決勝への切符を懸けたセミファイナル、“前半”は川崎Fと広島が先勝。ホーム&アウェイの醍醐味が“後半”で運命を左右するか【JリーグYBCルヴァンカッププライムステージ準決勝第2戦プレビュー】
いよいよ、ファイナルの舞台に立つクラブが決まる。
10月12日に開催されるJリーグYBCルヴァンカッププライムステージ準決勝第2戦。柏レイソルvs川崎フロンターレ、サンフレッチェ広島vs横浜FCの組み合わせとなったセミファイナルが8日に行われ、第1戦は2試合ともに勝敗が付く結果となった。
Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで行われた川崎Fと柏の一戦は、2週間前の明治安田J1第32節で対戦した際に4-4と派手な撃ち合いが繰り広げられたこともあって大きな注目を集めた。
お互いに現状のベストメンバーを多く並べた中、川崎FはGK山口瑠伊が、柏は3バック中央の古賀太陽が欠場。さらに柏はボランチの中川敦英が出場停止に。そんなゲームは早々に動く。アグレッシブな守備と強烈なカウンターでペースを握った川崎Fは、10分に山本悠樹のミドルシュートで先制すると、23分にはファンウェルメスケルケン際が豪快なミドルシュートがを突き刺して追加点。あっという間にリードを2点に広げた。
ハーフタイムを挟んで選手交代やビルドアップに修正を加えた柏が後半は押し込むようになり、62分に小泉佳穂のゴールで1点を返したが、85分に伊藤達哉がゴールネットを揺らし、川崎Fが再びリードを2点に広げて“前半”の90分間はタイムアップを迎えた。
3-1のいうスコアで迎える第2戦の舞台は、三協フロンテア柏スタジアム。2点のビハインドを追い掛ける立場となるホームの柏が試合開始から攻撃に出て行く展開が予想される。圧倒的なホームの雰囲気があるスタジアムで先制点を取れるかが大きなポイント。早い時間に1点を返せば、一気にゲームの形勢が変わる可能性も十分に考えられる。相手の圧力を受けてしまった第1戦の前半の課題を修正し、反対の展開に持ち込めれば、面白い展開になりそうだ。
対して、川崎Fは2点のリードをどのように捉えてゲームに入るかが大事になりそうだ。3点差に広げるゴールを取ってしまえば決勝進出を大きく引き寄せられるが、1点を返されたとしても、まだ1点リードしているという考え方をもてるかどうか。第1戦で柏に対する戦い方の成功体験は積んだだけに、“後半”でもその姿勢を貫けるかが、カギを握るだろう。
一方、ニッパツ三ツ沢球技場で行われた横浜FCと広島の第1戦は、アウェイに乗り込んだ広島が先勝を収めた。立ち上がりこそホームの横浜FCがアグレッシブに攻め込むが、堅守が持ち味の広島はそこで失点せずに、33分に中島洋太朗のスーパーゴールで先制する。そのままうまくゲームを進めていき、84分には中野蹴斗の超ロングシュートで追加点。アウェイでの第1戦と考えれば、最高の結果を得て、ホームでの第2戦につなげた。
横浜FCからすれば、アウェイに乗り込む第2戦は攻めるしかないシチュエーション。やることが明確になったぶん、戦い方を組み立てやすい一面はあるだろう。3失点目を食らってしまえば致命的なだけに、堅い守備から個でゴールをこじ開ける力がある前線のタレントたちをどう使っていくがポイントになりそうだ。
現状は川崎Fと広島が決勝進出に向けて、一歩リードした状態であるが、まだ戦いは90分も残されており、何が起きるか分からないのがホーム&アウェイ形式の醍醐味だ。ファイナルへの切符を巡る準決勝、運命の第2戦から目が離せない。
【制作・編集:Blue Star Productions】

記事提供元:Lemino ニュース
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