米ツアーを見据える26歳が浮上 「これ以上ない舞台」で確かめる“現在地”
<ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 3日目◇11日◇横浜CC(日本)◇7315ヤード・パー71>
横浜CCで行われた昨年の日本ツアー「横浜ミナト Championship 〜Fujiki Centennial〜」で優勝を果たした26歳・米澤蓮。PGA仕様に姿を変えた今大会でも、その相性の良さは変わらないようだ。
時折、強い雨が降りつける厳しいコンディションの中、この日のベストスコアとなる7バーディ・1ボギーの「65」をマーク。39位から首位と5打差のトータル7アンダー・10位タイに浮上した。
この日はフェアウェイキープ率100.00%(15/15)で全体1位。さらにパーオン率も83.33%(15/18)で全体1位タイを記録した。
「ティショットがずっと良かった。きのうまではパッティングがいまいちだったんですけど、きょうはチャンスで入ってくれた。今年に入ってからドライバーがすごくいいので、自信をもって打てています」。日本ツアーで優勝した時とはコースレイアウトもヤーデージも大きく変わるが、「相性はいいと思っています。あすも良いプレーができれば」と言葉に力を込めた。
昨年5月の「中日クラウンズ」で初優勝を飾り、横浜ミナトで2勝目を挙げた。今季はまだ優勝こそないが、「自信をもってここまで戦って来れました」と話すように、出場16試合で予選落ちは1度だけ(棄権1回)。10試合でトップ10入りを果たすなど抜群の安定感を誇り、賞金ランキング4位で今大会を迎えている。
初日こそ「73」と出遅れたが、2日目「68」、3日目「65」と尻上がりにスコアを伸ばしている。「自分がこれからPGAツアーを目指すにあたって、何が必要か。それを確認するにはこれ以上ない舞台」と語るように、米澤にとってこの4日間は、米ツアー挑戦を見据える上での試金石となる。
海外勢とのラウンドも大きな刺激になっている。特に印象的なのは、そのプレースタイルだ。「ドライバーをバンバン打って、『曲がったらそこから頑張ればいいや』という感じ。自分に足りないものが、そういうところからも感じることができた。今後海外に出て行った時、コースに合わせてプレーするのか、それとも自分のプレースタイルを貫くのか。そこが一番勉強になったというか、吸収できたことです」。
海外挑戦への焦りはない。「調子がいいからといって、それで通用するような世界だとは思っていない。この大会でどの程度できるのか。(それを踏まえて)これからのプランを考えたい」。まずは今大会で、自分の現在地を確かめる。
「自信を持ってやれているので、特に変えるところはありません。一つでも多くのことを吸収したい。全力でやります」。日本勢最上位でスタートする最終日。日本ツアーの底力を、存分に見せつけたい。(文・齊藤啓介)
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