今秋発売の4大シャフトは女子プロに大好評! 都玲華、桑木志帆が「プラス20ヤード」を記録したのはどれ?
今秋発売となる2025年モデルのカスタムシャフトは、女子プロたちも続々と投入しており、その効果を実感している。
『スピーダーNX ゴールド 50S』で飛距離268ヤードを記録して20ヤード以上アップしたのが桑木志帆だ。 「これまではスピンが多めで、それを抑えるために替えました。新モデルは強い球が出ますし、ねじれの少ない弾道になるので、風に強いのもシャフトのおかげだと思います」とコメントしている。
『ツアーAD FI 5S』に替えて実に20ヤード以上の飛距離アップに成功したのが都玲華。「新シャフトに替えたらバチコンとハマりました。全体のしなりの中に適度な硬さがあってバランスがいい。曲がらないし、しっかり飛びます」と絶賛する。
『テンセイ プロ BLACK 1K コア 50S』を採用して約17ヤードの飛距離アップを実感しているのは菅沼菜々だ。「めっちゃいいですね。以前のシャフトで打つと、最近パワーが付いてきたことでスピン量が3000回転を超えていました。それが今は3000回転以下になって飛距離も伸びました」と惚れ込んでいる様子だ。
『アッタス RX ULTRA BLACK』を試打し、その性能を高く評価したのが韓国の実力者パク・ヒョンギョン。「現在は『ジ・アッタス V2』を使っていますが、違和感はほとんどありません。飛距離も出て弾道が安定しました。球をつかまえやすく、ドローも出やすいです」と語る。
2025年モデルのカスタムシャフトについて、それぞれの剛性を計測したギアコーチ・筒康博は、昨年モデルとの違いをこう分析する。
「2024年モデルは似た剛性分布のものが多く、どれも剛性差を小さくして幅広いゴルファーにマッチする設計でした。一方、この秋に登場した新シャフトは、部分ごとに剛性差をしっかり設けていて、切り返しでタメを作りやすかったり、ヘッドの走りが強調されていたりと、振り心地に個性があります。
さらに、先端部がしっかり補強されているため、スピンを抑えた強弾道を打ちやすいのも共通点です。スイングとの相性ははっきり出ますが、ピタッとハマったときは圧倒的に振りやすく、スピードが出て、低スピンの強弾道で飛ばせるでしょう。自分に合うベストなシャフトを探すうえで、2025年モデルは最高の選択肢になりますよ」(筒)
今回振動数なども調べているので、ピッタリシャフトを選ぶ参考にしてほしい。
【試打リスト】
『フジクラ:スピーダーNX ゴールド 5S』
重さ 53.5 グラム・中調子・振動数 241 cpm・トルク 4.6
ダウンで鋭くしなり戻り初速が上がる
『グラファイトデザイン:ツアーAD FI 5S』
重さ 57.0 グラム・中調子・振動数 249 cpm・トルク 4.5 Nm
軌道が安定してインパクトで急加速!
『三菱ケミカル:テンセイ プロ BLACK 1K コア 5S』
重さ 53.0 グラム・元調子・振動数 248 cpm・トルク 5.3 Nm
タメを作りながら全体の強い剛性で叩ける
『USTマミヤ:アッタス RX ULTRA BLACK 5S』
重さ 57.0 グラム・元調子・振動数 245 cpm・トルク 4.1 Nm
中間部のしなりでヘッドが走る飛び系シャフト
■解説 筒 康博
つつ・やすひろ/過去の名器から最新クラブまで豊富過ぎる知識を持つ通称“ギアコーチ”。インドアゴルフレンジKz亀戸店でヘッドコーチとして、日々アマチュアの悩みに応えている
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あなたのミスを解消してくれるモデルが見つかる。関連記事『悩みを消してくれる“運命”のドライバーシャフトが見つかるYES・NOチャート』を読めば、その秘密がわかる。
4大メーカーの新シャフトの剛性分布と試打評価をチェック
2025年モデルシャフトの剛性分布と共に、タイプの違うヘッドとの組み合わせを徹底調査。LSタイプ、スタンダードタイプ、高MOIタイプの3タイプでどのようなヘッド挙動に変化するのかをチェックしよう。
『フジクラ:スピーダーNX ゴールド 5S』
ダウンで鋭くしなり戻り初速が上がる
【筒】手元から中間部にかけてのしなりで、切り返しから強烈にヘッドが走ってくれます。先端がしっかりしているので効率良く初速が出ますし、ヘッドの特性がそのまま出てくれるシャフトです
【小坂】全体的にシャフトが動く感じで、高いボールが打ちやすいです。つかまりの良さもあり、右のミスは出にくいです
【LSヘッドとの相性】
先端のしっかり感が強調されて、強く叩きながら、シャープに振り抜ける。初速が上がって、スピンは減るが、高さはしっかり出てくれる
【スタンダードヘッドとの相性】一番オススメ
ヘッドの挙動が安定しやすく、弾道も高さとスピンのバランスが良い。切り返しのスピード感もしっかりあり、気持ち良く振り切れる
【高MOIヘッドとの相性】
ヘッドの重さの分、ダウンのしなり量が増えて、加速感が増す。つかまりの良さが強調されるので、スライスをカバーしたい人に合う
『グラファイトデザイン:ツアーAD FI 5S』
軌道が安定してインパクトで急加速!
【筒】ダウンの中期まで、安定した軌道でヘッドが下りてきます。インパクトにかけては鋭いしなり戻りでヘッドが急加速して、ボールを押し込むように打っていけます
【小坂】手元にしっかり感がありながら、タイミングも取れる面白いシャフトです。スピードを上げながら叩いていけて、飛距離が伸びそうです
【LSヘッドとの相性】一番オススメ
シャフト全体のしなり量が減る分、操作性が非常に高くなる。一方で、長いインパクトゾーンでボールを押すように打てるので低スピンの強弾道で飛ばせる
【スタンダードヘッドとの相性】
手元部の適度なしなりでタイミングが取りやすく、インパクトが安定する。ダウンのタメからヘッドが鋭く走るので、ボールのつかまりも良い
【高MOIヘッドとの相性】
ダウンのしなり戻りでヘッドが走る特性が、高MOIドライバーと絶妙にマッチ。安定したスクエアインパクトで、ネジレのない弾道でキャリーが伸びる
『三菱ケミカル:テンセイ プロ BLACK 1K コア 5S』
タメを作りながら全体の強い剛性で叩ける
【筒】手元と中間部の剛性差が非常に大きい元調子シャフトです。切り返しでグッと負荷をかけられる人が使うと、強烈なタメでスピードを出しながら、叩いて飛ばせます
【小坂】中間から先端の動きが小さいので、アイアン感覚に打ち込みたい人に合いそうです。左のミスを消しながら叩けますね
【LSヘッドとの相性】
とことん叩いて飛ばせる超ハード仕様。強烈に低スピンで吹け上がることがない。シャフトの挙動がかなり少なくなるのでフレックスを下げるのもアリ
【スタンダードヘッドとの相性】
切り返しで手元のしなりを感じてタイミングを取りながら、中間から先端にかけての剛性の高さで真っすぐなボールで飛ばせる。弾道コントロールもしやすい
【高MOIヘッドとの相性】一番オススメ
重心の深さで他のヘッドタイプよりもシャフトのしなりが増えるので、パワーのない人でも扱いやすくなる。方向性に特化したユニークな組み合わせ
『USTマミヤ:アッタス RX ULTRA BLACK 5S』
中間部のしなりでヘッドが走る飛び系シャフト
【筒】元調子ですが、中間部のしなりでビュンとヘッドが走ります。それでいて先端がしっかりしているので当たり負けることなく、高・強弾道で飛距離が伸びます
【小坂】ムチのように動くのにタイミングも合う不思議なシャフトです。右のミスを消しながら、鋭く振り抜いてつかまったボールが打てますね
【LSヘッドとの相性】
鋭いしなり戻りによるスピードアップ効果で、LSでも打ち出し高さが得やすい。つかまりの良さで、右プッシュのミスが出にくいが、タイミングは少しシビア
【スタンダードヘッドとの相性】一番オススメ
シャフトのスピード感とタイミングの取りやすさのバランスが最も取れている。幅広いゴルファーが高弾道キャリーで飛距離を伸ばせる組み合わせ
【高MOIヘッドとの相性】
重心が深いことで、シャフトのしなり量が増えるので、インパクトのタイミングが少々シビアになる。ただ、つかまりが抜群に良いのでスライサーに最適
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