ルーキー・青木香奈子がプロ初Vでうれしいご褒美 “思い出の地”でのメジャー出場に「優勝と同じぐらいうれしい」
<大王海運レディス 最終日◇26日◇エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)◇6940ヤード・パー72>
国内女子下部のステップ・アップ・ツアー今季第4戦目は、前戦の水木春花に続きルーキーの優勝で幕を閉じた。しかも勝敗はプレーオフまでもつれ込んだのだが、それを演じたのが2人とも昨年のプロテスト合格組というおまけつきだ。青木香奈子と中村心による最終決戦は互いに譲らず、決着までに3ホールを要したが、最後は青木がプロ初勝利を手にした。
プレーオフは18番パー4で実施。1、2ホールはともにパーを並べ、3ホール目を迎えた。青木が先にピン2.5メートルにつけると、中村はグリーンを外し、さらにアプローチは大きくピンをオーバー。先に2パットのボギーを叩いた中村を見て青木は、「返しのパットを打ちたくない。自分が読んだラインを信じて打ちました」とウイニングパットをねじ込んだ。
「優勝が決まった瞬間は『まじか!?』という気持でした。6度目のプロテストで合格したときと同じぐらい信じられない気持ちでした」
この試合までにレギュラーツアー4試合、ステップ・アップ・ツアー1試合に出場。デビュー戦になった3月のレギュラーツアー「Vポイント×SMBCレディス」で13位に入り、その後も地元・宮崎で行われた「アクサレディス」で3日間を回り切った(50位)。しかし4月に入り「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」、「KKT杯バンテリンレディス」で予選落ち。そんななかつかみとった勝利だった。
今季のQTランキングは134位で、主戦場は下部ツアーになる。夏場以降の出場権はリランキングが関わってくるが、今大会の優勝により、レギュラーツアーの「大東建託・いい部屋ネットレディス」(7月24~27日、福岡県、ザ・クイーンズヒルGC)、そしてメジャー大会「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」(9月11~14日、茨城県、大洗GC)の出場権を獲得した。「えっ、選手権にも出場できるんですか? 今回の優勝と同じぐらいうれしいです」。このご褒美に思わず目を丸くする。
日本女子プロ選手権の会場は、昨年の最終プロテストの会場だった思い出の場所。「できれば、そこで上位争いがしたい」。今度は日本の女子プロゴルファー最高峰の舞台に出場するひとりとして戻ることができる。今季の目標は、第1回リランキング突破と、来季のレギュラーツアー前半戦出場権が得られる明治安田ステップ・ランキングで2位以内に入ること。そこにメジャーでの上位争いという、新たな標的が加わった。
<ゴルフ情報ALBA Net>
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