銀行アプリの利用率が過去最高の74%に! ネット銀行が都市銀行を上回りトップ【アイリッジ調べ】
口座残高の確認、振込、税金・料金の支払いなど、銀行取引をスマホで手軽におこなえる銀行アプリ。店舗やATMに行かなくても、24時間いつでもどこでも取引が可能なため、利用している人も多いのではないだろうか。株式会社アイリッジが行った銀行アプリの利用に関する調査の結果から利用実態について見てみよう。
銀行アプリの利用率74%、半数以上が複数個を利用

株式会社アイリッジは、2025年1月28日~31日、20歳~69歳の男女8,802人を対象に「銀行アプリの利用実態」について調査を実施。また、2月4日~5日に「銀行アプリの利用実態」調査で「銀行アプリを利用している」と回答した330名を対象に「詳細の銀行アプリ利用実態」について調査を実施した。
「銀行アプリの利用実態」の調査の結果、銀行アプリを利用していある人は全体の約74%。2023年の調査から4%増え、過去最高となった。利用数は2個利用が約25%で最も多く、半数以上が複数のアプリを利用していることが明らかに。一方、口座所有数の回答では2~3口の割合が高いのに対し、アプリ利用数は1~2個の割合が高く、アプリの利用が進むなかでも、全ての口座でアプリは利用していないことがわかった。

利用している銀行アプリは、ネット銀行が約51%で1位に。前回1位だった都市銀行は昨年度よりやや利用率が落ちて2位、3位はその他銀行、4位は地方銀行だった。年代別に見ても、30代以上の全年代でネット銀行が利用率首位という結果となり、銀行のオンライン化が進んでいることが確認できた。
多用する機能から、利用者の単機能志向が明らかに

銀行アプリでよく利用する機能について調査すると、半数以上が「明細・残高確認」「振込・振替」をよく利用し、メリットを感じると回答。一方、「公共料金・税金の支払い」は減少し、各金融機関で外部連携などによる導入が進む「収支管理」は伸び悩む傾向が見られた。
公共料金については決済アプリでの対応に移行しているケースと、初回登録以降は自動で引き落とされることから、使用機能として認識されていないだけのケースの両方が考えられる。収支管理については利用者のリテラシーが向上し、家計簿サービスなどの専用アプリ利用が進むなかで、目的別に適したアプリを使い分けていることが推察できる。
今回の調査結果から、銀行の公式アプリの認知は上がっており、特にオンライン経由での認知が伸びていることがわかった。一方で利用機能としても主要である「残高確認」「振込」以外は利用頻度が伸びていないことから、ユーザーは特定の目的でしかアプリを起動していないことがうかがえる。
銀行アプリの利用機会はさらに広がっていくことが予想されるが、どうやらアプリを安易に多機能化したり、複数機能の利用を促したりするだけでは、必ずしも利用頻度や機会が高まるわけではないようだ。今後はユーザーに求められる機能に絞って使いやすさを高め、利用体験を丁寧に磨いていくことにより、銀行アプリの満足度の向上や継続利用につながっていくと言える。
出典:【株式会社アイリッジ】
※サムネイル画像(Image:Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています
記事提供元:スマホライフPLUS
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。