野性味を取り戻し、完全復活のKO勝利へ。武居由樹がユッタポンとの防衛戦に向けて練習公開【Lemino BOXING】
WBOバンタム級チャンピオンの武居由樹(大橋)が14日、横浜市の大橋ジムで公開練習を行った。武居は28日、横浜BUNTAIの「NTTドコモpresents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ」で挑戦者の同級8位ユッタポン・トンディ(タイ)と自身2度目の防衛戦を行う。

武居にとって待ちに待った防衛戦が近づいてきた。この試合は当初1月24日に予定されていたが、武居が右肩関節唇損傷で全治4週間と診断されたことを受けて延期に。治療とリハビリを経て4月からスパーリングを再開させた武居は「延期でみんなに迷惑をかけて、辛い時期もあったけど気持ちを切り替えてここまできた。ケガは完治。メインらしくバチっと倒します」と力強く意気込みを口にした。
挑戦者のユッタポンは15戦全勝9KOのキャリアを誇り、アマチュア時代に五輪2大会金メダリストのロベイシー・ラミレス(キューバ)に勝利したことがある。元3階級制覇王者の八重樫東トレーナーは挑戦者に対して「飛び抜けたものはないけど、見えないところにうまさ、やりにくさがあると思う」と警戒。武居も「のらりくらりにだまされないようにしたい」と気を引き締める。決して侮れない相手ということだろう。
それでも武居が「周りの空気的にもKOしないといけないと思う」と語るように、今回の試合のテーマはズバリKO勝利だ。K-1王者のキャリアを手にボクシングへ転向した武居は、持ち前の強打を武器にデビューから8連続KO勝ちをマーク。ところが世界タイトルを獲得した昨年5月のジェイソン・モロニー戦、同年9月の比嘉大吾との初防衛戦と続けて判定決着に終わっている。大橋秀行会長は「ちょっと野性味がなくなってきている。次の試合はそこを見せてほしい」と武居の爆発に期待を寄せた。
リーチと身長で上回る武居としては、遠い距離から踏み込んで強打を叩き込み、3試合ぶりにKO勝利を収めるのが理想のシナリオだ。ケガで右手を使えない間、左パンチを徹底して磨いたという武居は「左をたくさん練習したので左で倒したい。だけど、復活をアピールしたいので右でも倒したい」と左右どちらのパンチでも荒々しいKOを見せると予告した。
文・写真=渋谷 淳
[開催概要]
NTTドコモ Presents Lemino BOXING ダブル世界タイトルマッチ
武居由樹 vs ユッタポン・トンデイ & エドアルド・ヌニェス vs 力石政法
開催日:2025年5月28日(水)
会場・横浜BUNTAI
配信:
<対戦カード>
◎ファイナル
WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
武居 由樹(大橋) vs ユッタポン・トンディ(同級9位/タイ)
◎セミファイナル
IBF世界スーパーフェザー級王座決定戦12回戦
エドアルド・ヌニェス(同級1位/メキシコ) vs 力石 政法(同級3位/大橋)
◎第4試合
チャンピオン・カーニバル日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦
奈良井 翼(RK蒲田) vs 原 優奈(同級1位/真正)
◎第3試合
ライトフライ級8回戦
磯金 龍(大橋/日本同級11位) vs 山本 智哉(横浜光/OPBF同級14位、WBO-AP同級10位、日本同級4位)
◎第2試合
6回戦 49キロ契約デビュー戦
新竹 一真(大橋/アジア大会銀メダリスト) vs キティデッチ・ヒルンスク(タイ)
◎第1試合
6回戦 スーパーフライ級
山田 龍斗(大橋) vs スリヤ・クライマネー(タイ)
【制作・編集:Blue Star Productions】


記事提供元:Lemino ニュース
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