生まれも育ちも米国の“逆輸入ゴルファー”高橋杏奈が初参戦 カルチャーショックも連発「アウト・インがよく分からない(笑)」
<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアー第5戦 PIM Ladies Tournament 事前情報◇8日◇サニーカントリークラブ(長野県)◇6207ヤード・パー72>
今大会に初出場する注目の“逆輸入ゴルファー”がいる。2001年6月30日生まれ、米国生まれで米国育ち、国籍も米国の高橋杏奈だ。
現在はテキサス州ダラスを拠点にしており、ビザの関係で日本には最大90日間しか滞在できない。その短い期間の中で今大会と、7月にサミットゴルフクラブで行われるプロテスト1次予選会(B地区)へ出場する。
2022年にテキサス州のサム・ヒューストン州立大学を卒業。銀行・金融機関学を修了した後、カンザス州のウィチタ州立大学で人事マネジメントの修士号を取得した。ゴルフに打ち込みながらも、将来を見据えてゴルフ以外の選択肢も持ちたいという思いから、ゴルフと学業を両立してきた、まさに才色兼備の選手だ。
そんな高橋が、なぜ日本を目指したのか。昨年、日本のプロテスト1次予選に挑戦するも敗退。「日本のゴルフツアーをテレビで観て、出てみたいと思った。マイナビ(ネクストヒロインツアー)も、去年プロテストを受けた選手が出ていたので、出てみたいと思って応募しました」と、リベンジの思いと憧れを胸に、再び海を渡ってきた。
昨年12月にも来日しているが、実戦の舞台に立つのはそのプロテスト以来。流ちょうな日本語を話す一方で、漢字はまだ苦手だ。通訳のサポートを受けながらの挑戦だが、持ち前の明るさとユーモアは周囲を笑顔にさせる。その人柄はすぐに溶け込む力となり、今大会でも初対面の選手たちと和気あいあいと練習ラウンドを楽しむ姿が見られた。
日本のゴルフ文化に戸惑うことも少なくない。「ジャケットを着ないといけないし、アウト・インがいまだによく分からない(笑)」。ドレスコードや表現の違いにカルチャーショックを受けつつ、「日本のコンビニはめっちゃレベル高いです」と、日本での生活とプレーを楽しんでいる様子だ。
普段はゴルフ場でアルバイトをしながら、トレーニングに励む日々。まずはプロテスト合格が目標で、「コースがアメリカとは全然違くてすごくきれい。どんどん回っていきたい」と、その先には日本ツアーでの活躍を描いている。そして、米国女子ツアーという世界の舞台に立つことを目指している。
自身のプレースタイルは「バーディも獲るけどダボもする。イケイケどんどんゴルフ」。そのプレーぶりには、明るく前向きな人柄がにじみ出ている。楽しいゴルフをモットーに、マイネクに新たな風を吹き込む。(文・齊藤啓介)
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