“池ポチャ4連発”で学んだこと 細野勇策は同じ轍を踏まない「自分を見失った」
<パナソニックオープン 2日目◇26日◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪府)◇6993ヤード・パー71>
日本選手では羽川豊以来、34年ぶりのレフティVを目指す細野勇策が「65」をマークした。順位は初日の9位から4位に上げ、首位とは4打差から1打差に詰め寄った。
インコースからスタートして、圧巻は16番パー3からの5連続バーディ。ピン右5メートルを沈めると、17番も5メートルを読み切った。18番パー5は2打目をグリーン手前のカラーまで運び、楽々とバーディ。1番パー5は15メートルをねじ込んだ。
「1番は上って、下りになるところからスライスしてフック。結構難しいラインで、ボギーにして流れを悪くしないことだけを考えた。距離感だけを合わせて打ったら入りました。ラッキーでした」
パーオン率は「66」で回った初日と同じ88.9%(16/18)。好調なショットに加え、この日はパットも冴えた。「調子自体はあまり良くないと思っている」と低い自己評価の原因になっているのはティショットだが、この日のフェアウェイキープ率は85.7%(12.14)。初日の35.7%(5/14)から大きく改善した。
「ティショットが荒れて、いい感触で打てない。フェアウェイには戻ってきているけど、思うような出球じゃない。でも、結果がついてきているので、全体的にはいい流れだと思う。すごくいいゴルフができました」
3週前の日曜日は「心」が荒れていた。首位タイから出た「ロピア フジサンケイクラシック」最終日の16番パー3。まさかの“池ポチャ4連発”で「11」を叩き、優勝した長野泰雅と11打差のトータル1オーバー・21位に沈んだ。ホールアウト後はロッカールームに直行。口を開くことなくコースを去った。
「1ホールで“+8”なんて、一度もなかったと思う。キレないことが自分の持ち味だと思っていたけど、あの時はけっこう怒ってしまって、自分を見失っていました。二度とないように…。その辺は次に生かせるかなと」
汚名返上を誓う『次』は早くもやって来た。メンタルの力が何より重要となる優勝争い。苦い経験を糧にして2打差に10人がひしめく大混戦を抜け出す。高い授業料を払って学んだセルフコントロール。同じ轍を踏むつもりはない。(文・臼杵孝志)
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