9割が嘆く「お小遣いが増えない問題」ボーナスが過去最高でも家計を圧迫する”あの理由”
夏といえばボーナスシーズンですが、世の人たちの使い道やお小遣い事情が気になるところです。そこで今回は、「ボーナス時期お小遣いに関する調査」を見ていきましょう。
お小遣いが増えない理由とは?

一般財団法人 労務行政研究所による東証プライム上場企業の2025年夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査では、全産業114社の平均金額は「86万2,928円」と、2024年同期と比較して3.8%増加していることがわかりました。
そこで、ソニー損害保険株式会社では、20代~50代の全国の持ち家家庭でお小遣い制の800人を対象に「ボーナス時期お小遣いに関する調査」を実施。
はじめに「2024年と2025年(1月~5月)を比較して、お小遣いはどう変化しましたか」と質問すると、75.1%が「変わらない」、12.4%が「減った」と回答しました。ボーナスが過去最高水準を記録する一方で、お小遣いが増えない人が9割弱(87.5%)もいることが明らかになっています。
同調査によると、お小遣いが増えたと回答した人の平均増加額は「11,669円」でした。それに対し、お小遣いが減ったと回答した人の平均減少額は「12,948円」で、減少額のほうが上回る結果に。
なお、2025年のお小遣いの平均額は、全体で「28,969円」、男性は「32,897円」、女性は「25,040円」となっています。

続いて、「お小遣いが減った要因」をたずねると、約半数(48.5%)が「物価高などによる家計の生活費増加」と回答しました。次いで「本業の収入(給料や賞与)の減少」の35.4%、「家の購入、住み替え、子供の教育費等、ライフステージの変化による支出増加」の30.3%となっています。
ボーナスが増えた場合でも、生活費の高騰によってお小遣いはなかなか上がりにくい状況にあるようです。
実際、「お小遣いへの充足度」については、「とても不足している(12.8%)」「やや不足している(19.8%)」といった回答をあわせて、32.6%の人が「不足している」と回答しています。
ボーナスは「預金」に回す人が多数! 堅実な意識がお小遣いのやりくりにも現れる

「2025年夏に支給されるボーナスの使い道」についてたずねると、「預金」が41.3%でもっとも多い回答となりました。次いで「生活費の補填」(30.0%)となっており、物価高などの影響を受けた生活費の増加によって、将来への備えや日々の生活費の工面、負債の解消に充てる傾向が強いことがうかがえます。

ボーナスを預金や生活費の工面に充てる人が多い傾向は、日々の生活におけるお小遣いのやりくりにも現れています。「お小遣いを増やすために取り組んでいること」をたずねると、6割以上(64.9%)が「ポイ活」と回答。
他にも、「食料品の節約(安い購入場所を探す、まとめ買いをするなど)」「日用品の節約(安い購入場所を探す、まとめ買いをするなど)」「外食を控えて内食(自炊)を増やす」など、節約を意識した行動が多く見られました。
本調査から、ボーナス額は過去最高水準となったものの、お小遣いが増える割合は非常に少ないことが明らかになりました。「お米」「ガソリン」「電気代」「卵」といった日常生活に欠かせない品目の値上がりは、家計に大きな影響を与えているようです。
これ以上物価が高騰しないよう祈りたいところですが、日々の生活の中で節約を意識することも大切なのかもしれません。
出典:【ソニー損害保険株式会社】
参考: 一般財団法人 労務行政研究所「東証プライム上場企業の 2025 年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)
記事提供元:スマホライフPLUS
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