8位から逆転の宮崎行きを目指す青木瀬令奈 例年と異なるタフなセッティングも大歓迎「我慢比べにはすごく自信あります」
イチオシスト
<大王製紙エリエールレディス 3日目◇22日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6595ヤード・パー71>
メルセデス・ランキング(MR)39位から最終戦「JLPGAツアー選手権リコーカップ」(11月27~30日/宮崎県、宮崎カントリークラブ)の出場を狙う今季未勝利の青木瀬令奈が8位に上がってきた。
出だしは2連続ボギーとつまずいたが、5メートルを沈めた13番パー4からの3連続バーディなどで盛り返し、スコアを2つ伸ばしてトータル6アンダー。硬さを増したグリーン、厳しいピン位置を攻略し、18位からの逆襲に満足感をにじませ、宮崎行きに意欲を示した。
「宮崎から羽田に戻りたい。チケット(航空券)も、ホテルも全部、今季の開幕前から手配済みです。優勝しないと無理かもしれないけど、ボーダー上の人よりも伸び伸びとできると思うので、なんとか滑り込みたいですね」
国内メジャーでもある最終戦は40人のエリートフィールド。出場者は、❶今季ツアー優勝者、❷今季米ツアー優勝者(JLPGA会員のみ)、❸11月11日時点の世界ランキング上位50人のJLPGA会員、❹「大王製紙エリエールレディス」終了時のメルセデス・ランキング上位者の順で決まる。
ここまで❶~❸には米ツアー勢の古江彩佳、畑岡奈紗、岩井明愛、千怜、勝みなみ、吉田優利を含めた28人が入り、残りの12人が❹から充当される。前週終了時で最後の1枠はMR30位の山城奈々で、MR39位の青木は今大会で2人までの2位タイに入るのが逆転の最低条件だ。
最終日を4位から出るMR35位のペ・ソンウ(韓国)、同じく2位から出るMR42位の木戸愛も虎視眈々と狙う宮崎切符。自力で決めるには優勝しかないが、例年のバーディ合戦とは異なり、今年はロースコアのV争いとなってきた松山決戦に追い風も感じている。
「きょうのピン位置はホントに難しかった。最終日もピン位置によってはバーディを取れるチャンスは少なくなるかもしれない。でも、我慢比べにはすごく自信があります」
中学生だった2006年に初めて出たトーナメントがこの大会だった。3日間の短縮競技となった23年にはトータル13アンダーで制した。「飛ばし屋有利なコースで、正直言って苦手意識があった。イメージも悪かったけど、それを一つずつ回避していったら23年に優勝できました」。11年連続13度目の出場。長い時間をかけて蓄積してきた経験値が最大の武器となる。
9月の「ソニー日本女子プロ選手権」で深いラフからのショットを強いられた影響で両手首を痛めた。状態はまだ万全ではないが、針やお灸、電気などの治療を受けて、戦ってきた。「泣いても、笑ってもあと18ホール。もうやるしかないです。最後まであきらめずにやり切りたいです」。首位とは5打差、2位とは3打差。あすで2025年シーズンを終わらせるつもりはない。(文・臼杵孝志)
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