広島で3日間限定のイベント「キース・ヘリングと平和をえがこう」 キース・ヘリング美術館主催、展示&ワークショップ開催
イチオシスト
山梨県北杜市、八ヶ岳の麓にある「中村キース・ヘリング美術館」。ニューヨークを拠点に活躍したアーティスト、キース・ヘリング(1958~1990)を紹介する美術館として2007年4月に誕生した。中村和男館長の約300点のへリングコレクションのほか、記録写真や映像、生前に制作されたグッズなど700点以上の資料を収蔵。毎年異なるテーマによるコレクション展や現代を代表するアーティストを迎えての企画展などを開催している。同館が、広島市が定める「平和文化月間」に合わせて11月28日(金)~30日(日)の3日間、広島市のひろしまゲートパーク内「大屋根ひろば」で特別イベント「キース・ヘリングと平和をえがこう」を開催する。
イベントでは、1988年に広島を訪れたヘリングの平和への願いを未来へつなぐことを目的に、ヘリングの広島訪問について紹介する展示と、大きなバナーに「つがいの鳩」を描くワークショップを実施する。開催時間は、28日(金)が13時~17時、29日(土)が10時~17時、30日(日)が10時~15時。30日(日)15時に完成記念撮影を行う。雨天決行。予約不要、参加費無料。
ヘリングは1988年、被爆者擁護ホーム建設のためのチャリティコンサート「HIROSHIMA’88」のメインビジュアルを手がけたことをきっかけに広島を訪れ、広島平和記念資料館や原爆ドームなどを訪問。当時、壁画制作を構想して関係者と打ち合わせを重ねたが、広島訪問からわずか1年半後にエイズの合併症により、31歳の若さで亡くなった。今回のイベントでは、広島訪問の経緯と動向を細やかに紹介し、ヘリングが広島で何を見て、何を感じ、何を願ったのかを明らかにする。
「HIROSHIMA’88」のメインビジュアルとして、ヘリングは鳥のような姿をしたつがいの「フィギュア」を描き、ポスターやチラシなどの広報物のほか、缶バッジやCDなど関連グッズにも展開され、イベントの認知拡大に大きく貢献した。今回のワークショップでは、このドローイングが「つがい」である意味を皆で考えながら、参加者が思い思いに平和の象徴「鳩」をつがいで大きなキャンバスに描く。ワークショップには18歳以下なら誰でも参加できる。
ワークショップに参加した15歳以下の子どもたちに、昨年同館が刊行したワークブック『キース・ヘリングと平和をえがこう』を無料配布する(各日予定部数配布次第終了)。ワークブックでは、ヘリングが生涯をかけて取り組んだ「自由」と「平和」のための活動と作品を紹介。子どもたちが「見て」「調べて」「考える」ことを通して平和を描くことができるようにと、全ページに書き込みやすい用紙を採用している。
(C)Keith Haring Foundation
記事提供元:オーヴォ(OvO)
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