勝てば史上初の生涯獲得賞金14億円突破、さらには永久シードに王手… 申ジエは「公式戦の重み」を胸に最終日へ
<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 3日目◇10日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>
2018年大会覇者の申ジエ(韓国)が、7バーディ・2ボギーの「67」をマークし、首位の藤田さいきと2打差のトータル8アンダー・2位で最終日を迎える。
「集中力が良かったので、最後まで上を目指すことだけを考えて頑張った。きょうのことを忘れるくらい(ゾーンに)入ってプレーしました」と、3日目を振り返った。
特に好調だったのはパッティングだ。雨が降る中でも、14フィートという高速グリーンの“表情”は変わらず。さらに、ピン位置は奥や端など、選手を悩ませる設定だった。好スコアを出したジエもその難しさを感じており、「きょうのピン位置は土日なので厳しい場所にあった。ショットもピンを狙うのではなく、グリーンの真ん中から試した」と、無理せずセーフティに徹した。そこから10メートル前後のパットを次々と沈め、7バーディにつなげた。
2018年以来となる大会2勝目も見える位置で最終日を迎えるわけだが、ジエが今大会で優勝すれば、ある偉業達成が現実となる。それは、生涯獲得賞金の記録だ。現在13億8315万8071円で歴代1位。今大会の優勝賞金2400万円を加えると、史上初の14億円超えに到達し、14億715万8071円となる。さらには、ツアー通算29勝目となり、永久シードが得られる30勝に王手もかける。記録更新や永久シード獲得がぐっと近づくが、ジエは「いまは明日のことだけを考えます」と、今は目の前のプレーに集中する姿勢を貫く。
米国メジャー制覇の経験もあるジエ。日本メジャー通算5勝目が見える位置にいるが、百戦錬磨のベテランはメジャーへの“心得”を口にする。「コースコンディション的にも厳しいので、マネジメントも大切ですけど、公式戦の“重み”があるじゃないですか。その重さをちゃんと持っているような精神力が大事です」。
メジャーならではの“重み”を胸に、ジエは2023年「アース・モンダミンカップ」以来となる勝利を目指す。(文・高木彩音)
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