【オヤジ大興奮】卓上で薪スト!? 収納サイズ小さッ!新作「ミニ薪ストーブ」で“極上晩酌”完成したぞ
イチオシスト
卓上で使える薪ストーブ!?

これはある製品に付属するケースです。中には当然それが入っているのですが、「え、そんなサイズなの?」と驚いてしまう製品を収納しています。
それは何かと言うと……。

出典:フィールドア
まさかの薪ストーブです!
このところ片手に乗るような小型の薪ストーブが注目されていますが、FIELDOOR(フィールドア)が1万円を切る価格でリリースしていました。
さっそく現物を入手したので、実物を見ていきましょう。
ミニ薪ストーブフィールドア
FIELDOORの「ミニ薪ストーブ」を隅々まで観察

専用ケースから中身を取り出しました。本体に煙突にゴトク……そして灰かき棒と耐熱シート、六角レンチが付属していました。印象としては至れり尽くせり感があります。

本体には大きな耐熱ガラスの面がありました。内部で燃える炎を眺めることができますね。熱を得られるだけでなく、炎を鑑賞して楽しめます。
初見でも数十秒で準備完了

ゴトクは十字タイプで、スリットを合わせて使用します。

本体に煙突をセットし、ゴトクを乗せたら準備完了。
ステンレスの輝きから初使用であることがわかると思いますが、初見でも何ら迷うことはなく、数十秒で準備が完了しました。煙突に天地の方向性がないのが助かります。
驚きのコンパクトサイズ

もろもろのサイズはこの通り。各数値には「約」が付きます。
ガラス面の方向から見ると幅はサッカーボール以下であり、煙突を含めた高さはバスケットボール強といったところ。

サイズ感がイメージできるよう持ってみました。「薪ストーブ」というワードから連想するサイズを大きく下回っています。ちなみに重量は約2.2kgと、2Lのペットボトルと大差ありません。
細部までじっくり見てみた
それではディテールを見ていきましょう。小柄な薪ストとはいえ、燃焼効率を高める工夫が盛り込まれていました。

薪を入れる開口部は、リングを半回転させることでロック/アンロックが切り替わります。リングが横になっているときはロック中、縦にすると開けることができます。

開口部を全開放しました。内部ではロストルが浮いていることがわかりますね。これでもかと薪を入れても、空気の通り道が確保されるようです。

煙突穴から覗いてみました。ロストルはL字型で背面とも距離をとっており、これまた空気の通り道となっています。ここから取り込まれた空気は、おそらく二次燃焼を起こすのではないかと思いました。

付属している六角レンチにより、耐熱ガラスを取り外すことができます。薪ストのガラスはとかく煤(すす)で汚れがちですから、取り外して存分に洗浄できるというわけです。
実際に使ってみよう

それではソロキャンプで実際に使ってみましょう。ロケットストーブに近い使い心地になるのでは……と予想しています。

用意した燃料はカットした小枝にダイソーの薪、そしてオガライトです。オガライトは30cmオーバーのイメージがありますが15cmのミニサイズを見つけ、はりきって買ってきました。
美しい炎が……!

まずは小枝からスタート。火熾しはトーチバーナーでパパッと行いましたが、もちろん着火剤&マッチを使ってもいいと思います。狭い穴の中で火熾しするようなものなので、凝った火熾しは向いていないかもしれません。
さておき順調に炎が育ち……。

煙突から美しい炎が立ち昇りました。ガラス越しに燃焼室の様子も鑑賞でき、絶景です。
なるほどこれは面白いギアですね。コンパクトサイズゆえのこじんまりとした趣きがあり、飽きずに眺めていることができました。それに煙が少ないのもスマートでしたね。

次にダイソーの薪を投入してみました。何ら問題なく元気に燃焼してくれて、燃やし心地は快適そのもの。
1.5kgで500円+税と一般的な薪よりはちょっと割高ですが、カットする手間を考えれば良コスパ。本製品に限らず、小型のウッドストーブにとっては本当に便利ですね。
▼ダイソー薪についてはこちらの記事をチェック
関連記事:【朗報】ダイソーがついに「薪」売り始めたぞ!→侮れない。これソロキャンパーに超良いのでは?
燃料には要注意!太すぎる薪はNG

さて次にオガライトを入れてみます。下手な薪よりも燃えやすいオガライトですから、きっとうまくいくでしょう。小枝やダイソー薪と比べて太いので、火持ちもいいのではないでしょうか。
……思えばこれが失敗でした。

オガライトは、延々とくすぶり続けるだけでした。待てど暮らせど景気のいい炎が昇りません。
燃焼室に対して太すぎる薪は、燃焼効率の妨げになるようです。オガライト程度の太さでも、本製品には太すぎたということですね。
ロケットストーブも太い薪を入れて失敗することが多いので、「ロケットストーブに近いのでは?」という予想が当たりました。
最終的にはオガライトを諦めて取り出し、小枝やダイソー薪に戻りました。
調理に使ってみた

オガライトを入れたせいですっかり暗くなりましたが、調理をしてみましょう。煙突部でお湯を沸かしつつ、天板上では鉄板でウインナーを炒めます。
鉄板は約18×13cmのソロサイズなんですが、ご覧の通りしっかりはみ出してしまいます。調理面ではクッカーを選びますね。

とはいえ問題なくウインナーを加熱することができました。ビールをいただきつつ、次の酒と肴を用意しています。

今度は煙突部でワンカップに燗をつけ、天板でアタリメを。ちなみに火力は煙突の方が強いのですが天板も弱いわけではなく、油断しているとアタリメはあっという間に焦げました。薪の量による火力調整が難しかったですね。
それでも、炎を眺めながらの晩酌はやはり格別です。多少の焦げも「こういうものだ」と妙に納得してしまう、最高の時間でした。
ともかく火力はすばらしいもので、そのうち煙突の方でチャーハンをやってみたいです。
片付けのしやすさは……?

片付けのしやすさには、小サイズゆえのメリットを感じました。本体が火消し袋にすっぽりと入るので、スムーズに灰を捨てることができます。重さに悩まされることもありません。

ただ耐熱ガラスのケアは面倒でしたね。このままでは次に使うときにブラインドガラスになってしまうので、取り外して洗わざるをえませんでした。
ちなみに煤がつく原因は、不完全燃焼。薪ストの扱いに慣れた人ならここまで汚さないと思いますが、今回はオガライト投入が響きました。
気になったことは?
小サイズゆえに……

今回は用意周到に燃料の準備をしましたが(オガライトでしくじりましたが)、薪を割ったり切ったりする必要がある場合、相応の労力を強いられます。
ダイソー薪のヒットにより、ホームセンターなどでも同様の薪が手に入るようになればいいんですが……。

調理面では不自由を感じる人がいるかもしれません。天板は猫のひたいで、メスティンでもしっかりはみ出します。
……というのは2か所での同時加熱を期待している場合。「調理は煙突部でするもの」と割り切ってしまえば、スーッと不満が消えます。
ノブの構造を直感的に誤解してしまう

開口トビラのノブは、次のような構造です。
-
リングが水平→中のフックが垂直になってロックされる
リングが垂直→中のフックが水平になってロック解除
……と、あべこべになっているんですね。
一度内部を見て構造を知ってしまうと、混乱しがちでした。薄暗い状況でうまく閉められないときは特に。
そんなユーザーは筆者だけかもしれませんが、思ったことを率直に報告しておきます。
メンテは手軽ではありません

耐熱ガラスをキャンプ場で洗ったのですが、これ以上はどうしてもキレイにできませんでした。汚れを完全に除去するには、帰宅後に本格的に取り組む必要があるでしょう。

また再度ガラスを取り付ける際は、コツが必要です。すべての薪ストーブがそうですが、熱の影響でどこかしら必ず歪むからです。
ゆるゆるの状態ですべての六角ビスをねじ込み、全ビスを平等に少しずつ締めていかないと、入らないネジが出てきます。
……という工程も含めて、ガラスのメンテは手軽なものではありません。
キャンプ晩酌の相棒に!

ここまで見てきた通り、本製品は超コンパクトな薪ストーブ。一般的な薪ストと同じような使い勝手を期待していると、実用性の面でガッカリしてしまうかもしれません。さらには薪の用意にも手間がかかります。
しかし卓上で楽しめる炎は絶品だったし、そうして酒を呑むのは極上のひとときでした。

ステンレスの立体物は高価になりがちなんですが、そこはさすがのフィールドア。1万円を下回る価格は大きな魅力でしょう。
大人の嗜好品のようなポジションで使いたいフィールドアの「ミニ薪ストーブ」、キャンプ晩酌の相棒にいかがでしょうか?
ミニ薪ストーブフィールドア
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記事提供元:CAMP HACK
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