ」に案内してくださることに。

イブラヒムさんが愛用しているのは1980年製のリールで、回してみると、引っかかる感触と音が。パーツはすでに生産されていないため、開けてみないと直せるかどうか分かりません。
技術2課の小塚泰幸さんが慎重に分解すると、破損している部品は見当たりません。40年以上前のリールとは思えないほど、歯車の摩耗も少ない状態です。
その裏側には、ニッポンが世界に誇る“歯車づくり”の力が。日本を工業大国に押し上げた精密機械の多くに、静かにそして正確に回る歯車が使われてきました。
1958年、高度経済成長期の中「大和精工株式会社」として創業した「グローブライド」。
この小さなリールの中にも、ニッポンの工業技術の歴史が詰まっています。

歯車についた汚れや油を丁寧に取り除くと、新品のようにサラサラに。そこに、グリース(潤滑剤)を丹念に塗ること15分。再び組み立て直すと、動きが滑らかになりました。
「おじいちゃんもとっても喜ぶと思います」とイブラヒムさん。小塚さんに感謝を伝えました。
翌日は、広報の佐久間さんに誘われ、群馬県の上野村へ。関東屈指の清流、神流川は「平成の名水百選」の一つ。村が管理する釣り場になっており、圧倒的な引き味を持つ「ハコスチ」と呼ばれるニジマスが。
佐久間さんは、イブラヒムさんにDAIWA自慢のリール「EXIST」を体感してほしいと、ハコスチ釣りに連れてきてくださったのです。
その使い心地を、「とてもスムーズに巻けるし、ルアーが揺れる振動すらも手に伝わってきます」とイブラヒムさん。ハコスチと格闘すること5分、70cm近い大物を釣ることができました。

「素晴らしいリールをありがとうございます!」と感謝を伝えると、佐久間さんから「これをこのまま、思い出と一緒にぜひ持ち帰っていただきたいと思います」と嬉しいサプライズが! DAIWAの釣具一式のプレゼントをいただき、「一生使わせてもらいます」と大感激のイブラヒムさんでした。
「グローブライド」の皆さん、佐久間さん、本当にありがとうございました!
釣りを通じて、様々な出会いがあったニッポン滞在。帰国を前にイブラヒムさんは、「今回の来日で私の願いが叶ったどころか、想像以上の経験ができて本当によかったですし、ニッポンで新たな釣り仲間ができて本当に嬉しいです」と語ってくれました。
イブラヒムさん、またの来日をお待ちしています!
月曜夜6時50分からは「YOUは何しに日本へ?&ニッポン行きたい人応援団 合体3時間!」を放送。
「YOUは何しに日本へ?」
●アフリカ・ベナンから漫画を学びに来た! プロ絶賛の驚きの才能!
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「ニッポン行きたい人応援団」
▼イタリア北部に暮らすヴァレンティーナさんは、日本を象徴する色として世界に認知される“藍染め”を愛してやまない。家の一部を工房に改造し、畑で藍を自家栽培するほどの熱中ぶり!
▼「藍」と「紅」をかけあわせる究極の染色ワザ『二藍』の技術を学ぶため、徳島県と山形県へ! 100日間もの日数をかけて染料を作る職人の情熱を目の当たりにして大感動!
今回は、ドイツに住む外国人の初来日の様子をお届けします。
【動画】「世界!ニッポン行きたい人応援団」最新回
ニッポンの魚を釣って食べたい!

今年8月、ドイツ・オッフェンバッハで行われた「マイン祭り」。“日本の祭り”をテーマに行われ、伝統工芸品の物販や日本食の屋台、武道のワークショップなど、日本の文化が多岐にわたって紹介されました。
今年で7回目となるマイン祭りは、3日間にわたって開催。当番組も特別ブースを設置し、ニッポンに行きたい人を探します。昨年ご招待した、パイロットの万年筆を愛するフランチスカさんも、協力したいと駆けつけてくれました。

番組のブースに集まった日本好きの人は、なんと100人! ニッポンで独自に開発されたガソリンスタンドの懸垂式計量機について知りたい人、日本最古のピアノを演奏したい人、さらに「コメダ珈琲店」やニッポンのウイスキーや日本初の国産フルートなどに興味がある人々が熱い想いをアピール! そんな中、気になる方が。

紹介するのは、ドイツ在住、ニッポンの「釣り」を愛するイブラヒムさん。
世界でも有数の海洋大国である日本。その海には、世界の魚種の10分の1、約3700種類の魚が集まるといわれ、豊富な魚類に対応した様々な釣り方や調理法も存在。日本書紀には、釣りで戦の勝敗を占った記述があるなど、釣りは古くから親しまれています。
幼い頃から、釣り好きの祖父・トゥランさんの影響で釣りを楽しんでいたイブラヒムさん。祖父から譲り受けた日本製のリールの品質に感動し、ニッポンの釣りの虜に。持っている道具のほとんどが、ニッポンの「DAIWA」か「SHIMANO」のものだそう。
そんなイブラハムさんは、法律家の卵。来年から裁判官の試用期間が始まり、勉強漬けの生活に安らぎを与えてくれたのが、ニッポンの道具で楽しむ釣りでした。ニッポンに行くことは長年の夢ですが、経済的余裕はありません。
それでも「ニッポンで魚を釣って、その文化を肌で感じたい」と願うイブラヒムさんを、ニッポンにご招待! 今年の10月に初来日を果たしました。
今回の来日で、ドイツでは釣れない魚をたくさん釣り、実際に食べてみたいというイブラヒムさん。特にニッポンのフグ文化に興味があるそうで、「毒のある魚をどうやって釣って食べるのか、ぜひ知りたいです」と話します。
日本で食用にされるフグは、“フグの王様”トラフグや“フグの女王”マフグなど22種類。
中でもこの時期、神奈川県の金沢八景沖で獲れる天然のショウサイフグの刺身は絶品。
「刺身はトラフグよりショウサイフグ」という釣り人も多いとか。
市場にはほとんど出回らないため、釣り人しか味わえないショウサイフグ。そこで、ショウサイフグの釣り名人の元へ。
お世話になるのは、創業79年「野毛屋釣船店」三代目・黒川健太郎さん。初代の忠治さんは、東京湾でのフグ釣りを始めた一人で、健太郎さんもフグ釣り名人として釣り師の中で一目置かれる存在です。

まずは、伝統の仕掛け「カットウ」を見せていただきます。フグの口は小さく鋭い歯があるため、通常の針では餌だけをついばまれたり、糸ごと噛み切られたりすることが。
そこで、餌の下にもう一つ三本針をつけ、フグを下から引っ掛けるのが「カットウ釣り」。東京湾でこの仕掛けを広めたのは、初代の忠治さんだそう。
いよいよ念願のフグ釣り! ここからは、フグ釣り歴20年の鈴木徹さんにサポートしていただきます。
フグがいる水深15mほどの海底まで仕掛けを落としたら、絶えず竿を上下させ、餌の存在をアピール。フグが餌をついばむ際のアタリは、竿先を数ミリ揺らす程度。この繊細なアタリに合わせられないと、フグを釣り上げることはできません。

何度も仕掛けを落とし、挑戦すること13回。ついに念願のショウサイフグが!
その後も、唐揚げにすると美味しいサバフグや、30cm超のショウサイフグをゲット。
20匹ものフグを釣り上げ、黒川さんに「初めてでこんな釣れる人いない!」と褒めていただきました。
港に戻ったところで、イブラヒムさんが最も知りたかった、フグの下処理を見せていただきます。捌くのは、フグ処理の免許を持つ健太郎さん。
胴体と頭の間に切れ目を入れ、ヒレを落とし、身の部分とそれ以外に分けます。フグの種類によって変わりますが、毒があるのは主に肝臓や卵巣などの内臓。有毒部位は通常のごみとして出すことを禁じられており、専門業者によって処分されるそう。
この日に釣れたショウサイフグは、健太郎さんが馴染みにしているお店の方が、特別に調理してくださることに。船の常連の皆さんも集まってくださいました。
小ぶりで食べられる部位が少ないため、市場に出回ることがほとんどないショウサイフグ。皿が透けるほどの薄造りにしていただきます。
初めてニッポンのフグを口にしたイブラヒムさんは、「めちゃくちゃ美味しい」と絶賛!

同じ船に乗っていたお客さんから分けていただいたトラフグは、唐揚げと鍋で堪能。最後に「ニッポンに来ることができた上に、皆さんにも出会えて本当に幸せです」と、健太郎さんと固い握手を交わしました。
健太郎さん、フグ釣り仲間の皆さん、本当にありがとうございました!
次に向かったのは、宮城県塩竈市。世界三大漁場の一つ、金華山沖で魚を釣り、調理して食べるためにやってきました。
そもそも日本近海には、北の冷たい海から流れてくる寒流と、南の暖かい海から流れてくる暖流があり、寒流からはカニや鮭・さんま、暖流からはマグロやカツオなどの魚が集まります。金華山沖は、その2つの海流がぶつかる潮目と呼ばれる場所。餌となるプランクトンがたくさんいるため、他に類をみないほど多様な魚たちが獲れます。
この金華山沖で、イブラヒムさんがどうしても釣りたいのはスマガツオ。極端に漁獲量が少ないことから市場に出回らず、“幻の魚”とも称される高級魚で、脂身はマグロのトロのような味わいだそう。
受け入れてくださったのは、遊漁船「ことり丸」船長のノリさんこと岡田数範さんと、副船長のユリさんこと宮崎百合子さん。出航して1時間後、金華山沖に到着しました。
ジグと呼ばれる鉄製のルアーを海に投げると、すぐにカサゴが!
続いて、先ほどよりも強い引きがあり、格闘すること約5分。ワラサ(体長60cm前後のブリ)が釣れました。
しかし、本命のスマガツオには出会えぬまま釣り続け、4時間…。ここで、大型魚に追われた小魚たちが海面に追い詰められるナブラを発見。小魚を狙う大型魚が餌を求めている状態のため、スマガツオが釣れるかもしれない絶好のチャンス!

急いでジグを海中に投げると、ものの数秒で強い引きが。マグロだった場合、資源保護のため、30kg未満は捕獲できない決まりがあるのですが…食いついたのはスマガツオ!
本命が釣れて、大満足のイブラヒムさんでした。
この日に釣れた魚は、岡田さんたちが釣った分も合わせて合計13尾、6種類。手早く下処理をして、ノリさんのご自宅へ。元板前のノリさんが、獲れたての魚を料理してくださることに。

スマガツオは串打ちをして皮目をバーナーで焼き、タタキに。ドイツにない調理法に驚いたイブラヒムさんは、タタキを頬張り「柔らかくて口に入れた瞬間とろけました」とうっとり。他にも、サバの味噌煮やカサゴの唐揚げなど、魚づくしの夕食をいただきました。
「ことり丸」のノリさんとユリさん、本当にありがとうございました!
世界有数釣り具メーカーへ!
さらにイブラヒムさんには、ニッポンでどうしても成し遂げたかったことがありました。
祖父からもらった40年以上前のDAIWA製リールが、巻いている時に微妙にガタつくように。しかし、ドイツでは直せる部品も職人も見つからず、ニッポンで直したかったのです。
そこでウェルカムサプライズ! 向かったのは、東京・東久留米市にある「グローブライド株式会社」。イブラヒムさんのことを伝えたところ、そのリールをぜひ見せてほしいとのこと。来るのが夢だったという「グローブライド」を前に、イブラヒムさんは感動!
迎えてくださったのは、広報室の佐久間さん。釣りが大好きな“釣りガール”だそうで、早速、DAIWA製品の修理などを行うアフターサービスセンター「株式会社スポーツライフプラネッツ」に案内してくださることに。

イブラヒムさんが愛用しているのは1980年製のリールで、回してみると、引っかかる感触と音が。パーツはすでに生産されていないため、開けてみないと直せるかどうか分かりません。
技術2課の小塚泰幸さんが慎重に分解すると、破損している部品は見当たりません。40年以上前のリールとは思えないほど、歯車の摩耗も少ない状態です。
その裏側には、ニッポンが世界に誇る“歯車づくり”の力が。日本を工業大国に押し上げた精密機械の多くに、静かにそして正確に回る歯車が使われてきました。
1958年、高度経済成長期の中「大和精工株式会社」として創業した「グローブライド」。
この小さなリールの中にも、ニッポンの工業技術の歴史が詰まっています。

歯車についた汚れや油を丁寧に取り除くと、新品のようにサラサラに。そこに、グリース(潤滑剤)を丹念に塗ること15分。再び組み立て直すと、動きが滑らかになりました。
「おじいちゃんもとっても喜ぶと思います」とイブラヒムさん。小塚さんに感謝を伝えました。
翌日は、広報の佐久間さんに誘われ、群馬県の上野村へ。関東屈指の清流、神流川は「平成の名水百選」の一つ。村が管理する釣り場になっており、圧倒的な引き味を持つ「ハコスチ」と呼ばれるニジマスが。
佐久間さんは、イブラヒムさんにDAIWA自慢のリール「EXIST」を体感してほしいと、ハコスチ釣りに連れてきてくださったのです。
その使い心地を、「とてもスムーズに巻けるし、ルアーが揺れる振動すらも手に伝わってきます」とイブラヒムさん。ハコスチと格闘すること5分、70cm近い大物を釣ることができました。

「素晴らしいリールをありがとうございます!」と感謝を伝えると、佐久間さんから「これをこのまま、思い出と一緒にぜひ持ち帰っていただきたいと思います」と嬉しいサプライズが! DAIWAの釣具一式のプレゼントをいただき、「一生使わせてもらいます」と大感激のイブラヒムさんでした。
「グローブライド」の皆さん、佐久間さん、本当にありがとうございました!
釣りを通じて、様々な出会いがあったニッポン滞在。帰国を前にイブラヒムさんは、「今回の来日で私の願いが叶ったどころか、想像以上の経験ができて本当によかったですし、ニッポンで新たな釣り仲間ができて本当に嬉しいです」と語ってくれました。
イブラヒムさん、またの来日をお待ちしています!
月曜夜6時50分からは「YOUは何しに日本へ?&ニッポン行きたい人応援団 合体3時間!」を放送。
「YOUは何しに日本へ?」
●アフリカ・ベナンから漫画を学びに来た! プロ絶賛の驚きの才能!
●楽器型ボトルのウイスキーを探せ! なぜサントリーのボトルにこだわるの?
●悪役プロレスラーがラーメン爆食 驚きのこだわり&圧巻の胃袋!
●エビ尽くしの1日! なんと生エビは初体験!?
「ニッポン行きたい人応援団」
▼イタリア北部に暮らすヴァレンティーナさんは、日本を象徴する色として世界に認知される“藍染め”を愛してやまない。家の一部を工房に改造し、畑で藍を自家栽培するほどの熱中ぶり!
▼「藍」と「紅」をかけあわせる究極の染色ワザ『二藍』の技術を学ぶため、徳島県と山形県へ! 100日間もの日数をかけて染料を作る職人の情熱を目の当たりにして大感動!
記事提供元:テレ東プラス
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