福地桃子と寛一郎が紡ぐ特別な絆。竹馬靖具(監督)×中川龍太郎(原案)「そこにきみはいて」
原案を中川龍太郎(「走れ、絶望に追いつかれない速さで」「四月の永い夢」を監督)、監督を竹馬靖具(「今、僕は」「蜃気楼の舟」「の方へ、流れる」)が担い、キャストに福地桃子と寛一郎を迎え、誰かと共生することの困難と希望を描いた「そこにきみはいて」が、11月28日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開される。2種ずつのティザービジュアルと特報映像が到着した。
海沿いの街を旅する香里(福地桃子)と健流(寛一郎)は、恋人というより家族のようだった。入籍が迫ったある日、健流は自ら命を絶つ。互いに一番の理解者だと信じていた香里はショックを受け、かつてのように心を閉ざすが、そこで思い出したのが健流の親友だったという作家・中野慎吾(中川龍太郎)の存在だ。香里は中野に会い、健流の知らなかった一面を探るため、一緒に街を巡る──。
中川龍太郎は中野慎吾役で出演も果たし、さらに兒玉遥、朝倉あき、筒井真理子らが共演。出会いと喪失を誠実に見つめた“詩的リアリズム”の世界に注目したい。
〈コメント〉
竹馬靖具(監督・脚本)
中川さんから原案を受け取ったとき、正直に言えば、私にはこの脚本は書けないと思いました。
けれど、主演の福地さん、中川さん、寛一郎さんという3人の存在から強いインスピレーションを受け、この物語は、自然と輪郭を持ちはじめたように思います。
福地さんは、非常に難しい役柄に真正面から向き合い、見事に演じてくれました。
この役を演じられるのは、やはり福地さんしかいない──作品が完成した今、あらためてそう感じています。
中川龍太郎(原案・中野慎吾役)
“演じる”ことによってのみ癒すことができる痛みがあることを竹馬監督に教えていただきました。
“中野慎吾”という小説家は、自らの痛みから目を背けることで大切な人たちを傷つけつづけてきた人物です。
その姿には、自分が監督として映画に関わる中では表現できなかった感情や言葉が詰め込まれています。
拙作『走れ、絶望に追いつかれない速さで』が公開されてちょうど十年。
あの時、観客の皆様との対話を通して、自分の抱えていた問題にわずかな光明が見えた気がしました。
あの日々のように、この作品を見ていただいた方々と対話できる日を楽しみにしています。
福地桃子(香里役)
私たちはどこまで行けるのだろう。深い繋がりがあると信じるふたりの人生の1ページです。
信じたい気持ちと信じるということが、すれ違うことを知っている。“ほんとう”を知りながら、人はどこまで信じることができるのだろう と考えます。
じっくり流れていく時間の中には沢山の学びがあり、大切な時間を過ごさせてもらいました。
この作品を通して、彼らの人生を通して、皆さまに何が届くのか、楽しみにしています。
寛一郎(健流役)
自分自身の一つの節目を刻んだ作品。
大切な作品です。
監督共演者共に素敵な出会いでした。
少しでも多くの人に見てもらえることを願ってます。
「そこにきみはいて」
出演:福地桃子、寛一郎、中川龍太郎、兒玉遥、遊屋慎太郎、緒形敦、長友郁真、川島鈴遥、諫早幸作、田中奈月、拾木健太、久藤今日子、朝倉あき、筒井真理子
脚本・監督:竹馬靖具
エグゼクティブ・プロデューサー:本間憲、河野正人
企画・プロデュース:菊地陽介 ラインプロデューサー:本田七海
原案:中川龍太郎
音楽:冥丁
撮影:大内泰 録音・整音:伊豆田廉明 美術:畠智哉 助監督:平波亘
ヘアメイク:藤原玲子 スタイリスト:石橋万里 制作担当:中島正志
音響効果:内田雅巳 編集:山崎梓
宣伝プロデューサー:伊藤敦子 宣伝美術:石井勇一(OTUA) スチール:水津惣一郎
制作プロダクション:レプロエンタテインメント 宣伝:ミラクルヴォイス
配給:日活
©「そこにきみはいて」製作委員会
公式サイト:https://sokokimi.lespros.co.jp
記事提供元:キネマ旬報WEB
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