手術決断の小祝さくらにもエール「強い選手だからこそ」 青木瀬令奈は大洗攻略へ準備万端
<ソニー 日本女子プロ選手権 事前情報◇9日◇大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)◇6840ヤード・パー72>
4年ぶりに「気合を入れて心機一転」、美容室で髪を切った青木瀬令奈は、この女子プロゴルファー日本一決定戦に向けてたくさんの準備をしてきた。前哨戦だった先週は今季自己最高の4位。「ショットが良くなってきた。あとは得意なミドルパットがポンポンって入ってくれるともっと気持ちよくラウンドできるけれど…」と話すが、今週の舞台ではそうも言っていられないのは重々承知だ。
メジャー今季第2戦の会場は名門・大洗ゴルフ倶楽部(茨城県)。最近は、昨年の最終プロテストが行われたことで知られているが、かつて日本オープンが開催された難コース。海に面したリンクスコースながら、松林に囲まれた林間コースのような雰囲気もある。「いかに心を穏やかにゴルフできるか。本当に逃げ場がなくて、すごく頭を使います。行ったところ勝負で、そこから最善を尽くすことに徹するコースかなと思います」。
コーチでありキャディを務める大西翔太氏は水戸市の水城高出身で同コースをよく知っているが、だからこそ、その難しさを痛感している。今大会に向けて、オフには何度も練習ラウンドを行った。「オフ(2月頃)は風も強かったし、冬の芝はペタペタしていてグリーン周りのアプローチがより難しい。オフの大洗を回っておけば、夏場は簡単に感じるかなと思って、けっこうラウンドしました」。きょうはその事前知識を再確認するようにコースを回り、丁寧に準備を進めている。
現在のメルセデス・ランキングは47位。「ここから4日間競技がけっこうあるので、まずはポイントを稼ぎたい。4日間しっかり回りたいし、優勝争いできる位置で回れたら」と10季連続のシード獲得へさらなる浮上を目指す。昨年11月に骨折した種子骨も、徐々に回復に向かっている。「折れっぱなしではあるけれど、アイシングとかでうまく疲労を抜きながら、痛みを翌日に持ち越さないように。トレーナーさんの治療とかをやりながらですね」。いまは踏ん張りどころ。自身の体調としっかり向き合うことがまずは第一。そして、順位や目標とのバランスを取っていくことが大事になると感じている。
そして、この前日、左手首のTFCC損傷を発表し、手術をするために今季残り試合の欠場を発表した小祝さくらにも言葉を贈る。「(体調とかは)本人にしか分からないから、最終的には自分の判断。さくちゃん(小祝)もすぐできるタイプ。うまく気持ちをスパッと切り替えて、今年はもう出ないという選択をできたのは、やっぱり強い選手だからこそかなと思います。さすがさくちゃんだなと。傷の大きさがどれほどか分からないですけど、なるべく小さいものだったらいいなと祈るだけですね」。後輩を気遣いながら、大洗でのベストパフォーマンスを目指していく。(文・笠井あかり)
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