世界で戦う同級生に“追いつき追い越せ” 24歳・古川龍之介が伝えたい感謝の念
<BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 2日目◇6日◇宍戸ヒルズカントリークラブ 西コース(茨城県)◇予選=7397ヤード・パー70、決勝=7430ヤード・パー71>
同級生には、2023年の賞金王で、現在DPワールド(欧州男子)ツアーを主戦場に戦う中島啓太や、米国男子下部のコーン・フェリーツアーで戦う平田憲聖らがいる。世界を舞台に活躍する同級生たちの背中を追う24歳の古川龍之介は、トータル1アンダー・7位タイで決勝ラウンドに進んだ。
2001年2月17日生まれの、福島県育ち。日大ゴルフ部ではキャプテンも務めた古川は、今季、国内男子下部ツアー賞金ランキング23位の資格で前半戦の出場権を得ている。現在は福岡県を拠点に、所属するゼビオグループの支援のもと練習を積んでいる。
プレースタイルは「ショットが曲がらないセーフティなゴルフ」。いわゆる“守りのゴルフ”を徹底するタイプだ。今季4試合目のレギュラーツアー出場であり、メジャーは今季初挑戦。2日間でアンダーパーがわずか12人という難コースに対し、その堅実なスタイルがうまく噛み合った。
しかし、心残りも。17番までにスコアを4つ伸ばすも、最終18番で痛恨のダブルボギー。「(3オン)3パットのダボだったんですけど、実は2打目のミスが原因で…」。ティショットを右ラフに入れてしまい、「ラフが深かった」ことからレイアップを選択。想定では3打目を80ヤード以上残すはずだったが、「それがフライヤーで飛んでしまったのか、57ヤードの苦手な距離が残ってしまって」と、ピンから10メートルと寄せきれなかった。さらにそこから3パット。「反省すべきはティショットとセカンド。練習をしないといけない」と運び方のミスに悔いが残る。
それでも、7位で決勝に進んだ昨年8月の「Sansan KBCオーガスタ」以来となるトップ10圏内での予選通過。「カットラインを気にせずに2日目をプレーできたのは、まだ2回目くらい。成長を感じる部分です」と、ここには手応えも得ている。「最後のミスは3、4日目にもつながる課題。勉強になりました」と前を向く。
今季は出場試合数が限られるなか、初のシード権獲得を目指す。同級生たちが活躍しているからこそ、早く結果を出したい気持ちが強い。「みんな優勝もしているし、刺激になります。“追いついて追い越せ”の気持ちで頑張りたい」。その目はキラリと輝いている。
さらに原動力のひとつには、福岡での支援環境がある。「出身は福島ですが、所属先のゼビオグループさんが福岡で練習環境を整えてくださったのが大きかった」。現在は、福岡雷山ゴルフ倶楽部とスポンサー契約を結び、そこで腕を磨く日々を送る。「(福岡雷山GCは)チャレンジツアー(下部)も10年近く開催してくださっていて、男子プロへの支援が本当に手厚い。いい環境で練習できることに感謝しかありません」。そんな想いを結果で伝えたい。
3日目は首位と5打差でスタート。自身の武器である「マネジメント力」を最大限に発揮し、最終日に向けて上位を狙う。(文・高木彩音)
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