優勝逃すも…“V賞金720万円”をゲット 29歳・高野あかりが圏外から猛追2位
<SkyレディスABC杯 最終日◇10日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6675ヤード・パー72>
首位と6打差の18位からV争いに飛び込んで来た。最終組の8組前でティオフした高野あかりが、この日のベストスコアとなる「68」で回り、2位に入った。最終18番パー5で3メートルのバーディパットを決めた29歳は気合のガッツポーズ。トータル3アンダーの単独首位でホールアウトし、後続の結果を待った。
「18番には大きなリーダーボードがあるので、このパットを入れたら単独首位に立つんだと分かった。見た瞬間は『えっ!?』でしたね。今、思うと1つのボギーがすごく残念だけど、悔いはないです」
この日唯一のボギーは13番パー4。「ティショットは普通にフェアウェイ。2打目はグリーン右ラフで、そこから寄らず入らずでした。パーパットは3メートルくらいで」。ルーキーイヤーだった2023年の「佐嘉窓乃梅カップ」以来となるステップ2勝目には届かなかったが、アマチュアの後藤あいが優勝したことで賞金は2位ながら優勝選手が受け取る720万円を獲得。国内開催では最高額を手にしたのだから、ホールアウトから約1時間30分も待った時間は無駄ではなかった。
千葉の拓大紅陵高から法大に進み、5度目の挑戦だった2022年11月のプロテストに合格した。「まだプロテストに合格する実力はないと思ったので、スポーツ推薦で大学に行きました。法政にしたのは、卒業するときに就職も考えて勉強もできるかなと思って」。プロになるまで時間はかかったが、ここまでの道のりに後悔はない。来年1月31日の誕生日で30歳。「まだプロ3年目。気持ちだけは若いです」と笑った。
ビッグマネーを加算し、46位だった明治安田ステップ・ランキング(賞金ランク)は一気に5位に上がった。「今年は決して調子は悪くないのに、成績はすごく悪かった。そのギャップにメンタルがやられそうになったけど、徐々によくはなっている。ここから、さらに上げて、また優勝したい」。レギュラーツアー出場は3年間で3試合だけで、すべて予選落ち。来季のレギュラー前半戦に出場できるステップ女王を目指し、20代ラストイヤーのスパートに入る。(文・臼杵孝志)
<ゴルフ情報ALBA Net>
記事提供元:ゴルフ情報ALBA Net
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。