街のすべてがゆがみ、壊れ、崩れ落ちていた100年前のデンマーク 「ガール・ウィズ・ニードル」予告
2025年5月16日より劇場公開される、第97回アカデミー賞でデンマーク代表作品として国際長編映画賞にノミネートされている映画「ガール・ウィズ・ニードル」の、日本版予告が公開された。
予告編は、よからぬことが起こる前兆のような不穏でエレクトリック音楽で幕を開け、戦地から帰らぬ夫を待ち続ける若きカロリーネの日々が描き出される。しかし、突如戻った夫は、大きな負傷のため仮面をかぶり、かつての姿はそこにはなかった。そして、身分違いの恋人から簡単に捨てられてしまった彼女に、「ひどい世の中だ。でも、いいこともある」と手を差し伸べる中年女性のダウマの姿も映し出される。漆黒の美しさの中に土臭さや濁りも感じる映像で、街のすべてがゆがみ、壊れ、崩れ落ちていた100年前のデンマークを映し出した映像となっている。
「ガール・ウィズ・ニードル」は、北欧史上最も物議を醸したとされる殺人事件を基に描いた作品。舞台は第一次世界大戦後のコペンハーゲン。お針子として働くカロリーネは、工場のオーナーと恋に落ちるも、身分違いの関係は実らず、彼女は捨てられたあげくに失業してしまう。すでに妊娠していた彼女は、もぐりの養子縁組斡旋所を経営する女性ダウマと出会うが、その果てには想像だにしない真実が待ち受けている。
監督・脚本を手掛けたのは、”北欧の若き鬼才”マグヌス・フォン・ホーン。音楽アーティストのプース・マリーとして活躍するフレゼレケ・ホフマイアによる心理的恐怖を演出する不気味な音楽と音響効果、「EO イーオー」「リアル・ペイン~心の旅~」の撮影監督ミハウ・ディメクが映し出す漆黒の映像美が、魅力的な闇の世界へといざなう。主演のカロリーネ役を務めたのはヴィク・カーメン・ソネ。「ビッチ・ホリディ」で注目され、「ウィンター・ブラザーズ」「ゴッドランド/GODLAND」のフリーヌル・パルマソン監督のミューズとしても知られる。


【作品情報】
ガール・ウィズ・ニードル
2025年5月16日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷ホワイト シネクイントほか全国公開
配給:トランスフォーマー
© NORDISK FILM PRODUCTION / LAVA FILMS / NORDISK FILM PRODUCTION SVERIGE 2024
記事提供元:映画スクエア
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