「27歳…ここからが女の旬でしょ!」 河本結が考える黄金世代の“役割”
<スタンレーレディスホンダ 最終日◇12日◇東名カントリークラブ(静岡県)◇3281ヤード・パー36(変則9ホール)>
濃霧でスタートが大幅に遅れたことで、急きょアウト2ホール、イン7ホールを使用する“変則9ホール”で行われた大会を、河本結が制した。これが今年8月の「北海道meijiカップ」に続く今季2勝目(通算4勝目)。その優勝会見では、ひときわ目を輝かせた話題があった。
それが河本の同世代、1998年度生まれの黄金世代の話になった時。『黄金世代でツアーを引っ張りたいという気持ちは?』という質問が投げられると、「あります。めちゃめちゃあります」と即座に反応。「どんどん若い子も出てくるし、そういう子も頑張ってほしい。でも黄金世代はまだ27歳。ここからが女の旬でしょ!と思っていきます」と、笑顔の“宣戦布告”だ。
ちょうど河本が会見をしている時、中国では勝みなみが世界ランク1位のジーノ・ティティクル(タイ)とプレーオフで優勝を争っている最中だった。「かっちゃん(勝)は黄金世代を引っ張ってきた存在」。その動向も気になった。結果的には5ホールのプレーオフのすえ、勝は敗れたが、こういった“戦う姿”が刺激になる。
今週の会場には米ツアーを主戦場にする6人が出場。そのうち渋野日向子、そして下部ツアーからの昇格を決めた原英莉花は、いわずもがな同世代の選手だ。優勝インタビューでは、「アメリカに行った身としては、そこでプレーしている選手と戦えるのは幸せだし、勝てたのは自信になる」とも話しており、やはり気になる存在になる。
渋野と原の話題になると、「めちゃくちゃ疲れていたのは、私も経験しているし分かる。移動距離も長いし、芝質も違う」と体調面を気づかいながら、「日本ツアーに出てゴルフ界を思ってくれることにリスペクトがある」と感謝した。そして「同じプロとして、米国ツアーを選ぶのは刺激になる。また頑張ろうとか、悔しいなとか、うれしい、ワクワクみたいな感情を持たせてくれる大事な存在です」とも言う。
自身も上田桃子、有村智恵らに憧れてプロを目指したひとり。そして日本ツアーで戦う選手として、そういった気持ちを次世代に「つなげたい」という想いも強い。「(先輩たちが)居てくれたから私たちが戦える環境がある。もっとより良くして次の世代につなげたい」。今は「日本ツアーを盛り上げる」という使命感にも燃えている。
まだ黄金世代から年間女王は出ていない。「狙ってます。海外組にも刺激を与えたい。いまはもらってるばかりだから」。この優勝でメルセデス・ランキングは3位に浮上。1位の佐久間朱莉との差は487.2ptに縮まった。初の年間複数回優勝も「オフのイメージ通り」と言ってニヤリ。まだまだ“旬”は続いていきそうだ。(文・間宮輝憲)
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