山下美夢有&西郷真央が大逆転 上がり3連続バーディで準決勝進出「鳥肌が立つような」
イチオシスト
<ハンファ・ライフプラス・インターナショナルクラウン 3日目◇25日◇ニューコリアCC(韓国)◇6525ヤード・パー72>
最後の最後に劇的なドラマが待っていた。山下美夢有が最終18番で1メートルのバーディパットを決めて1UP。土壇場でホスト国の韓国を撃破し、日本が準決勝進出を決めた。
初日、2日目とはペアを変え、竹田麗央&古江彩佳、山下&西郷真央の組み合わせでスタートした。先に出た竹田&古江ペアはコ・ジンヨン&ユ・ヘランを相手に引き分け。準決勝進出のためには、山下&西郷がキム・ヒョージュ&チェ・ヘジンに勝利する必要があった。
序盤からヒョージュ&ヘジンは勢いに乗っていた。4連続バーディ発進で、4番終了時点で日本が3DOWN。戻してもまた取られ…と苦しい時間が続いていた。それでも西郷が9番、10番とバーディを奪って、1DOWNまでカムバックした。
「前半は自分が取りこぼしたせいで、リードを許してしまった。どこかで『責任を持って取り返さなきゃ』と。やっとバーディを取ることができたので、前の2人を信じて、『自分たちのできることを最大限頑張ろう』と話していました」。そして16番パー3。西郷が1メートルのバーディパットを決めて、ようやく追いついた。
17番では両チームともにバーディで、勝負は最終ホールへ。最後は4人全員がバーディパットの打つ白熱の展開。ヘジンが外し、西郷は下り1.5メートルのパットがカップ右をかすめた。そしてヒョージュが1メートルを外して、山下に“ウイニングパット”が回ってきた。
「歓声で(ショットがチャンスに)ついたのかなとは感じたけれど、最後まで何があるか分からないし、集中力を切らさずに2人で戦えました。絶対にポイントを取るっていう気持ちでやっていたので、(相手が)外したことに対して何も感じなかった。最後は決めて決勝に進みたい、っていう気持ちでした」。2人一緒にラインを読み、山下は丁寧に真ん中から沈めた。
「美夢有ちゃんがバーディを取ってくれたおかげで、あしたに進める。鳥肌が立つような感じ。本当にすごい」(西郷)。二人がハグで喜びを共有すると、グリーンサイドで見守っていた竹田&古江も笑顔で駆け寄った。最強ジャパンの真価が発揮された一日だった。
準決勝は第1シードの米国と対決。山下と竹田がシングルス、古江&西郷がフォアサム(1つのボールを交互に打つ)で戦う。「ベストを尽くしてチームに貢献したい」(山下)、「3日間で一番いいゴルフだった。まだまだ修正して、もっといいプレーができる。チームのために全力を出したい」。大会初制覇まであと2マッチ。力強い言葉で意気込んだ。(文・笠井あかり)
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