特典映像ではネタバレ解禁の秘蔵映像も収録! 集大成かつシリーズ最高傑作「キングダム 大将軍の帰還」
シリーズ4作目でも大幅に観客動員数を伸ばし、2024年の実写日本映画No.1の興行収入80.3億円を記録した山﨑賢人主演の歴史活劇「キングダム 大将軍の帰還」。全編クライマックスの見所だらけな超大作だけに、何度でもじっくり細かく見直したい本作のブルーレイ&DVDセットが3月12日にリリースされた(レンタルDVD同時)。初回生産限定プレミアム・エディションには、メイキングをはじめ総計約3時間におよぶ、ここでしか見られない豪華映像特典も収録されている。
遂に王騎が天下の大将軍としての真骨頂を見せるシリーズ最終章
2019年にシリーズ第1作「キングダム」を大ヒットさせ、続けて2022年に「キングダム2 遥かなる大地へ」、2023年に「キングダム 運命の炎」と、全作が興収50億円超えの偉業を達成した本シリーズ。原作は、原泰久が2006年より『週刊ヤングジャンプ』(集英社刊)に連載中で、単行本の累計発行部数が1億1000万部を突破している大人気漫画。
舞台は紀元前の中国、春秋戦国時代。天下の大将軍になる夢を抱く戦災孤児の少年・信(山﨑賢人)と、若くして秦国の王となった嬴政(吉沢亮)の二人を中心に、後に始皇帝となる嬴政が目指す中華統一のための戦いの日々を、壮大なスケールで描いている。第1作では、クーデターで弟・成蟜(本郷奏多)に奪われた王座を取り戻すため、嬴政の影武者として亡くなった漂(吉沢亮)の親友だった信が、嬴政の王都奪還に尽力。下僕だった信と国王の嬴政は身分を超えて盟友となり、第2作「キングダム2 遥かなる大地へ」では、秦に隣国・魏が侵攻してきたため、信が一兵卒として初陣。暗殺者一族の凄腕剣士・羌瘣(清野菜名)らの仲間と共に死線を潜り抜けた信は、最下層の歩兵にもかかわらず大武功をあげ、第3作「キングダム 運命の炎」で百人の歩兵部隊の隊長となり、国の存亡をかけた趙との総力戦“馬陽の戦い”に臨む。
これまでに信と嬴政は、軍師を目指す河了貂(橋本環奈)、山界一の武力を持つ美しき王・楊端和(長澤まさみ)、そして、秦国随一の天下の大将軍・王騎(大沢たかお)らとの出会いも経てきた。中でも王騎は、信にとっては目標や憧れ、嬴政にとっては“戦神”と称された偉大な祖父・昭王(草刈正雄)からの信頼も厚かった自国の武の要のような存在。王でも一目置く特別な武将のため、二人の成長に大きく関わってきた。これまでも中華全土に武勇を轟かす大将軍としての片鱗を見せてきたが、今回の第4作「キングダム 大将軍の帰還」で、遂にその怪物的な武力や大将軍としての真骨頂を発揮。その過去も明かされることになり、今回の王騎はもう一人の主役と言っても過言ではない。また、最終章とも銘打つ本作は、スタッフ、キャスト共に、この作品のためにやってきたという熱い思いを込めた、大きな節目の物語となっている。
最高のクリフハンガーで幕を閉じた前作の続きを描く冒頭をはじめ、全編クライマックスの連続
前作「キングダム 運命の炎」で開戦した“馬陽の戦い”の決着が描かれる本作。最終章として、これまでの振り返りで盛り上げた後に始まる本編冒頭は、敵将・龐煖(吉川晃司)が信の率いる百人小隊“飛信隊”の野営地を襲撃し、信の仲間たちを圧倒的武力でなぎ倒す絶体絶命のクリフハンガーで幕をおろした前作ラストの続きを描く最初のクライマックス。“武神”とも呼ばれる龐煖に、信&羌瘣の最強コンビが挑むことになるが、飛信隊は壊滅的危機に陥る。この龐煖こそ、王騎にとって因縁の敵。その因縁を巡って王騎の過去が明かされると共に、王騎VS龐煖という総大将同士の一騎打ちも繰り広げられる。この怪物武将同士の一騎打ちは、重さと速さを兼ね備えた、かつてない超重量級のバトルアクションで、何度も巻き戻しやスロー再生して詳細に見返したくなること間違いなし。他にも全編に手に汗握るアクション満載だが、命がけで仲間を守る飛信隊の絆や衝撃的な展開から続く結末にも感動必至で、集大成かつシリーズ最高傑作となっている。
数々のエンタメ大作を成功に導いてきた佐藤信介監督&下村勇二アクション監督の名コンビはもちろん、企画立ち上げからシリーズを牽引してきた松橋信三プロデューサー、脚本に黒岩勉と共に今回も原作者の原泰久が参加するなど、シリーズのスタッフ・キャストが続投。前作で遂に姿を現した謎多き軍師・李牧(小栗旬)もその真価を見せ、王騎の過去に深く絡むかつての秦国六大将軍の一人・摎役として新木優子が初出演する。
ネタバレ解禁の貴重な発言や初出しメイキング映像がふんだんに見られる映像特典
3月12日に発売される、ブルーレイ&DVDセットの初回生産限定プレミアム・エディションには、封入特典として『特製ブックレット(40P)』『キャラクターブロマイドカード(6種)×特製カードケース』『原作イラスト ビジュアルカード(6種類)』、映像特典として『メイキング』『山﨑賢人×大沢たかお×佐藤信介監督×松橋真三プロデューサー 座談会』『舞台挨拶映像(ワールドプレミア、前夜祭イベント、初日舞台挨拶)』『ニューヨーク・アジアンフィルムフェスティバル』『Beyond the SCENE TALK』などを収録。そのボーナス ディスクがブルーレイなのも嬉しい。
総計約3時間にもおよぶ見どころ満載の映像特典では、撮影の裏側や秘話、シリーズ全体に込めてきた思いなどがふんだんに明かされている。今作はこれまで以上にネタバレ厳禁の展開が大きいため、筆者も劇場公開時にキャストやスタッフに取材させていただいた際は、聞けなかったり記事化できなかったこともあったが、今回の映像特典ではメイキングや山﨑&大沢&佐藤監督&松橋プロデューサーによる座談会などで、信と王騎の最後のシーンの裏側、今回のタイトルやラストシーンに込めた真意など、これまでのメディアでは記事化や映像化できなかった、ネタバレありの発言や映像が、この作品での取材をほとんど受けていないキャスト陣の貴重なコメントも交え、ふんだんに収められている。
実は「遥かなる大地へ」「運命の炎」「大将軍の帰還」のシリーズ第2~4作は、2020~21年に約1年かけて一気に撮影されている。コロナ禍で中国でのロケ撮影が不可能となり、撮影延期を経て、ロケ撮影のための周囲に建物がなく草も生えていない広い土地を日本中で探し、3作品で必要な膨大な量のカットを国内で撮影。今作の信と王騎の最後のシーンを撮影序盤に撮っていたり、王騎と龐煖のクライマックスの戦いの撮影は間に4カ月挟んでいたりなど、長期でパズルのようにシーンやカットを分けて撮影されており、物語の流れとは異なる撮影順となっている。キャラクターの成長を表現すると共にハードなトレーニングを経てアクションシーンの大半を実演した信役の山﨑、約20kg増量した体型を撮影延期期間も含めて長期間維持しながら王騎を演じた大沢、撮影期間が4カ月空いても約15kg増量した体型と役作りを維持した龐煖役の吉川など、キャストの苦労は計り知れない。ドラマも映画も効率的に撮影するため、物語に沿った順撮りは少ないが、これほどの超大作を3作一気に撮影後、VFXに手間暇をかけ、3年にわたって連続公開というのは、あまり前例がないだろう。コロナ禍で細心の注意を払って撮影したスタッフの苦労ももちろん想像以上で、撮影休止の恐怖や心配を抱えつつ、長期間にわたって膨大なシーン・カットを撮影した様子が垣間見られる。
大沢たかおらが「もうこれ以上のことはできない」と語るほど全身全霊を込めて制作
1作目から参加してきたスタッフ&キャストは、今作の公開まで約7年間、「キングダム」シリーズと共に過ごしてきた。シリーズ化が決まっていなかった時から、今回の物語までは絶対に映画化したいという強い思いで企画を立ち上げた松橋プロデューサー、その思いを知った上で参加してきたスタッフ&キャストにとって、今回の作品には「ここめがけて全力でやってきた」「(シリーズの)魅力が詰まった集大成」(山﨑)、「これをお客さんに見てもらうためにやってきた」「絶対にお客さんに喜んでもらい、成功させたかった」(大沢)という並々ならぬ思いが込められている。そんな熱い思いが、本編はもちろん、映像特典からも伝わってくるだろう。
また、現在30歳の山﨑は、20代の大半をこのシリーズと信と共に歩んできたため、劇中の信の成長と自分自身の人生がリンクしているような思いがあるという。「もうこれ以上のことはできない」という大沢と同じく、山﨑も「やりきった」というほどに全身全霊を込めて演じたそうだが、実写化されたのはまだまだ原作序盤。連載中の原作漫画の続きは十二分にあり、原作ファンでもある山﨑は、“もっと信を演じたい”という趣旨のことも語っている。メイキングで今回の撮影中に26歳の誕生日を迎えていた様子も明かされているが、さらなる続編があればさらに成長した山﨑と信の姿も見られるだろう。このシリーズでアクション俳優としての才能も開花させた山﨑のその後の活躍を見ても、「キングダム」シリーズに“帰還”した際にどんなすごいものを見せてくれるのか、期待が膨らむ。最終章として素晴らしい結末を見せてくれる作品になっているが、今後の展開にも期待せずにはいられない。
文=天本伸一郎 制作=キネマ旬報社
「キングダム 大将軍の帰還」
●3月12日(水)ブルーレイ&DVDリリース(レンタル同時)
Blu-ray&DVDの詳細情報はこちら
●ブルーレイ&DVDセット プレミアム・エディション 初回生産限定【3枚組】 価格:8,789円(税込)
【ディスク】<3枚>※本編+映像特典
★映像特典★
[本編ディスク]
・予告集
・TVスポット集
[ボーナス ディスク](ブルーレイ)
・メイキング
・山﨑賢人×大沢たかお×佐藤信介監督×松橋真三プロデューサー 座談会「<一つの時代>を終えた信と王騎の物語 徹底総括SP!(スペシャル)」
・舞台挨拶映像:ワールドプレミア、前夜祭イベント、初日舞台挨拶
・ニューヨーク・アジアンフィルムフェスティバル
・「Beyond the SCENE TALK」 | 映画『キングダム 大将軍の帰還』
・「Beyond the SCENE」 | 映画『キングダム 大将軍の帰還』 | 写真家 菊池修氏 インタビュー
●ブルーレイ&DVDセット 通常版 価格:5,280円(税込)
【ディスク】<2枚>※本編+映像特典
★映像特典★
・予告集
・TVスポット集
●2024年/日本/本編146分
●原作:原 泰久『キングダム』(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
●監督:佐藤信介
●脚本:黒岩 勉、原 泰久
●音楽:やまだ豊
●主題歌:ONE OK ROCK 「Delusion:All」(Fueled By Ramen / Warner Music Japan)
●出演:山﨑賢人
吉沢 亮、橋本環奈、清野菜名
山田裕貴、岡山天音、三浦貴大、新木優子
吉川晃司
髙嶋政宏、要 潤、加藤雅也、高橋光臣、平山祐介
山本耕史、草刈正雄、長澤まさみ
玉木 宏、佐藤浩市、小栗 旬
大沢たかお
●発売協力:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
●発売・販売元:ハピネット・メディアマーケティング
©原泰久/集英社 ©2024映画「キングダム」製作委員会
記事提供元:キネマ旬報WEB
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。