「備えたいけどムリ…」老後資金に不安9割 教育費や生活費で限界の声続出
イチオシスト
30〜40代で子育ての真っ只中にいると、「老後に漠然とした不安はあるが、備えはまだまだ先になりそう」と感じる人も多いのではないだろうか。コープ共済連は、2025年8月20日~25日、CO・OP共済加入者5,094人を対象に「老後の生活資金や不安に関するアンケート調査」を実施した。老後の困りごとは、年齢層や家計状況、同居者の有無などによっても異なることが見えてきた。

老後資金に不安を感じる人は約9割

調査によると、自身の老後資金・生活資金に不安を感じる人は全体で89.2%と約9割に達した。

年代別では、20代以下が85.6%、30代が98.9%、40代が92.7%、50代が91.7%、60代が82.4%、70代が69.2%となり、多くの世代で将来に強い不安を抱えていることがわかる。
アンケート回答者からは、「そもそも貯蓄すらできない現状で何も対策はできない。現状生活するのでいっぱいいっぱい」(40代女性)、「老後のために貯蓄を考えているが、まだまだ子どもの教育費がかかり貯蓄までいかない」(50代女性)といった声が挙がり、老後の備えの必要性を感じているものの、実際には備えられていない現状が浮かび上がってくる。
老後の不安は「年金の受給額」58.7%で最多

老後資金や生活資金について、特に不安や大変さを感じることを尋ねると、全体では「年金の受給額」58.7%で最も多く、続いて「医療費・介護費」54.7%、「貯蓄が足りるか」50.7%、「生活水準を維持できるか」47.5%、「就労の収入の減少」43.0%という結果に。
「配偶者か自分が亡くなり、一人分の年金になったときに生活水準がどうなるか心配。高齢者施設の入居費用が足りるか心配」(60代女性)という声が寄せられている。
また、老後への不安は資金面にとどまらない。「将来、面倒を見てくれる家族もいない状況で、自身の健康や住宅のことなど、誰にも頼ることなく全て一人でやりきらなければならないことが不安」(50代男性)、「何歳まで働けるのか、仕事以外どのように生きがいを見つければ良いのか不安です」(60代女性)などの声があるように、「仕事を続けられるかどうか」「お金・財産の管理」「生きがいを見つけられるか」「一人で暮らすこと」などが不安要素として挙がった。
どの世代でも老後の資金面に不安を抱えている一方、現状の家計では備える余裕がなく、行動に移せていない人が多い現状もうかがえる。また、お金に関することだけでなく、健康や生きがいなど、老後への不安は多岐にわたるようだ。
健康づくりや資産形成は、いずれも早く始めるほど効果が大きい。将来への備えとして、まずは老後に関する情報を集めることから取り組んでみてはいかがだろうか。
出典:【日本コープ共済生活協同組合連合会】
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記事提供元:スマホライフPLUS
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