わずか“73万円”に泣いた下部賞金王・山田大晟 届かなかったシードの壁「なんとでもなった金額」
イチオシスト
<カシオワールドオープン 最終日◇30日◇Kochi黒潮カントリークラブ(高知県)◇7375ヤード・パー72>
国内男子ツアー「カシオワールドオープン」が終了し、来季のフル出場権を獲得する賞金シード選手65人が決定した。本来は賞金ランキング65位までに付与されるシード権だが、義務試合数不足の選手を除き、ランキング66位までの選手がその権利を手にした。
笑顔があれば涙もある。様々な感情が交錯した高知決戦。2日目終了時点では、谷口徹、上井邦浩、26歳の飛ばし屋・杉原大河らが予選落ちとなり、賞金シードには届かなかった。
そして、決勝ラウンドに進出し逆転シードを狙うも、圏内に届かなかった選手もいる。プロ9年目を戦う山田大晟(たいせい)もその一人だった。
山田は昨年、下部ツアー最終戦「ディライトワークス JGTO ファイナル」でプロ初優勝を挙げ、大逆転で賞金王に輝いた。今年はその資格でシード選手として戦ったが、賞金ランキングは67位と、その差は僅か72万8321円。あと一歩のところで賞金シードに届かなかった。
トータル11アンダー・21位タイで大会を終え、「状態が悪くない中で、パターが3日間決め切れなかった。もったいないものがたくさんあった。きょうも最後ボギー。ピンチがあった感じでしたが、きょうはナイスプレーだったんじゃないかな」と振り返った。
シーズン序盤は予選落ちが目立っていたが、秋口からは安定して決勝へ進み、「三井住友VISA太平洋マスターズ」の初日には首位発進も決めた。終盤の立て直しには、師と仰ぐ宮里優作の存在も大きかった。
コースを熟知するベテランからは、特にコースマネジメントについて多くを教わった。そうした“師匠”の支えに応えられなかったことが「申し訳ないような、悔しいような気持ちはある」と心境を吐露した。
「あと数十万円の差なんて、いくらでもなんとでもなった金額だと思う」。わずかの差に泣いた賞金シード。過去の試合を思い返せば反省点はいくつも浮かび上がるが、「今週のこの最後の1打にまでもつれた自分が悪い」と自らを戒めた。
とはいえ、悪いことばかりではない。「ビザとかフォーティネットとか。最終日、セーフティーに行き過ぎてしまうのがあった。きょうはそれ(攻めのプレー)がすごく良かった。最終戦にしてちょっと成長した」と好材料もある。
12月9日から行われるファイナルQTが次なるターゲット。「なるようにしかならない。このいいプレーは絶対に繋がると思う」と、最終日に感じた“攻め”の手応えを胸に、来季の出場権を懸けた戦いに挑む。
また、トータル9アンダー・31位タイで大会を終えた篠優希も賞金シードを喪失した。昨年、初シードを獲得したが、今年はランキング77位に留まり、1年でシードを手放すことになった。
今季は23試合に出場するも、決勝進出は8回でトップ10入りは無かった。「予選通過してコツコツ行くタイプなんですけど、今年はなかなか予選通過できなくて、きつかったです」と厳しいシーズンを送ったが、最終戦で決勝に進めたことはプラスに捉えている。
ショットもグリーンまわりも手応えを感じた最終戦。「QTは全然いけるかなという感じです。もちろん調整しますけど、準備してトップ5を目指して頑張ります」と意気込んだ。
笑った者、泣いた者。それぞれのドラマが詰まった高知決戦が幕を閉じた。
【賞金シード喪失選手】
幡地隆寛(68位)
杉原大河(72位)
上井邦浩(76位)
篠優希(77位)
平田憲聖(85位)※来季は米国男子ツアーに出場
杉山知靖(88位)
J・パグンサン(106位)
中島啓太(欧州ツアー主戦場のため今季は出場なし)
【その他の資格保持者のうち、来季出場資格喪失選手】
山田大晟:2024年下部ツアー賞金ランキング1位(67位)
近藤智弘:生涯獲得賞金上位25位内(92位)
木下裕太:2023年「バンテリン東海クラシック」優勝(95位)
J・クルーガー:2023年『長嶋茂雄セガサミーカップ』優勝(102位)
海老根文博:昨年QTランク1位(125位)
ヤン・ジホ:2023年「ハナ銀行インビテーショナル」優勝(126位)
谷口徹:生涯獲得賞金上位25位内の資格で出場(139位)
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