先週は両親が観戦「もっと、いい姿を見せられるように」 人の温かさに触れる西海岸での日々【谷田侑里香“最高峰への道”】
高校1年間と大学4年間を米国で過ごした谷田侑里香(たにだ・ゆりか)は、米女子下部にあたるエプソン・ツアーを主戦場とするプロゴルファーだ。昨シーズンは下部ポイントランキング52位でシードを獲得した。目指すは、長年夢見てきたLPGAツアー参戦。その姿を追う。
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みなさん、こんにちは! 私は今週月曜日に、先週の試合(IOA選手権)が行われたカリフォルニア州から、今週の会場があるラスベガス(ネバダ州)に到着しました。社会経験で少しカジノ会場などを覗いてみたい…という気持ちもありますが、すぐに試合で時間もないので断念することになりそうです。
先週は、午前組だった2日目のラウンドが終わって予選通過ギリギリのところだったのですが、(カットライン上で予選を通過し)最終日をプレーすることができてよかったです。夜までカットラインをドキドキしながら見守っていました。私はこれまで、こういう状態の時には、いつも予選落ちをしていて、あまり期待もせずに…という気持ちでした。結果は別として(最終順位は57位)、やはり1ラウンドでも多くプレーできるのは経験になるし、よかったです。
そして、この週は両親と一緒に過ごす一週間にもなりました。仕事で忙しく、これまでアメリカに来ることができなかった父も初めて観戦。私の試合自体を見るのも5年ぶりくらいだったと思います。ひさびさにみて、一人でプレーする大変さを改めて感じたようでした。
Airbnb(短期の民泊サービス)で家を借りて、3人での生活はすごく楽しかったです。リラックスもできました。我が家は、みんなゴルフ好きなので、話題もゴルフのことばかり。いつも、なんだかんだ話しているうちに“スイングがどうだ”とか、話題がディープになっていき、『もういいよ!』ってなるくらいなんです(笑)。試合ではもちろん上位を目指してプレーしましたが、両親の前で3日間プレーできてよかったです。もっと、いい姿を見せられるように頑張ろう、そう思った一週間でした。
両親が帰国する時は、やはりさびしさもありました。ただ、今週は親切にしてくれる日本人夫婦のお家にホームステイさせていただき、ありがたさを噛みしめています。今週の試合は旦那さんにキャディをやってもらいます。温かい気持ちを胸にプレーすることができそうです。
もともと、私は高校がフロリダで、大学がミシガンとアメリカ東部での生活が長かったため、西海岸のコースはあまりプレーしておらず、勝手に“苦手意識”があったんです。去年も苦しんだ印象があります。ただ、思い返すと、西海岸の試合は日本に近い地域ということもあり、日本の方も多く、いつもいろいろな方にサポートしていただいた記憶ばかり。今では心強い場所にもなっています。
さて先週のカリフォルニアから、ネバダ、アリゾナ、ユタを回る4連戦が始まっています。今の課題はパターで、先週もここで3日間苦しみました。普段は移動日はオフにするのですが、今週は到着してすぐに、パター1本だけ持ってコースに向かい、少しボールを転がしてきました。とにかく転がりをよくすることが課題。打点、体の動かし方のメカニズムをしっかり、自分のなかに落とし込みたいと思っています。パッティングの動画を見たり、記事を読んだり、いろいろな方法で情報収集をする毎日です。
4連戦が始まる週の4月21日には「全米女子オープン」予選もありましたが、疲れもなく体調がいいのは、好材料です。3月に痛めたお尻の痛みも不安がなくなり、ケアをしながら万全の状態でプレーできるよう準備をしています。連戦で移動も大変ですし、ツアーが実施してる予約制のフィジカルセッションでマッサージを受けもしています。ケガを1回経験すると再発の怖さも出てくるので、そこは入念に、ですね。
ゴルフは難しくて、心が折れそうになることもあります。でも、やっぱりゴルフが好きという気持ちが勝る日々。この連戦もしっかり楽しんでいきますので、みなさん、引き続き応援よろしくお願いいたします!
<ゴルフ情報ALBA Net>
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