猟奇殺人の裏に、私たちの知らない「世界」── 刑事が追うのは国境を越える犯罪か、それとも内なる悪か。 現代社会を映す戦慄のサスペンス、日本初演!

イギリス演劇界の奇才 サイモン・スティーヴンスが描く、現代社会の闇を深くえぐる衝撃作『スリー・キングダムス Three Kingdoms』が、2025年12月2日より、新国立劇場 中劇場にて日本初演を迎える。
ロンドンのテムズ川で発見された女性の変死体。この殺人事件を追うイギリス人刑事・イグネイシアスは、捜査を進めるうちに、ヨーロッパ全土に広がる国際的な犯罪組織の存在にたどり着きます。ドイツ、そしてエストニアへと舞台を移し、事件の真相に迫る一方で、自身の過去の行いを突き付けられ、事態は思わぬ展開を見せていく…。
この作品は、イギリス、ドイツ、エストニアの3カ国のクリエイターによる共同制作プロジェクトとして誕生。デイヴィッド・リンチ監督の映画「インランド・エンパイア」から影響を受けたという本作は、単なるミステリーの枠を超え、グローバリズムと資本主義がもたらす影、そして善と悪の曖昧さを問う、戦慄のサスペンスです。
この度、宣材ヴィジュアルとトレイラーが公開! 主人公の刑事イグネイシアス役を演じるのは伊礼彼方。公開されたヴィジュアルでは、伊礼演じるイグネイシアスを中心に、相棒の刑事チャーリー役浅野雅博、謎めいたドイツ人刑事シュテッフェン役伊達 暁、イグネイシアスのパートナー、キャロライン役夏子、そして観客と舞台をつなぐミステリアスな存在を演じる音月桂が、薄暗く不穏な空間で取り囲みます。善と悪の境界が揺らぐ、闇の世界へと観客を引き込むような、印象的なヴィジュアルとなっている。
刑事のイグネイシアスは、テムズ川に浮かんだ変死体の捜査を開始する。捜査を進めるうちに、被害者はいかがわしいビデオに出演していたロシア語圏出身の女性であることが判明する。さらに、その犯行が、イッツ・ア・ビューティフル・デイの名曲「ホワイト・バード」と同名の組織によるものであることを突きとめる。イグネイシアスは捜査のため、同僚のチャーリーとともに、ホワイト・バードが潜伏していると思われるドイツ、ハンブルクへと渡る。ハンブルクで、現地の刑事シュテッフェンの協力のもと捜査を始める二人だったが、イグネイシアスがかつてドイツに留学していた頃の不祥事を調べ上げていたシュテッフェンにより、事態は思わぬ方向に進んでいくのであった。
【公演日程】2025 年 12 月 2 日(火)~14 日(日)
【会場】新国立劇場 中劇場
【作】サイモン・スティーヴンス
【翻訳】小田島創志
【演出】上村聡史
【出演】伊礼彼方、音月桂、夏子/佐藤祐基、竪山隼太、坂本慶介、森川由樹、鈴木勝大、八頭司悠友、近藤隼/伊達暁、浅野雅博
【芸術監督】小川絵梨子
【主催】新国立劇場
【一般発売日】2025 年 10 月 12 日(日)10:00~
【チケット料金】S席 8,800円/A席 6,600円/B席3,300円/Z席(当日)1,650円
【公式ウェブサイト】https://www.nntt.jac.go.jp/play/threekingdoms/
記事提供元:キネマ旬報WEB
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