「首がちぎれるほど振りました」渾身2オンでバーディ締め 97期生トップ合格の寺岡沙弥香が自己ベスト3位
<ヨネックスレディス 最終日◇8日◇ヨネックスカントリークラブ(新潟県)◇6339ヤード・パー72>
昨年のプロテストトップ合格者、寺岡沙弥香が意地を見せた。「最後は首がちぎれそうなぐらい振りました」と最終18番パー5で2オンに成功。27メートルのイーグルトライは1メートルショートしたが、きっちりバーディ締め。トータル10アンダーで3日間を終えた。
ラウンド後、寺岡の表情はなぜか暗かった。首位と4打差の6位タイから出たこの日は「3位以内が目標でした」。6バーディ・3ボギーの「69」で回り、自身初のトップ10入りを確定させていたものの、ホールアウト時点では「(3位以内は)ダメだと思います」と半ば諦めムードだった。
3位以内に入れば、次戦の出場権を獲得できる。QTランキング54位の寺岡には、12日(木)から開催される「宮里藍サントリーレディス」の出場資格がなく、どうしてもトップ3に入りたかった。「リランキング突破が前半の目標で、それを突破できたのは良かった。次の目標のシードに向けて、今回ポイントをたくさん稼げたのは良かったです」と、自分に言い聞かせるように語った。。
ホールアウト時点で10アンダーは3位タイ。後続に10アンダーの選手が複数人いたため、18番パー5で1人でもバーディを獲ると、4位以下に転落する。しかし、終わってみれば誰もバーディを奪えず、3位タイが確定。「うれしいです。来週も頑張ります」と白い歯を見せた。
今大会前までは5試合に出場し、予選落ちは1回のみ。ただ、決勝ラウンドでスコアを落とすことが多く、最高位は39位タイと上位進出には壁があった。
「練習しすぎていたので、休むようにしました」。アマチュア時代から、予選を通っても50位前後にとどまることが多かった。「月曜日、火曜日からけっこう練習をしていて、ちょっと気になるとなかなか帰れない」と、決勝ラウンドまでに“ガス欠”になっていたという。
周囲からも休養を勧められていたが、「なかなか休めなかった。でも最近は休むようにしました。ホテルに帰ってゆっくりしたり、リフレッシュできていることが大きいと思います」。その成果もあり、決勝ラウンドでは自身初の60台をマークした。
3位タイで得た73.33ポイントにより、暫定リランキングは40位から22位に浮上。中盤戦以降の出場権を確保した。「次はシード、優勝を目指したい。この順位で上がれたので、前ほど優勝は遠くないと思います」。同期の97期生にはすでに2位に入っている中村心、荒木優奈ら実力者がそろう。トップ合格の寺岡は、これから97期生の顔になる。(文・小高拓)
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