世界トップ3がそろってダボの珍事 シャウフェレは“泥ボール”に苦言「いいショットを打っているのに残念」
<全米プロゴルフ選手権 初日◇15日◇クエイル・ホローC(ノースカロライナ州)◇7626ヤード・パー71>
通称「グリーンマイル」と呼ばれる難関の上がり3ホール。その入り口となる16番ホールで、世界ランキングトップ3の選手がそろってダブルボギーを叩くという珍事が起きた。
4月の「マスターズ」でキャリアグランドスラムを達成したローリー・マキロイ(北アイルランド)、同ランキング1位のスコッティ・シェフラー、同3位のザンダー・シャウフェレ(ともに米国)が同組でプレー。
パー4ながら535ヤードという距離を誇るこの難関ホール。マキロイはティショットを左に曲げ、土手を転がり落ちるトラブルに見舞われたこともありダブルボギー。一方、シェフラーとシャウフェレはフェアウェイを捉えていたにもかかわらず“ダボ”。その原因は“泥のボール”だった。
大雨の影響でフェアウェイもぬかるみ、ボールに泥が付着しやすい状況となっていた。そのため、ボールの行方が予測しづらくなり、両者とも“池ポチャ”とした。世界ランキングトップ3が揃ってダブルボギーを叩くというこのホールでの出来事は、まさに波乱だった。
シェフラーは、その直前の15番でイーグルを奪っていたため、ダメージは最小限にとどまった。「フェアウェイの真ん中に打っても泥だらけになり、どこに飛ぶか全く分からなくなるのはフラストレーションが溜まる」とコメント。シェフラーがメジャーの第1ラウンドでダブルボギーを叩いたのはこれが初めてだった。
プリファードライ(無罰でボールを拾い上げて汚れを落としプレースできるローカルルール)は、採用されない現状も「ルールを決めるのは僕じゃない。ルールに従い、結果を受け入れる必要がある」と、気持ちを切り替えた。
さらにシャウフェレも「スコッティと、ともにひどい泥玉を打った。フェアウェイの真ん中からスタンドの右を狙わなければならなかった(池が左サイド)。ボールは池の中に跳ねていき、スコッティのボールも同じように池に跳ねた。それが現実で、多くの選手がそれに対処している。いいショットを打っているのに残念だ」と語った。
シェフラーは首位と5打差の2アンダーで20位。シャウフェレは1オーバーの60位タイ。そしてマキロイは、2バーディ、3ボギー、1ダブルボギーの「74」。3オーバーで98位タイと出遅れた。
なお、同じ会場で行われたPGAツアー「ウェルズ・ファーゴ選手権」(現・トゥルーイスト選手権)では、マキロイは2010年、2015年、2021年、2024年と4度の優勝を誇っており、相性の良いコース。しかし今回は初日から大きくつまずく形となった。
キャリアグランドスラムを達成した選手はマキロイを含め史上6人のみ。なお、年間で4大メジャーすべてを制した選手はいまだおらず、その偉業に挑む権利をつなぐためにも、マキロイは2日目での巻き返しが求められる。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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