ポイント、賞金“はく奪”の選手も… LPGAツアーのミスで出場機会逃した馬場咲希は心中吐露「不運もミスもすべて受け入れて」
21日夜、米国女子ツアーを統括するLPGAツアーが、2025年シーズンの優先出場リストに誤りがあったというメモを選手に送った。その結果、今季第2戦の「ファウンダーズカップ」でリザーブ1番手だった馬場咲希は、現地入りして出場権がおりてくるのを待ったのだが、本来なら出られる大会に出場できなかったことも分かった。
この問題が発覚した直後の22日、馬場は自身のSNSに「ゴルフでは、不運もミスもすべて受け入れてプレーするしかない!でも、チャンスはまた必ず巡ってくると信じています。 In golf, you have to accept bad luck and mistakes as part of the game. But I believe that opportunities will always come around again.」というコメントをアップ。この件に対して、前向きな姿勢を示したことがうかがえる。
間違った優先順位を与えられたのは、2020年の「AIG女子オープン」(全英)を制したソフィア・ポポフ(ドイツ)も同じ。22年に右肩を負傷し医療休養、その後「産休」を取り今季から復帰した選手だ。57位の優先順位を与えられたポポフは、1月に「LPGAツアーに確認の連絡をした」と22日に米ゴルフウィーク誌に語った。
「57位が正しいと言われ、それを信じた。だから生後20カ月の子供を家に置いて地球の反対側まで行って試合に出た」
ポポフは、今季ここまで3試合に出場。1月にフロリダ州で開催された「ファウンダースカップ」は59位、2月の予選落ちがないアジアシリーズでは「ホンダLPGAタイランド」で68位、「HSBC女子世界選手権」で52位という結果を残した。しかし2日前にツアーから出場リストの順位が間違いだったと知らされ、本来のランキングであれば出場できなかったこの3試合で得たCMEポイントや獲得賞金などはすべて取り消しとなる。
「(取り消しの)決定は正しいと思う。だけど自分の順位が正しいか、わざわざ確認を取ったのにこのような事態になったことは本当に悔しい。私にとっても、出場できなかった3選手にとっても、特にアジア戦は予選落ちがなくポイント獲得もできたはずなのに、非常に残念でならない」
57位ならばシード選手が入る『カテゴリー1』に属するが、結果的に『カテゴリー19』(昨年のポイント126〜150位)まで後退した苛立ちは伝わってくる。そもそもポポフは昨年末のQシリーズにも出場していただけに、付与された57位というランクに疑問を抱くのは当然の話。問い合わせた段階で、ツアー側がしっかりと確認しておけば、未然にミスは防げた可能性もある。
LPGAツアーは正式に公表していないが、エントリーリストから、ファウンダースカップでは馬場咲希、ホンダタイランドはヒラ・ナビード(オーストラリア)、HSBC女子世界選手権はチェン・ペイユン(台湾)が出場を逃したとみられる。(文・武川玲子=米国在住)
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