“珍記録”にピリオドを! 山下美夢有が1カ月ぶりの日本復帰で今季初V→五輪へ
<大東建託・いい部屋ネットレディス 事前情報◇17日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6505ヤード・パー72>
パリ五輪代表の山下美夢有は、6月の「ニチレイレディス」以来、4試合ぶりの日本ツアー出場。「最近は納得いく感じがない。そのあたりをもう一度リセットして頑張っていきたい」と、9ホールをプレーしたプロアマ後に話した。
ニチレイ後に出場した「KPMG全米女子プロ選手権」で2位に入り、前週の「アムンディ・エビアン選手権」は39位とメジャー2試合を戦った。そしてこれが代表に決まってからは最初の日本ツアーだ。と同時に五輪前の最後の試合ともなるだけに、気合も入れたいところだが、前日16日に帰国したばかり。さらに、最高気温34・6度の暑さに「体が思うように動いていない。ちょっとまだ(暑さに)慣れていないので」と口数も少なく、お疲れモードだった。
4月の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」から日本ツアーは出場8試合連続で一ケタ順位を続け、メルセデス・ランキングもトップに立っている。しかし、まだ優勝には届いていない。その記録を今大会も継続すれば、年間では“優勝なしの連続一ケタ順位”のツアー記録となる。1990年と91年のト阿玉(台湾)を抜く、単独1位の珍記録だが、パリに向けて弾みをつけるためにも今季初Vでピリオドを打ちたいところだ。
エビアンでは古江彩佳の優勝を18番グリーン脇で見届け、勝みなみ、西郷真央、西村優菜と一緒にウオーターシャワーで祝福した。ジュニア時代から同じ関西で切磋琢磨してきた1学年上の先輩のメジャー制覇。優勝を決めた最終18番のイーグルには「ああいう舞台で決めるなんてすごいと思った」と話したが、自身のプレーには「反省が多いです。特にショートゲーム」と課題を口にした。
今大会をアンダーパーで終えれば、22試合連続となりツアー歴代2位となる。スタッツを見てもパーセーブ率、リカバリー率は1位と、今季も2年連続の年間女王にふさわしい数字を残しているが、完璧を求める女王に「満足」の2文字はない。
パリ五輪のゴルフ女子の競技初日は8月7日。今月26日の開会式は参加を見送り、国内での調整後に渡仏する。「自分の体は自分にしか分からない。しっかり暑さ対策して調整していきたい」。五輪前の最後の実戦となる4日間。メダルにつながる結果を貪欲に求めていく。(文・臼杵孝志)
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