「もうお待たせって感じ」 渋野日向子は終盤の4連続バーディで決勝進出
イチオシスト
<樋口久子 三菱電機レディス 2日日◇1日◇武蔵丘ゴルフコース(埼玉県)◇6690ヤード・パー72>
初日「74」の2オーバー・73位タイと出遅れた渋野日向子は、巻き返しを図ったこの日、5バーディ・ボギーなしの「67」をマーク。トータル3アンダー・31位タイで最終日に駒を進めた。
「もう、お待たせって感じでした。1個ずつバーディが増えるたびにすごい歓声が上がって、たくさんパワーをもらった。情けないところも見せていたんですけど…。本当に涙が出そうです」
予選通過ラインが遠い位置でのプレーが続いていたが、後半の5番から「いい集中力で打てた」とそれぞれ2~4メートルを沈めて4連続バーディ。大声援を受けながら予選通過ラインを突破した。
前半は我慢を強いられた。10番からのいわゆる裏街道から、大勢のギャラリーに囲まれてティオフ。前半はフェアウェイキープ率100%と安定のティショットでフェアウェイを捉えた。グリーンの左右に切られた厳しいピン位置に対して、ショートサイドに外さないよう丁寧なマネジメントを心がけていたが、締めのバーディパットがなかなか決まらない。
16番パー5では3打目を70センチにつけてこの日初バーディを奪ったが、前半終了時点で予選通過ラインと2打のビハインド。気合いを入れ直して迎えた後半の1番パー5では、1.5メートルのバーディパットを外して出鼻をくじかれた。
「『顔が地面に埋まるんじゃないか』ってぐらいきつかった」と一時は気持ちが切れかけたが、「パットが入らないとショットも悪くなることが多かったけど、きょうはそれがなかった。いいショットが続いていたので、どこかで(パターが)入ってくれたら」。
2番からも好調のショットで引き続きチャンスを演出したが、どうしてもバーディパットを決められない。だが、入れたい気持ちから「手に力が入っている」ことに気づき、リラックスした5番からは「4つともめちゃくちゃいいパットだった」と面白いようにカップに沈めた。
「結果が悪かろうが、やり切りたいポイントを最後までやりきれた。一打一打に集中できた。今年はそれができていなかったので、一回できたのはすごくいい。あしたにも(米国の最終戦の)フロリダにもつながると思う」と納得のラウンドになった。
あすは国内4連戦のラストラウンド。「きょうのゴルフを台無しにしたくない。あすも一打一打に集中して頑張りたいです」。主戦場とする米国女子ツアーでは、ポイントランキング104位。残された試合は11月の「アニカ・ドリブン by ゲインブリッジ at ペリカン」(11月13~16日、米国・フロリダ州)となる見込み。フロリダへの弾みをつける一日にしたい。(文・小高拓)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
